貝印

貝印株式会社
Kai Corporation
貝印 本社(東京都千代田区)
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
101-8586
東京都千代田区岩本町三丁目9番5号
設立 1954年11月15日
(創業は1908年[1]6月)
業種 金属製品
法人番号 7010001013976 ウィキデータを編集
事業内容 刃物、ビューティーケア用品、家庭用品、製菓用品等の製造、販売 
代表者 遠藤宏治代表取締役会長CEO
遠藤浩彰(代表取締役社長COO[2]
資本金 4億5千万円
売上高 単体256億円(2010年3月期)
純利益 6億7546万3000円
(2022年03月31日時点)[3]
総資産 167億6253万8000円
(2022年03月31日時点)[3]
従業員数 単体271名(2010年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要子会社 カイ インダストリーズ株式会社ほか
関係する人物 遠藤斉治朗(創業者)
外部リンク 公式ウェブサイト
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地図
本社地図
中央の川は神田川。左上は秋葉原駅

貝印株式会社(かいじるし、Kai Corporation)は、カミソリに代表される刃物を中心とし、調理用品や化粧道具、衛生用品を販売するメーカー。

東京に本社を置く貝印株式会社は販売会社であり、グループ関連企業として岐阜県関市小屋名に、貝印カミソリの製造や、業務用カミソリ、医療用刃物、特殊刃物を専門的に扱う、カイインダストリーズ株式会社がある。

概要[編集]

ポケットナイフ製造メーカーとしてスタートし、日本初の国産替刃カミソリを製造した。安全剃刀では国内トップのシェア(30%)を持つ。なかでも、使い捨てカミソリにおける国内シェアは50%である[4]。また家庭用品の販売も行なっており、家庭用包丁の国内シェアはトップである。海外では欧米限定発売のダマスカス包丁「旬」がヒットしている。この他眉ハサミビューラー等の化粧用品小物の他、ツメキリクシのような衛生用品やスプーンフォークなどの食器道具等、刃物をコアとした幅広い商品展開を行っている。

また、ドイツの高級家庭用品ブランド「WMF」やアメリカのキッチン用品ブランド「Chef'n」等の輸入代理店も務めている。

ブランドマーク[編集]

「貝印」の社名は、(1) 貝は昔刃物として使われていたこと、(2) 英語の「シェル (SHELL)」の発音が、2代目社長の幼名・繁(しげる)に通じること、等いくつかの由来がある。

企業ロゴである「KAI」は、創業80周年を迎えた1988年に導入された。このマークは社員の間では「エッジマーク」と通称され、ウォークマンの生みの親とされるソニー黒木靖夫の協力によってデザインされた。

沿革[編集]

  • 1908年明治41年) - 岐阜県関市に初代遠藤斉治朗が創業。
  • 1920年大正9年) - 合資会社遠藤刃物製作所を設立し、ポケットナイフの生産を充実。
  • 1932年昭和7年) - 関安全剃刀製造合資会社を設立し、初の国産替刃カミソリの製造を開始。
  • 1936年(昭和11年) - 関安全剃刀製造合資会社を解散し、日本セーフティーレザー株式会社を設立。
  • 1940年(昭和15年) - 日本セーフティーレザー株式会社の商号を日本安全剃刀株式会社に改称。
  • 1947年(昭和22年) - 2代目遠藤斉治朗、日本安全剃刀(1953年フェザー安全剃刀に改称)の販売会社として株式会社フェザー商会を名古屋市に設立。カミソリ、刃物類の卸売業を開業。
  • 1949年(昭和24年) - 合資会社三和商会を東京に設立。
  • 1951年(昭和26年) - 三和ブレード製作所(のちの貝印カミソリ)を設立。自社による刃物類製造を開始[5]
  • 1954年(昭和29年) - 株式会社フェザー商会と合資会社三和商会を合併し、株式会社三和を設立。
  • 1956年(昭和31年) - 貿易部を設け、海外に刃物類の輸出を開始。
  • 1967年(昭和42年) - 株式会社三和の商号を三和刃物株式会社に改称。
  • 1977年(昭和52年) - アメリカ現地法人 kai cutlery U.S.A. ltd.をポートランド(オレゴン州)に設立。
  • 1978年(昭和53年) - 香港現地法人 kai cutlery (H.K.)ltd.を設立。
  • 1980年(昭和55年) - ドイツ・ゾーリンゲン市に現地法人 kai cutlery (Europe) GmbH を設立。
  • 1982年(昭和57年) - 三和刃物株式会社の商号を貝印刃物株式会社に改称。
  • 1988年(昭和63年) - CIを導入。新たなマーク及び社名にて生販一体となった貝印グループとして新たにスタート。
  • 1993年平成5年) - 中国広東省鶴山市に美佳家庭用品有限公司(合弁出資)を設立・稼動。
  • 1995年(平成7年) - 中国広東省鶴山市にG.T.I.刃具有限公司(合弁出資)を設立・稼動。
  • 1998年(平成10年) - 世界初の替刃式3枚刃カミソリを開発・発売。
  • 2004年(平成16年) - 東京本社1・2Fを改装し、「Kai House」オープン。
  • 2005年(平成17年) - ミシュラン三ツ星シェフであるミシェル・ブラスとコラボレーションした包丁「Michel BRAS」を発売。
  • 2007年(平成19年) - 韓国現地法人 韓国貝印株式会社を設立。
  • 2008年(平成20年) - 中国広東省広州市に貝印信息咨訽(広州)有限公司を設立。ランパス株式会社を設立。

