北海道科学大学短期大学部

北海道科学大学短期大学部
北海道科学大学短期大学部
北海道科学大学短期大学部
大学設置/創立 1953年
廃止 2022年
学校種別 私立
設置者 学校法人北海道科学大学
本部所在地 北海道札幌市手稲区前田7-15-4-1
学部 自動車工業科
研究科 自動車工学専攻
車体工学専攻
テンプレートを表示

北海道科学大学短期大学部(ほっかいどうかがくだいがくたんきだいがくぶ、英語: Hokkaido University of Science Junior College)は、北海道札幌市手稲区前田7-15-4-1に本部を置いていた日本私立大学である。1953年に設置され、2022年に廃止された。大学の略称は自短(じたん)。

概観[編集]

大学全体[編集]

建学の精神(校訓・理念・学是)[編集]

  • 北海道科学大学短期大学部における建学の精神は「尚志」となっていた。この字義は、「志を高くする。志を尊ぶ」という意味が含まれていた。
  • 教育理念は「進取不屈」となっており、「広く知識を修め、高い技術を修得して、洞察力と価値の想像力を養い、進んで物事を成し遂げる旺盛なる精神力と健全な身体を鍛磨して人類の幸福に寄与する」という意味が含まれていた。

教育および研究[編集]

  • 北海道科学大学短期大学部は自動車工業界で活躍しうる人材育成に力をいれており、50年を越える自動車整備士の育成を行っていた。全国の短大でも唯一、夜間部の自動車工学系の学科をもつ短大でもあった。

学風および特色[編集]

  • 北海道科学大学短期大学部は日本初の自動車工学系の短期大学として開学。以来25,000 名の卒業生を数え、多くの自動車整備士を世に送り出している。ソーラーカーなど新時代に向けた研究にも実績がある。二級自動車整備士(ガソリン・ディーゼル)の合格率は常に全国トップクラスの合格率を誇り、過去には受験生全てが、ガソリン・ディーゼルの2種目完全合格の偉業を成し遂げており、指導レベルの高さがうかがえる。
  • 日本最古の自動車工業系の短大でもあった。
  • 出身者は概ね道内が9割以上を占めていた。

象徴[編集]

  • 北海道自動車短期大学のマスコットは 1926年フォード・モデルTで、原型のままで実際に走行できる自動車として国内に1台しかないものとなっていた。

沿革[編集]

  • 1953年昭和28年):北海道自動車短期大学開学。
    • 自動車工業科。当初は入学定員50人。
  • 1959年(昭和34年):定員変更:自動車工業科、入学定員100人
  • 1963年(昭和38年):学科を新設する。
    • 工業経営科:入学定員100人[1]
    • 自動車工業科にⅡ部(夜学)が設置される:入学定員100人[2]
  • 1964年(昭和39年):自動車整備士養成施設に認定される
    • 自動車工業科Ⅰ部・Ⅱ部、工業経営科
  • 1965年(昭和40年)4月:定員変更(自動車工業科・工業経営科各200人)
  • 1971年(昭和46年)3月:研究紀要創刊
  • 1972年(昭和47年)4月:自動車工業科に産業機械コース開設
  • 1976年(昭和51年)4月:定員変更(自動車工業科300人)工業経営科コース制導入(自動車管理工学コース、経営管理・会計学コース、情報科学コースを開設)
  • 1979年(昭和54年)4月:学科名変更
    • 自動車工業科Ⅰ部→自動車工業科第一部
    • 自動車工業科Ⅱ部→自動車工業科第二部
  • 1985年(昭和60年):自動車工業科第二部に初めて女子が入学[3]
  • 1986年(昭和61年)
    • 4月:臨時入学定員増(自動車工業科第一部150人、工業経営科50人)
    • 12月:社会人特別入学制度発足
  • 1989年平成元年):工業経営科を情報経営システム学科に改組。
  • 1990年(平成2年)
    • 4月:情報経営システム学科に国際教養情報コース開設
    • 6月:ソーラーカー「スリスI号」完成
  • 1991年(平成3年)4月:自動車工業科第二部に電子機械コース開設
  • 1992年(平成4年):電子機械工学科を新設:入学定員50人
  • 2000年(平成12年)5月:定員変更:自動車工業科第一部入学定員400人
  • 2002年(平成14年)3月:情報経営システム学科・電子機械工学科廃止
  • 2003年(平成15年)4月:専攻科設置
    • 自動車工学専攻
    • 車体工学専攻
  • 2014年4月:北海道自動車短期大学から北海道科学大学短期大学部へ大学名称を変更
  • 2015年(平成27年):中の島キャンパス(札幌市豊平区)から前田キャンパス(札幌市手稲区)へ移転
  • 2021年令和3年):学生募集停止[4]
  • 2022年(令和4年):廃止


