マット・ダフィー

マット・ダフィー
Matt Duffy
サンフランシスコ・ジャイアンツ時代
(2015年7月3日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州ロングビーチ
生年月日 (1991-01-15) 1991年1月15日(33歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
170 lb =約77.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 二塁手三塁手
プロ入り 2012年 MLBドラフト18巡目
初出場 2014年8月1日[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マット・ダフィー英語: Matt Duffy, 本名:マシュー・マイケル・ダフィーMatthew Michael Duffy, 1991年1月15日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチ出身のプロ野球選手内野手)。右投右打。フリーエージェント(FA)。

経歴[編集]

プロ入りとジャイアンツ時代[編集]

2012年MLBドラフト18巡目(全体568位)でサンフランシスコ・ジャイアンツから指名され、プロ入り。契約後、傘下のA-級セイラム=カイザー・ボルケーノズ英語版でプロデビュー。47試合に出場して打率.247、1本塁打、16打点、10盗塁を記録した。

2013年はA級オーガスタ・グリーンジャケッツ英語版でプレーし、78試合に出場して打率.307、4本塁打、43打点、22盗塁を記録した。7月22日にA+級サンノゼ・ジャイアンツ英語版へ昇格。ここでは26試合に出場して打率.292、5本塁打、14打点、3盗塁を記録した。

2014年はAA級リッチモンド・フライングスクウォーレルズで97試合に出場し、打率.332、3本塁打、62打点、20盗塁と活躍した。8月1日にジャイアンツとメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[2]。同日のニューヨーク・メッツ戦でメジャーデビュー。「2番・二塁手」で先発起用され、4打数1安打1打点だった[3]。9月からは主に代打として起用され、この年メジャーでは34試合に出場して打率.267、8打点を記録した。レギュラーシーズン終了後にプレーオフのロースター入りを果たし、チャンピオンリングを獲得。このシーズンは「リラックスするため」にバットのグリップエンドにザ・シンプソンズのダフマンを飾り付けていた[4]

2015年は初めて開幕をメジャーで迎えた。当初は控えだったが、5月下旬より新加入のケイシー・マギーから三塁のレギュラーの座を奪取し、そのままレギュラーに定着した[5]。主に3番打者を務め、149試合に出場して打率.295、12本塁打、77打点、169安打を記録した。勝利貢献度を示すfWARは新人ではクリス・ブライアントに次ぐ4.9を記録し、ナショナルリーグ新人王投票でもブライアントに次ぐ2位に入った。

2016年、ジャイアンツでは70試合に出場していたが、前年ほど打てず打率.253、4本塁打、21打点、8盗塁という成績に終わった。

レイズ時代[編集]

2016年8月1日にマット・ムーアとのトレードで、マイケル・サントスルーシャス・フォックスと共にタンパベイ・レイズへ移籍した[6][7]。レイズ移籍後は遊撃手で起用され、21試合で打率.276、1本塁打、7打点と、やや復調した。遊撃の守備は18試合で無失策・DRS0と無難にこなした。ジャイアンツとのトータルでは、91試合で打率.258、5本塁打、28打点、8盗塁という成績だった。

2017年当初の予定では、アキレス腱が回復して開幕から遊撃手として起用される計画だった。しかし、リハビリの過程で合併症を発症したため、60日間の故障者リストに入った。2017年はある程度のリハビリで再びメジャーでプレーできるはずだったが、合併症が生じたため、計画が破綻してしまった。ダフィーとレイズ球団機構はリハビリの過程は挫折として表れたが、それでも楽観的に考えると2017年にメジャーの試合に出場することは不可能ではないと踏んでいた[8]。合併症は続き、2017年は結局試合には出ることができなかった。2017年の終わりに指導を受けたり、レイズが提携する冬季リーグで2018年に機運を作ることもしていた[9]

2017年オフに正三塁手のエバン・ロンゴリアがトレードされて以来、正三塁手の一番の候補となり、開幕戦のロースターにも入った。2018年4月17日に右膝の腱の張りで10日間の故障者リストに入ったが、まもなく戻ってきた[10]。6月13日のトロント・ブルージェイズ戦ではサヨナラ安打を放ち、チームを1-0の勝利に導いた[11]。9月20日の時点で、2011年のレイズ以来となるレギュラーとしての初年度で打率.300でシーズンを終える機会が回ってきた。しかしその後は、13打数1安打に終わり、レギュラーシーズンでは、2015年以来となるシーズン通してレギュラーで、132試合に出場して打率.294、出塁率.361、長打率.366、4本塁打を残したため、カムバック賞の候補にも挙がった[12]