関係会社[編集]

国内[編集]

  • カイインダストリーズ株式会社
  • 貝印カミソリ株式会社
  • カイコンピューターシステム株式会社
  • 株式会社 貝印刃物開発センター
  • 貝印物流株式会社新潟流通センター
  • 貝印物流株式会社関田原流通センター
  • カイスタッフサービス株式会社
  • ランパス株式会社

国外[編集]

  • カイ U.S.A.株式会社
  • ユニバーサル・レザー・インダストリーズ有限責任会社
  • カイヨーロッパ有限会社
  • 貝印香港有限公司
  • 上海貝印刃具有限公司
  • 上海貝印貿易有限公司
  • 美佳家庭用品有限公司
  • G.T.I.刀具有限公司
  • 貝印信息咨訽(広州)有限公司
  • 韓国貝印株式会社
  • カイ ベトナム有限責任会社

主な商品[編集]

鼻毛切りはさみ
電子レンジ対応の炊飯鍋
  • 使い捨てカミソリ・替刃式カミソリ
  • 調理用品
  • 製菓用品
  • 化粧小物
  • 衛生用品
  • 工業用刃物
  • 医療用刃物

宣伝活動[編集]

  • お仕事体験タウンキッザニア東京で理容店パビリオンのスポンサー(2006年 - )
  • 子供から大人までの“ホームパティシエ”が手作りお菓子のアイデアと腕を競う、「お菓子コンクール」開催(1994年 - 2007年
  • 高校生がオリジナルスイーツのアイディアと腕を競う「スイーツ甲子園」開催(2008年 - )
  • テレビCMは、主にカミソリで展開しており、4枚刃カミソリCMでは「4枚目」のKABA.ちゃんを起用した広告を展開した。また、2007年には、ガンダム仕様の替刃カミソリを発売、広告展開し話題となった。2011年にはセント・フォース所属タレントの杉崎美香八田亜矢子松本あゆ美高樹千佳子美馬怜子の5人を起用して、「女子アナと男性青年との合コン」という設定のCMが放送されている。
  • パネルクイズ アタック25』をスポンサードしていた時には、辰巳琢郎をコーポレートキャラクターに起用したCM(これはホームキッチンウェア商品が主だった)も展開していた。
  • 創業の地、岐阜県関市では、東儀秀樹古澤巌小松亮太等の音楽家を招いた文化事業コンサートを開催している。
  • ビューティーアンバサダーとして女優の内田理央を起用。(2017年 - )

スポンサー番組[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ BSフジで辰巳琢郎のワイン番組として2006年から開始され、その後、BSジャパンに放送局が変更されて辰巳琢郎の葡萄酒浪漫という番組名になって現在(2017年12月)に至る

出典[編集]

  1. ^ 「紙カミソリ」は“成熟した技術”から誕生 貝印が部門横断メンバーで新たな開発に挑む”. WWDJAPAN.com (2020年11月16日). 2020年11月22日閲覧。
  2. ^ 創業113年目の老舗刃物メーカー・貝印、新代表取締役会長・新代表取締役社長就任のお知らせ”. PRTIMES (2021年5月26日). 2021年5月26日閲覧。
  3. ^ a b 貝印株式会社 第68期決算公告
  4. ^ スタイルプラス2010年9月12日放送
  5. ^ 財団法人中小企業総合研究機構 「中小企業の伝統的技法を活かしたモノづくりに関する調査研究」 p.25-p.26 (PDFファイル)

外部リンク[編集]