交響曲第5番 (スタンフォード)

交響曲第5番 ニ長調 Op.56は、チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード1894年に作曲した交響曲。演奏時間は約43分[1]

概要[編集]

スタンフォードはジョン・ミルトンの詩"L'Allegro"と"Il Penseroso"から着想を得てこの曲を作曲した。初演は1895年3月20日に作曲者の指揮、フィルハーモニック協会の演奏でクイーンズ・ホール英語版[注 1]で行われ、好評を博した。しかし、出版されたのは1923年になってからであった。曲はフィルハーモニック協会に献呈されている。各楽章はミルトンの詩の引用によって説明されている[2]

楽曲構成[編集]

第1楽章 アレグロモデラート
勇壮なニ長調の序奏で幕を開ける。これはこの楽章のみならず、第3楽章でも顔を出す[2]
第2楽章 アレグロ・グラツィオーソ
ホルンが奏する田園風景である[2]。性急な中間部はごく短い。
第3楽章 アンダンテモルトトランクウィロ
穏やかで優しい雰囲気をたたえた楽章。中間部では木管がナイチンゲールのさえずりのようなフレーズを奏でる[2]
第4楽章 アレグロ・モルト
鐘を模した響きの和音で開始され[2]、決然たる主題が提示される。終盤にはオルガンコラールを経てクライマックスを築くと、静かに全曲を終える。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 訳注:1893年開場、同時代に活躍した名だたる音楽家たちが演奏し、イギリスの音楽の中心となったが、第二次世界大戦で爆撃を受けて破壊された。

出典[編集]

  1. ^ Sntanford Complete Symphonies CHANDOS”. 2013年1月2日閲覧。
  2. ^ a b c d e Stanford Symphonies Nos1-7 ブックレット” (PDF). 2013年1月2日閲覧。

参考文献[編集]