ブレイク・トレイネン

ブレイク・トレイネン
Blake Treinen
ロサンゼルス・ドジャース #49
オークランド・アスレチックス時代
(2019年5月24日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カンザス州オーセージ郡オーセージシティ英語版
生年月日 (1988-06-30) 1988年6月30日(35歳)
身長
体重
6' 5" =約195.6 cm
225 lb =約102.1 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 MLBドラフト7巡目
初出場 2014年4月12日
年俸 $6,000,000(2021年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ブレイク・M・トレイネンBlake M. Treinen, 英語発音: /bleɪk ˈtraɪnən/[1]; 1988年6月30日 - )は、アメリカ合衆国カンザス州オーセージ郡オーセージシティ英語版出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBロサンゼルス・ドジャース所属。愛称はバ・ロッケイB-Lockay[2]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

少年時代はカンザスシティ・ロイヤルズファンとして育った[3]2010年MLBドラフト23巡目(全体707位)でフロリダ・マーリンズから指名されたが、契約には至らなかった。

プロ入りとアスレチックス傘下時代[編集]

2011年MLBドラフト7巡目(全体226位)でオークランド・アスレチックスから指名され、プロ入り。ルーキー級アリゾナリーグ・アスレチックスで3試合に登板後、7月にA級バーリントン・ビーズ英語版へ昇格。18試合に登板して1勝1敗2セーブ、防御率3.67、29奪三振を記録した。

2012年はA+級ストックトン・ポーツでプレーし、24試合(先発15試合)に登板して7勝7敗、防御率4.37、92奪三振を記録した。

ナショナルズ時代[編集]

2014年5月6日

2013年1月16日にアスレチックス、シアトル・マリナーズワシントン・ナショナルズ間の三角トレードで、ナショナルズへ移籍した[4]。この年は傘下のAA級ハリスバーグ・セネターズとA-級オーバーン・ダブルデイズでプレー。AA級ハリスバーグでは21試合(先発20試合)に登板して6勝7敗、防御率3.64、86奪三振を記録した。

2014年はAAA級シラキュース・チーフスで開幕を迎えた。4月12日にナショナルズとメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[5]。同日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャーデビュー。3点ビハインドの6回裏から登板し、2回を投げ2安打無失点に抑えた[6]。同年は先発で7試合、リリーフで8試合に登板し、先発防御率3.00、リリーフ防御率1.23という数字を残す好投を見せた[7]

2015年は中継ぎに専念し、60試合に登板したが、防御率や与四球率が悪化するなど、やや成績を落とした。

2016年はチーム最多となる[8]73試合にリリーフ登板し、いずれも自己ベストとなる4勝(1敗)、防御率2.28、WHIP1.22という好成績を残した。

2017年は開幕当初抑えを任されたが、37試合で0勝2敗3セーブ、防御率5.73と結果を残せなかった。

アスレチックス時代[編集]

2017年7月16日にライアン・マドソンショーン・ドゥーリトルとのトレードで、シェルドン・ノイジーヘスス・ルサルドと共にアスレチックスへ移籍した[9]。移籍後もクローザーを任されたが、35試合で3勝4敗13セーブ、防御率2.13と移籍前とは打って変わって大役を務め上げた。シーズン通算では72試合に投げ、2年連続70試合登板を達成した。

2018年は前半戦で23セーブを挙げ、オールスターに初選出された。この年は最終的に68試合に登板して9勝2敗38セーブ、防御率0.78、100奪三振の好成績を収め、サイ・ヤング賞の候補にも挙げられた[10]

2019年東京で開催されたシアトル・マリナーズとの日本開幕戦のメンバーとして訪日している。オフの12月2日にノンテンダーFAとなった[11]

ドジャース時代[編集]

2019年12月15日にロサンゼルス・ドジャースと1年1000万ドルの契約を結んだ[12]。2020年シーズンは新型コロナウイルス感染拡大の影響で全60試合での開催となったが、チーム最多タイの27試合に登板し、ブルペンを支えた。ポストシーズンでもチーム最多タイの11試合に登板。ワールドシリーズ第5戦では、前日の試合で逆転サヨナラを許すなど調子の上がらないケンリー・ジャンセンに代わり、2点リードの最終回にクローザーとして起用されセーブを挙げるなど、チームのワールドシリーズ優勝に貢献した[13]

2020年オフの10月28日にFAとなった[14]が、2021年1月5日にドジャースと2年総額1750万ドルで再契約した[15]。オプションとして2023年は球団側が選択権を所持し、バイアウトの際は150万ドルが支払われる。

2024年3月14日にMLB史上初となる韓国ソウルサンディエゴ・パドレスと開催する開幕戦に帯同する選手として発表された[16]。3月15日に仁川国際空港に到着[17]。3月20日に肺を負傷したため、開幕を10日間の故障者リストで迎えた[18]

選手としての特徴[編集]

投球データ(2021年レギュラーシーズン)
球種 割合 平均球速 最高球速
% mph km/h mph km/h
スライダー 35.1 86.4 139 88.5 142.4
カッター 30 93.3 150.2 96.3 155
シンカー 27.4 97.4 156.8 100.1 161.1
フォーシーム 7.5 97.7 157.2 99.6 160.3
チェンジアップ 0.1 90 144.8 90 144,8

