2002年の日本グランプリ (ロードレース)

日本の旗   2002年の日本グランプリ
レース詳細
2002年のロードレース世界選手権 全16戦中第1戦
決勝日 2002年4月7日
開催地 鈴鹿
開催コース 常設サーキット
5.821km
MotoGP
ポールポジション ファステストラップ
イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ
2:04.226 2:19.105
表彰台
1. イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ
2. 日本の旗 梁明 3. スペインの旗 カルロス・チェカ


250 cc
ポールポジション ファステストラップ
スペインの旗 フォンシ・ニエト 日本の旗 宮崎敦
2:08.049 2:25.896
表彰台
1. 日本の旗 宮崎敦
2. 日本の旗 酒井大作 3. フランスの旗 ランディ・ド・プニエ
125 cc
ポールポジション ファステストラップ
スペインの旗 ダニ・ペドロサ イタリアの旗 ステファノ・ビアンコ
2:13.957 2:30.798
表彰台
1. フランスの旗 アルノー・ヴァンサン
2. イタリアの旗 ミルコ・ジャンサンティ 3. サンマリノの旗 マヌエル・ポジャーリ


2002年の日本グランプリは、ロードレース世界選手権2002年シーズン開幕戦として、4月5日から7日まで三重県鈴鹿サーキットで開催された。最高峰クラスは、エンジン排気量が4ストロークの場合990ccまで拡大された、新生「MotoGPクラス」の記念すべき初レースとなった。日曜日の決勝は、全クラスがウェットコンディションでおこなわれた。

概要[編集]

125ccクラス[編集]

125ccクラス決勝では雨の中多くのライダーが転倒を喫し、37台中18台がリタイヤするサバイバルレースとなった。そんな中フランスのアルノー・ヴァンサンアプリリア)が独走し、開幕戦を制した。例年強さを見せる地元勢の最上位は上田昇の4位、前年度シリーズランキング2位の宇井陽一、前年の日本GPを制した東雅雄は共に転倒に終わり、表彰台に日の丸は掲げられなかった[1]

250ccクラス[編集]

250ccクラスでは例年どおり地元ワイルドカード勢が強さを見せ、35歳のベテラン宮崎敦ヤマハ)が独走でグランプリ初優勝を遂げた。2位もワイルドカード出場の酒井大作ホンダ)が続いた。激しいバトルが展開された3位争いには青山博一青木治親の2人が加わっていたが、ファイナルラップに博一は体勢を崩して下位に沈み、治親は転倒を喫しリタイヤとなり、ランディ・ド・プニエが表彰台に立つこととなった[2]

MotoGPクラス[編集]

MotoGPクラス初レースとなった今回の鈴鹿だったが、最新の4ストローク990ccマシンを与えられたのは4メーカーのワークスチームの7名と、ワイルドカード参戦の開発ライダー2名だけであり、残りのサテライトチーム勢は全て従来の2ストローク500ccマシンでの参戦となった。予選初日のセッションこそNSR500を駆るロリス・カピロッシが制したものの、土曜日のセッションではRC211Vを駆る前年度の500ccクラスチャンピオン、バレンティーノ・ロッシレプソル・ホンダ)が速さを見せ、ポールポジションを獲得した[3]

ヘビーウェットの中スタートとなった日曜日の決勝では、序盤はワイルドカード勢の開発ライダー2人、スズキ・GSV-Rを駆る梁明と、RC211Vを駆る伊藤真一がレースを引っ張った。初めて雨の中でMotoGPマシンを駆ることになったロッシは序盤は3番手で様子をうかがっていたが[4]、8周目に伊藤を抜いて2位に浮上、16周目に梁を抜いてトップに立つ。その後ロッシは梁の追撃を抑えきって、新MotoGPクラスのオープニングレースの勝者に輝いた。3位には終盤に伊藤をオーバーテイクした、YZR-M1を駆るマールボロ・ヤマハカルロス・チェカが入り、日本の3メーカーが表彰台を分け合った[5]

MotoGPクラス決勝結果[編集]