2019年は46試合に出場して打率.252、1本塁打、12打点を記録した。オフの11月20日にDFAとなり[13]、22日に自由契約となった[14]

ヤンキース傘下時代[編集]

2020年1月30日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んでスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[15]が、6月27日に自由契約となった。

その翌日の6月28日にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結んだ[16]。この年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグの試合が開催されず、メジャーにも昇格しなかったため、公式戦の出場は無かった。オフの11月2日にFAとなった[14]

カブス時代[編集]

2020年12月にシカゴ・カブスとマイナー契約を結んだ[17]

2021年シーズン開幕直前の3月28日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[18]。この年は97試合に出場して打率.287、5本塁打、30打点、8盗塁を記録した。オフの11月3日にFAとなった[19]

エンゼルス時代[編集]

2022年3月16日にロサンゼルス・エンゼルスと150万ドルの単年契約を結んだ[20]。この年は主に一塁手二塁手としてプラトーン起用されることになった。オフの11月6日にFAとなった[21]

ロイヤルズ時代[編集]

2023年1月28日にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結んだ[22]。3月27日に開幕ロースターに選出された[23]。オフの11月3日にFAとなった[24]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2014 SF 34 64 60 5 16 2 0 0 18 8 0 1 1 0 1 0 2 14 1 .267 .302 .300 .602
2015 149 612 573 77 169 28 6 12 245 77 12 0 2 2 30 0 5 96 22 .295 .334 .428 .762
2016 70 286 257 32 65 11 2 4 92 21 8 4 2 3 20 0 4 40 9 .253 .313 .358 .671
TB 21 80 76 9 21 3 0 1 27 7 0 1 0 1 3 0 0 13 4 .276 .300 .355 .655
'16計 91 366 333 41 86 14 2 5 119 28 8 5 2 4 23 0 4 53 13 .258 .310 .357 .668
2018 132 560 503 59 148 22 1 4 184 44 12 6 1 2 47 1 7 93 12 .294 .361 .366 .727
2019 46 169 147 12 37 8 0 1 48 12 0 1 0 1 19 0 2 29 4 .252 .343 .327 .670
2021 CHC 97 322 289 45 83 12 0 5 110 30 8 1 0 1 25 0 7 63 16 .287 .357 .381 .738
2022 LAA 77 247 228 14 57 8 0 2 71 16 0 0 0 0 17 0 2 50 6 .250 .308 .311 .619
2023 KC 78 209 191 17 48 8 0 2 62 16 1 0 0 2 12 0 4 39 4 .251 .306 .325 .631
MLB:8年 704 2549 2324 270 644 102 9 31 857 231 41 14 6 12 174 1 33 437 78 .277 .335 .369 .703
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2021 CHC 1 0 1 0 0 1.000
2023 KC 2 0 0 0 0
MLB 3 0 1 0 0 1.000


一塁(1B) 二塁(2B) 三塁(3B) 遊撃(SS)
















































2014 SF - 9 9 16 1 3 .962 2 0 2 0 0 1.000 7 15 13 1 5 .966
2015 1 0 0 0 0 ---- 9 13 17 1 5 .968 134 78 250 12 20 .965 3 0 4 1 1 .800
2016 - - 69 43 142 5 5 .974 -
TB - - 1 1 0 0 0 1.000 18 15 40 0 8 1.000
'16計 - - 70 44 142 5 5 .974 18 15 40 0 8 1.000
2018 - - 125 87 253 13 24 .963 1 0 0 0 0 ----
2019 - - 46 24 73 7 11 .933 1 0 0 0 0 ----
2021 CHC 2 3 0 0 0 1.000 21 34 44 1 13 .987 56 33 109 4 15 .973 5 2 10 0 1 1.000
2022 LAA 21 105 3 1 7 .991 17 14 27 2 10 .953 42 31 62 3 9 .969 -
2023 KC 17 79 6 2 7 .977 22 28 42 4 8 .946 31 21 45 4 5 .943 1 0 0 0 0
MLB 41 187 9 3 14 .985 78 98 146 9 39 .964 506 318 936 48 89 .963 36 32 67 2 15 .980


