レインボー打線

レインボー打線(レインボーだせん)とは、2002年シーズンの読売ジャイアンツの打線の愛称である。

概要[編集]

命名者は長嶋茂雄の後任として2002年より読売ジャイアンツ監督に就任した原辰徳。「長打」、「単打」、「進塁打」、「犠打」、「ヒットエンドラン」、「盗塁」、「四死球」の7つの要素を重要視し、これを七色の虹になぞらえて「レインボー打線」と名付けた[1]

翌年からニューヨーク・ヤンキースに移籍する松井秀喜がシーズンMVP、新たに1番打者に指名された清水隆行が最多安打の活躍で打線を牽引。入団2年目の阿部慎之助や、怪我による離脱があったものの高橋由伸清原和博仁志敏久二岡智宏といった中心選手も活躍。チーム打撃成績は、打率、得点、安打、本塁打、打点でリーグ1位、盗塁数もリーグ2位となり、打線名の由来のとおり各分野でリーグを席巻した。また、投手陣も上原浩治が沢村賞、桑田真澄が最優秀防御率を獲得するなど、両エースを中心としてチーム防御率は3.04でリーグ1位となった。

チームの得点691、失点485で得失点差は206に及び、投打の噛み合ったチームは2位に11ゲームという大差をつけてリーグ優勝。日本シリーズは松坂大輔アレックス・カブレラ松井稼頭央等を擁してパシフィックリーグを独走した西武ライオンズを相手に、4勝0敗という圧倒的な成績で日本一に輝いた。

チーム打撃成績[編集]

  • 打率.272(リーグ1位)
  • 得点691(リーグ1位)
  • 安打1313本(リーグ1位)
  • 本塁打186本(リーグ1位)
  • 打点660(リーグ1位)
  • 盗塁69(リーグ2位)
チーム 順位 打率 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 RCWIN
読売ジャイアンツ 1位 .272 691 1313 186 660 69 10.91
ヤクルトスワローズ 2位 .263 554 1271 142 534 36 1.37
広島東洋カープ 5位 .259 543 1222 154 516 59 0.92
中日ドラゴンズ 3位 .257 546 1230 125 519 54 -0.51
阪神タイガース 4位 .253 527 1203 122 492 73 -2.29
横浜ベイスターズ 6位 .240 472 1124 97 444 65 -10.30

布陣[編集]

打撃成績はNPB.jp 日本野球機構日本プロ野球RCAA&PitchingRunまとめblogを参照した。

打順 守備 選手 打席 打率 安打 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS RCWIN タイトル・表彰
1 清水隆行 .314 191 14 58 12 .346 .442 .788 1.81 最多安打、B9(外)
2 二岡智宏 .281 112 24 67 3 .329 .520 .850 1.49 日本シリーズMVP
3 高橋由伸 .306 125 17 53 1 .365 .474 .839 1.62 GG(外)
4 松井秀喜 .334 167 50 107 3 .461 .692 1.153 8.15 シーズンMVP、本塁打王、打点王、最高出塁率、B9(外)、GG(外)
5 清原和博 .318 47 12 33 0 .414 .568 .981 1.47 日本シリーズ優秀選手賞
6 江藤智 .242 100 18 56 5 .322 .406 .728 -0.24
7 仁志敏久 .244 90 8 42 22 .285 .371 .656 -0.57 GG(二)
8 阿部慎之助 .298 133 18 73 4 .377 .478 .854 2.07 B9(捕)、GG(捕)
9
控え選手
守備 選手 打席 打率 安打 本塁打 打点 盗塁 出塁率 長打率 OPS タイトル・表彰
斉藤宜之 .310 74 5 37 5 .339 .435 .774 日本シリーズ優秀選手賞
元木大介 .257 88 6 52 1 .303 .350 .653
後藤孝志 .233 28 1 8 1 .292 .283 .576
福井敬治 .220 13 4 11 1 .292 .458 .750
川相昌弘 .219 25 1 8 0 .246 .289 .535
川中基嗣 .277 31 1 7 6 .302 .357 .659

脚注[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]