順位 ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 イタリアの旗 バレンティーノ・ロッシ ホンダ 21 49:32.766 1 25
2 日本の旗 梁明 スズキ 21 +1.550 7 20
3 スペインの旗 カルロス・チェカ ヤマハ 21 +8.353 4 16
4 日本の旗 伊藤真一 ホンダ 21 +10.829 3 13
5 日本の旗 阿部典史 ヤマハ 21 +20.423 12 11
6 ブラジルの旗 アレックス・バロス ホンダ 21 +32.259 13 10
7 日本の旗 青木宣篤 プロトン 21 +39.633 15 9
8 フランスの旗 レジス・ラコーニ アプリリア 20 +1 Lap 19 8
9 イタリアの旗 ロリス・カピロッシ ホンダ 20 +1 Lap 2 7
10 日本の旗 加藤大治郎 ホンダ 20 +1 Lap 6 6
11 日本の旗 原田哲也 ホンダ 20 +1 Lap 16 5
12 アメリカ合衆国の旗 ジョン・ホプキンス ヤマハ 16 +5 Laps 18 4
Ret 日本の旗 宇川徹 ホンダ 棄権 11
Ret 日本の旗 中野真矢 ヤマハ 棄権 9
Ret イギリスの旗 ジェレミー・マクウィリアムス プロトン 棄権 20
Ret フランスの旗 オリビエ・ジャック ヤマハ 棄権 8
Ret スペインの旗 セテ・ジベルナウ スズキ 棄権 14
Ret アメリカ合衆国の旗 ケニー・ロバーツJr. スズキ 棄権 10
Ret イタリアの旗 マックス・ビアッジ ヤマハ 棄権 5
Ret オランダの旗 ユルゲン・ファン・デン・グールベルク ホンダ 棄権 21
Ret オーストラリアの旗 ギャリー・マッコイ ヤマハ 棄権 17

250ccクラス決勝結果[編集]

順位 ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 日本の旗 宮崎敦 ヤマハ 19 +47:09.454 8 25
2 日本の旗 酒井大作 ホンダ 19 +6.941 12 20
3 フランスの旗 ランディ・ド・プニエ アプリリア 19 +29.020 2 16
4 スペインの旗 エミリオ・アルサモラ ホンダ 19 +45.300 6 13
5 アルゼンチンの旗 セバスチャン・ポルト ヤマハ 19 +45.495 7 11
6 日本の旗 松戸直樹 ヤマハ 19 +54.725 10 10
7 日本の旗 亀谷長純 ホンダ 19 +1:00.572 22 9
8 イタリアの旗 ロベルト・ロルフォ ホンダ 19 +1:02.287 14 8
9 スペインの旗 アレックス・デボン アプリリア 19 +1:18.282 5 7
10 イタリアの旗 フランコ・バッタイーニ アプリリア 19 +1:19.377 4 6
11 スペインの旗 トニ・エリアス アプリリア 19 +1:31.481 11 5
12 日本の旗 青山博一 ホンダ 19 +1:50.269 13 4
13 スペインの旗 フォンシ・ニエト アプリリア 19 +1:56.005 1 3
14 フランスの旗 ユーゴ・マルシャン アプリリア 19 +2:06.670 26 2
15 スペインの旗 ラウール・ハラ アプリリア 18 +1 Lap 20 1
16 イタリアの旗 ロベルト・ロカテリ アプリリア 18 +1 Lap 9
Ret 日本の旗 青木治親 ホンダ 棄権 17
Ret イギリスの旗 レオン・ハスラム ホンダ 棄権 25
Ret フランスの旗 ヴァンサン・フィリップ アプリリア 棄権 23
Ret イタリアの旗 マルコ・メランドリ アプリリア 棄権 3
Ret オランダの旗 ヤルノ・ヤンセン ホンダ 棄権 27
Ret マレーシアの旗 シャロル・ユージー ヤマハ 棄権 18
Ret イギリスの旗 ジェイソン・ビンセント ホンダ 棄権 24
Ret 日本の旗 関口太郎 ヤマハ 棄権 21
Ret オーストラリアの旗 ケーシー・ストーナー アプリリア 棄権 15
Ret スペインの旗 エクトル・ファウベル アプリリア 棄権 28
Ret 日本の旗 中冨伸一 ホンダ 棄権 19