教育および研究[編集]

組織[編集]

  • 自動車工業科
    • 第一部:入学定員300名。スタンダードコース、メカトロニクスコース、ボディーリペアコース、トータルマネージメントコース、二輪自動車コースがあった。
    • 第二部:入学定員60名。自動車に関する知識の修得と二級自動車整備士の資格取得を目指す勤労学生のために開設した夜間課程。

過去にあった学科[編集]

  • 情報経営システム学科:経営学流通情報コミュニケーションに関する科目が開講されていた。「自動車技術」・「自動車産業論」など自動車関連の科目もあった。
  • 電子機械工学科:機械系・電子系・情報系の科目が開講されていた[5]

専攻科[編集]

  • 自動車工学専攻
    • 修業年限2年。入学定員20人。
  • 車体工学専攻
    • 修業年限1年。入学定員20人。

別科[編集]

  • なし

取得資格について[編集]

  • 二級自動車整備士の受験資格が得られた。在学中に受講すれば実技試験が免除されるという特典があった。

附属機関[編集]

  • 交通科学総合研究所

研究[編集]

  • 『研究所報告論文』が発行されていた。
  • 広報誌「あごら」:1983年7月創刊。

学生生活[編集]

部活動・クラブ活動・サークル活動[編集]

学園祭[編集]

  • 学園祭は「尚志祭」と呼ばれた。

スポーツ[編集]

  • 剣道が強く、北海道学生剣道大会で優勝した実績があった。

大学関係者と出身者[編集]

歴代学長[編集]

出身者[編集]

大学の組織[編集]

  • 「丁酉(ていゆう)会」と称した同窓会がある。発足時の1957年干支が「丁酉」であったことに因んで命名された。

施設[編集]

キャンパス[編集]

  • 3号館・2号館・ボディリペア実習室・電子計算機室(1970年10月設置)などがあった。なお、図書館は2号館2Fにあった。

対外関係[編集]

他大学との協定[編集]

韓国[編集]

日本[編集]

系列校[編集]

社会との関わり[編集]

  • 以下の公開講座が実施されていた。
    • 社会人を対象とした自動車整備士二・三級講習(1960年より)
    • 市民大学公開講:1983年8月に開始された。
    • 1984年2月 開学30周年記念行事シンポジュウム '84「人と車」が開催された。
    • 開学50周年記念行事 交通フォーラム2003として「北海道における脱スパイクタイヤ後の現状と課題」が同年9月に開催された。
  • ソーラーカー研究会が1996年オーストラリアで開催された「ワールド・ソーラー・チャレンジ」に参加していた。
  • 1992年11月 ソーラーカー「スリスIV号」世界大会に参加
  • 1996年10月 ソーラーカー「スリスV号」世界大会に2度目の参加、22位で完走

卒業後の進路について[編集]

就職について[編集]

編入学・進学実績[編集]

  • 系列の北海道科学大学への編入学が盛んであった。それ以外では、以下の実績があった。

脚注[編集]

  1. ^ 在学者数は男子152人となっている。
  2. ^ 在学者数は男子82人となっている。
  3. ^ 女子の在学者数は2人となっている。
  4. ^ 北海道科学大学短期大学部の学生募集停止について北海道科学大学短期大学部2020年3月26日
  5. ^ 募集は全学科とも2000年度まで

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]