織田信長 (1994年のテレビドラマ)

織田信長』(おだのぶなが)は、1994年(平成6年)1月2日の午後0時から午後11時52分までテレビ東京で放送された12時間超ワイドドラマ(のちの新春ワイド時代劇)で、テレビ東京開局30周年記念特別番組として放送された。

主演:高橋英樹。12時間超ワイドドラマ第14作。全6部。
当シリーズで初めて、本格的に戦国時代を舞台に取り上げた作品。原作は山岡荘八の同名小説。

概要[編集]

  • 第一部 「見参! 尾張の風雲児」
  • 第二部 「宿敵まむしの道三起つ!」
  • 第三部 「奇襲! 桶狭間」
  • 第四部 「将軍危うし! 怒濤の上洛」
  • 第五部 「天下激動! 愛悲し戦国の女たち」
  • 第六部 「壮絶! 本能寺炎上」

東映が4年ぶりに当シリーズ制作を手がけた作品。
今回、東映は高橋を主演に招き、高橋はかつて大河ドラマ『国盗り物語』(1973年)で演じて高い人気を得た当たり役・織田信長を改めて演じている[1]

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

備考[編集]

もともと、先述の大河ドラマでの信長の演技の反響は大きく、高橋の元に信長の再演依頼が殺到したといわれるが、高橋は別の役でも経験を積むことを選び、当時の依頼は全て断った。そういった出来事を経て高橋は1992年、準主演格で招かれた『戦国最後の勝利者!徳川家康』(原作:山岡荘八「徳川家康」/主演:北大路欣也[2]で19年ぶりに信長を演じた後、本作主演で3度目の信長を演じる運びとなった。

高橋は当シリーズでは1991年作品『次郎長三国志』(松竹制作)で初主演を飾っており、2作目の主演となった東映制作の本作で、松竹・東映両会社の作品に主演した当シリーズ最初の主演俳優となった。当シリーズで複数主演した俳優は勿論他にも存在するが、「12時間超ワイドドラマ」シリーズ制作を支え続けた2大会社両方の作品に主演した俳優は後身シリーズ終了の2016年まで、結局高橋の後には現れなかった[3][4]

次年度作品は『豊臣秀吉 天下を獲る!』(こちらは松竹制作)となり、戦国時代作品が2作続くことになった。その後、一連のシリーズ[5]が終了する2016年まで、本作と次年度作を含めて7作の戦国時代作品が放送されている。94年〜95年以降は、戦国時代作品が2作続くことはなかった[6][7]

信長が再び戦国時代作品で主役となるのは、2005年、後身シリーズ「新春ワイド時代劇」で放送された[8]『国盗り物語』(先述の大河ドラマのリメイク版)でのこと。原作通りの、斎藤道三(北大路欣也)・明智光秀(渡部篤郎)との複数主人公作品であり、信長は伊藤英明が演じた(10時間枠)。

本作以降の単独主演の信長となると、2016年の『信長燃ゆ』となり、東山紀之が演じた。同作は3時間枠で番組名も「新春時代劇」になっており、同作を以て一連のシリーズは幕を閉じている。

脚注[編集]

  1. ^ 司馬遼太郎原作・全51回の『国盗り物語』では、前半の主役が平幹二朗演じる斎藤道三で、第18回での道三の自害後、第19回から高橋演じる信長が主人公となる、原作通りのリレー形式がとられていた。
  2. ^ 表記通り、原作小説こそ異なるが、本作と同じ志村脚本、東映制作作品だった。
  3. ^ 後身シリーズも含め最多主演を誇る北大路欣也は、主演作品数・主演作の制作会社の数は共に高橋を上回っているが、松竹作品には主演していない。
  4. ^ 本作にも客演した北大路は後身シリーズを含め、唯一、東映・C.A.Lユニオン映画の3社の制作作品に主演している。
  5. ^ 本シリーズと後身シリーズ「新春ワイド時代劇」。
  6. ^ 本作から最終作品まで、23作中7作が戦国時代作品。最終的に秀吉周辺が主舞台になる作品が4作、信長周辺が主舞台となる作品が3作制作されている
  7. ^ 先述通り、戦国時代作品がシリーズ中、比較的少数だったこともあって、信長・秀吉に続く存在である徳川家康を中心とした作品は一連のシリーズでは制作されなかった。
  8. ^ 「12時間超ワイドドラマ」時代からの通算で戦国時代作品第4作。
テレビ東京 12時間超ワイドドラマ
前番組 番組名 次番組
織田信長
(1994年)