約196cmの長身ながら、サイドスロー気味のスリークォーターから投球する。持ち球の中でも、高速シンカー(平均約97mph/最速約100mph)が代名詞であり、2020年には全投球の55.8%をこの球が占めた。その他、フォーシーム(平均約97~98mph)、カットボール(平均約93~94mph)、スライダー(平均約86~88mph)を投じる[19]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2014 WSH 15 7 0 0 0 2 3 0 0 .400 214 50.2 57 1 13 1 2 30 1 0 17 14 2.49 1.38
2015 60 0 0 0 0 2 5 0 10 .286 280 67.2 62 4 32 6 2 65 4 0 32 29 3.86 1.39
2016 73 0 0 0 0 4 1 1 22 .800 263 67.0 51 5 31 6 0 63 1 0 19 17 2.28 1.22
2017 37 0 0 0 0 0 2 3 5 .000 169 37.2 48 3 13 1 3 32 1 0 24 24 5.73 1.62
OAK 35 0 0 0 0 3 4 13 5 .571 156 38.0 32 3 12 2 2 42 3 0 11 9 2.13 1.16
'17計 72 0 0 0 0 3 6 16 10 .333 325 75.2 80 6 25 3 5 74 4 0 35 33 3.93 1.39
2018 68 0 0 0 0 9 2 38 0 .818 315 80.1 46 2 21 3 1 100 6 0 12 7 0.78 0.83
2019 57 0 0 0 0 6 5 16 3 .545 266 58.2 58 9 37 1 1 59 1 0 33 32 4.91 1.62
2020 LAD 27 0 0 0 0 3 3 1 9 .500 107 25.2 23 1 8 1 2 22 2 0 15 11 3.86 1.21
2021 72 0 0 0 0 6 5 7 32 .545 286 72.1 46 5 25 1 3 85 3 0 20 16 1.99 0.98
2022 5 0 0 0 0 1 1 0 1 .500 17 5.0 1 1 1 0 0 6 0 0 1 1 1.80 0.40
MLB:9年 449 7 0 0 0 36 31 79 87 .537 2073 503.0 424 34 193 22 16 504 22 0 184 160 2.86 1.23
  • 2023年度シーズン終了時

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2014 WSH 15 6 12 1 0 .947
2015 60 4 12 3 2 .842
2016 73 2 13 1 1 .938
2017 37 3 4 1 0 .875
OAK 35 1 6 0 0 1.000
'17計 72 4 10 1 0 .933
2018 68 4 11 1 0 .938
2019 57 4 1 0 0 1.000
2020 LAD 27 2 3 0 0 1.000
2021 72 3 12 0 0 1.000
2022 5 0 0 0 0
MLB 449 29 74 7 3 .936
  • 2022年度シーズン終了時

記録[編集]

背番号[編集]

  • 64(2014年 - 2015年)
  • 45(2016年 - 2017年途中)
  • 39(2017年途中 - 2019年)
  • 49(2020年 - )

脚注[編集]

  1. ^ 英語のIPA発音記号変換(アメリカ英語)”. tophonetics.com. 2019年12月12日閲覧。
  2. ^ Explaining A's Players Weekend nicknames MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月18日閲覧
  3. ^ 「ワシントン・ナショナルズ」『2017MLB選手名鑑全30球団コンプリートガイド』 日本スポーツ企画出版社 88頁
  4. ^ Bill Ladson (2013年1月16日). “Nats land prospects for Morse in three-team deal”. MLB.com. 2014年4月13日閲覧。
  5. ^ Nationals select RHP Blake Treinen & recall OF Steven Souza Jr. from Triple-A Syracuse, option Aaron Barrett & place Denard Span on 7-day disabled list”. MLB.com Nationals Press Release (2014年4月12日). 2014年4月13日閲覧。
  6. ^ Scores for Apr 12, 2014”. ESPN (2014年4月12日). 2014年4月15日閲覧。
  7. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2015』廣済堂出版、2015年、263頁頁。ISBN 978-4-331-51921-9 
  8. ^ 2016 Washington Nationals Pitching Statistics - Baseball-Reference.com (英語) . 2016年11月27日閲覧。
  9. ^ Jane Lee (2017年7月16日). “Nats acquire Doolittle, Madson from A's” (英語). MLB.com. 2017年7月19日閲覧。
  10. ^ Eddie Matz (2018年9月25日). “'Good night, Mr. Young': A's closer Blake Treinen on Cy-worthy run” (英語). ESPN. 2018年12月30日閲覧。
  11. ^ Mark Feinsand (2019年12月3日). “These players just joined the free-agent pool” (英語). MLB.com. 2019年12月9日閲覧。
  12. ^ Ken Gurnick (2019年12月15日). “Dodgers make it official with Treinen” (英語). MLB.com. 2019年12月16日閲覧。
  13. ^ ドジャース、トレイネンと契約延長 2年18億円”. nikkansports.com (2021年1月6日). 2021年5月9日閲覧。
  14. ^ 2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月3日閲覧。
  15. ^ Dodgers Re-Sign Blake Treinen” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月6日閲覧。
  16. ^ Juan Toribio (2024年3月14日). “Dodgers reveal roster for trip to South Korea” (英語). MLB.com. 2024年3月21日閲覧。
  17. ^ ドジャースの大谷翔平らが韓国到着 ソウルでパドレスと開幕戦へ”. 聯合ニュース (2024年3月15日). 2024年3月21日閲覧。
  18. ^ Dodgers announce Seoul Series 26-man roster” (英語). MLB.com (2024年3月20日). 2024年3月21日閲覧。
  19. ^ Blake Treinen Statcast”. mlb.com. 2021年5月9日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]