125ccクラス決勝結果[編集]

順位 ライダー マニュファクチャラー 周回 タイム/リタイヤ グリッド ポイント
1 フランスの旗 アルノー・ヴァンサン アプリリア 18 +46:22.971 2 25
2 イタリアの旗 ミルコ・ジャンサンティ ホンダ 18 +1.164 15 20
3 サンマリノの旗 マヌエル・ポジャーリ ジレラ 18 +2.558 5 16
4 日本の旗 上田昇 ホンダ 18 +3.479 18 13
5 イタリアの旗 シモーネ・サンナ アプリリア 18 +10.188 19 11
6 日本の旗 青山周平 ホンダ 18 +23.056 12 10
7 スペインの旗 アンヘル・ロドリゲス アプリリア 18 +23.653 13 9
8 スペインの旗 ダニ・ペドロサ ホンダ 18 +33.488 1 8
9 イタリアの旗 ルーチョ・チェッキネロ アプリリア 18 +34.285 3 7
10 イタリアの旗 ジーノ・ボルソイ アプリリア 18 +47.304 11 6
11 イタリアの旗 ステファノ・ペルジーニ イタルジェット 18 +1:01.770 24 5
12 ドイツの旗 クラウス・ノーレス ホンダ 18 +1:06.064 14 4
13 スペインの旗 ホアン・オリベ ホンダ 18 +1:28.936 25 3
14 イタリアの旗 アレックス・バルドリーニ アプリリア 18 +1:36.264 29 2
15 ドイツの旗 スティーブ・イェンクナー アプリリア 18 +1:56.859 7 1
16 スペインの旗 エクトル・バルベラ アプリリア 18 +2:11.594 33
17 イタリアの旗 マティア・アンジェローニ ジレラ 18 +2:14.164 37
18 ハンガリーの旗 イムレ・トス ホンダ 18 +2:17.104 36
19 タイ王国の旗 スハタイ・チャンサップ ホンダ 18 +2:35.641 23
Ret イタリアの旗 ステファノ・ビアンコ アプリリア 棄権 20
Ret 日本の旗 葛原稔永 ホンダ 棄権 22
Ret チェコの旗 ヤコブ・シュムルツ ホンダ 棄権 26
Ret 日本の旗 宇井陽一 デルビ 棄権 10
Ret イギリスの旗 チャズ・デイビス アプリリア 棄権 27
Ret フィンランドの旗 ミカ・カリオ ホンダ 棄権 31
Ret チェコの旗 ヤロスラフ・ユレス アプリリア 棄権 4
Ret イタリアの旗 アンドレア・バレリーニ ホンダ 棄権 30
Ret イタリアの旗 アンドレア・ドヴィツィオーゾ ホンダ 棄権 28
Ret 日本の旗 東雅雄 ホンダ 棄権 6
Ret ドイツの旗 ヤルノ・ミュラー ホンダ 棄権 16
Ret ハンガリーの旗 ガボール・タルマクシ イタルジェット 棄権 21
Ret イタリアの旗 ミッシェル・ファブリツィオ ジレラ 棄権 35
Ret 日本の旗 生形秀之 ホンダ 棄権 32
Ret スペインの旗 パブロ・ニエト アプリリア 棄権 17
Ret イタリアの旗 マックス・サバターニ アプリリア 棄権 9
Ret 日本の旗 小室旭 ホンダ 棄権 34
Ret サンマリノの旗 アレックス・デ・アンジェリス アプリリア 棄権 8

脚注[編集]

参考文献[編集]


前戦
2001年のブラジルグランプリ
ロードレース世界選手権
2002年シーズン
次戦
2002年の南アフリカグランプリ
前回開催
2001年の日本グランプリ
日本の旗 日本グランプリ 次回開催
2003年の日本グランプリ