左翼(LF)












2021 CHC 3 4 0 0 0 1.000
MLB 3 4 0 0 0 1.000
  • 2023年度シーズン終了時

背番号[編集]

  • 50(2014年 - 2015年5月7日)
  • 5(2015年5月8日 - 2016年、2018年 - 2019年、2021年 - 2022年)
  • 15(2023年)

脚注[編集]

  1. ^ 2014年5月22日のコロラド・ロッキーズ戦が6回裏に雨で中断し、9月1日に試合の続きが再開されたため、スコア上では5月22日の試合に出場していることとなり、情報源によってはメジャーデビュー日を5月22日にしている場合がある。
  2. ^ Chris Haft (2014年8月1日). “Giants designate Uggla, Colvin, call up Double-A duo” (英語). MLB.com. 2014年8月3日閲覧。
  3. ^ Scores for Aug 1, 2014” (英語). ESPN (2014年8月1日). 2014年8月3日閲覧。
  4. ^ Karen Crouse (2014年10月25日). “A Giants Rookie’s Rise, Just a Bit Cartoon” (英語). NY Times. 2015年1月13日閲覧。
  5. ^ 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 サンフランシスコ・ジャイアンツ 2年目のダフィーが覚醒しメジャー最強内野陣を形成」『月刊スラッガー』2015年9月号 日本スポーツ企画出版社 78頁
  6. ^ Giants get starting pitcher Matt Moore, give up Matt Duffy in trade with Rays” (英語). SB Nation. 2016年8月4日閲覧。
  7. ^ Cash Kruth. “Giants land Moore from TB for Duffy, others” (英語). MLB.com. 2016年8月4日閲覧。
  8. ^ Recent news on Matt Duffy - Tampa Bay Rays - Rotoworld.com”. www.rotoworld.com. 2017年7月25日閲覧。
  9. ^ “Matt Duffy, 3B, Tampa Bay Rays” (英語). CBSSports.com. https://www.cbssports.com/mlb/players/playerpage/2120665/matt-duffy 2017年9月25日閲覧。 
  10. ^ Rays place Matt Duffy on DL with hamstring injury”. MLB.com. 2018年4月17日閲覧。
  11. ^ “Matt Duffy delivers in walk-off fashion” (英語). Spectrum News. http://www.baynews9.com/fl/tampa/sports/2018/06/13/matt-duffy-delivers-in-walk-off-fashion 2018年8月4日閲覧。 
  12. ^ “Matt Duffy Done For The Season” (英語). RotoBaller.com. https://www.rotoballer.com/player-news/matt-duffy-done-for-the-season/554270 2018年10月1日閲覧。 
  13. ^ Juan Toribio (2019年11月20日). “Rays designate Duffy, trade De León to Reds” (英語). MLB.com. 2019年11月24日閲覧。
  14. ^ a b MLB公式プロフィール参照。2021年6月8日閲覧。
  15. ^ T.R. Sullivan (2020年1月30日). “Rangers reach Minors deals with Duffy, Law” (英語). MLB.com. 2020年2月3日閲覧。
  16. ^ Manny Randhawa (2020年6月28日). “NY inks ex-Giants, Rays IF Duffy to Minors deal” (英語). MLB.com. 2020年7月2日閲覧。
  17. ^ Connor Byrne (2020年12月21日). “Cubs Sign Matt Duffy To Minors Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年6月8日閲覧。
  18. ^ Mark Polishuk (2021年3月28日). “Cubs Select Three Contracts, Designate Ildemaro Vargas” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年6月8日閲覧。
  19. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). MLB PA (2021年11月3日). 2022年3月17日閲覧。
  20. ^ Press release: Angels sign Matt Duffy”. MLB.com. 2022年3月17日閲覧。
  21. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2022年11月6日). 2022年11月14日閲覧。
  22. ^ エンゼルスFAのダフィー、ロイヤルズとマイナー契約 昨季レンドンら欠場のバックアップで出場”. 日刊スポーツ (2023年1月28日). 2023年4月5日閲覧。
  23. ^ Royals Select Jackie Bradley Jr., Matt Duffy, Franmil Reyes” (英語). MLB Trade Rumors (2023年3月30日). 2023年4月5日閲覧。
  24. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月3日). 2023年11月8日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]