サンミュージックプロダクション

株式会社サンミュージックプロダクション
本社が入居している四谷アネックスビル
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 サンミュージック
本社所在地 日本の旗 日本
160-8501
東京都新宿区左門町4番地 四谷アネックス
(旧所在地:新宿区四谷4丁目28番地 大木戸ビル5・6階)
設立 1971年9月(1968年創業)
業種 サービス業
法人番号 7011101008123 ウィキデータを編集
事業内容 各種芸能タレントの養成・紹介・斡旋等
代表者 岡博之
(代表取締役社長)
資本金 3000万円
関係する人物 相澤正久(代表取締役会長)
相澤秀禎(創業者、相談役、元会長
外部リンク https://sunmusic-gp.co.jp/
テンプレートを表示

株式会社サンミュージックプロダクションは、サンミュージックグループの中核となる芸能事務所の会社。1968年創業。

概要

[編集]

相澤秀禎横須賀キャンプを中心に活動したバンドマンで、西郷輝彦をスカウトし[1]、「龍美プロ」を設立して自らマネージメントを行った)が、「出来上がったスターを手がけるよりも、新人を育てたい」との思いから、1968年に設立した[2]

相澤が自らスカウトした森田健作を第1号タレントとして、スタッフ2人と共に事業を始める。社名は、森田のイメージであった「太陽」(サン)と、音楽プロダクションとしての「音楽」(ミュージック)の英語に由来する[3]

1970年代から1980年代にかけて桜田淳子松田聖子岡田有希子早見優などの人気歌手タレントを輩出し、大手芸能プロダクションに成長した。一方、1986年には岡田が突如、当時事務所のあった四谷の7階建てビル屋上から飛び降り自殺し、後追いで自殺する若者が多数(自殺予防対策センター報告によれば30人)出るなど世間に大きな影響を与えた。現在も岡田の命日にはファンによる献花と黙祷が行われている。

かつては姓名判断やドラマの役名等から、「○田○子」(桜田淳子は本名)と言う芸名をつける事が多かったが、1986年に芸能界入りした酒井法子以後は本名のままでデビューするケースも多い。

また、古くからお笑いタレントも数多く所属しており、「プロジェクトGET」のセクション名がつけられている。2000年以降のお笑いブームではダンディ坂野ヒロシ小島よしおスギちゃんといったピン芸人を数多く輩出した。しかし、これらのタレントは俗に言う一発屋として終わることが非常に多いことから、「一発屋製造工場」と揶揄されることもあり、事務所自らも使用している[4]。一方、キングオブコントではかもめんたる(2013年優勝、2016年5位)、THE MANZAIではエルシャラカーニ(2011年Dグループ4位、2012年Cグループ3位)や三拍子(2014年Cグループ2位)、M-1グランプリではメイプル超合金(2015年7位)やぺこぱ(2019年3位)など、賞レースで決勝進出した芸人も多くいる。また鳥居みゆきや小島よしお、スギちゃんもR-1ぐらんぷりで決勝進出している。

2009年7月に事務所が四谷四丁目の四谷大木戸ビルから左門町の四谷アネックスに移転。大木戸ビルは新宿通り新宿アルタ前と四ツ谷駅の中間地点にあり、報道も多くされたことから(後述)、他の事務所から比較すると知名度が高かった。現在地の最寄り駅は四谷三丁目駅である。

近年、本業ではないお笑い部門が売り上げの大半を占めるようになっており、是正する経営方針が決定され、お笑い部門を地方支社から東京に集約することにしたとされる。

競合他社に倣ってお笑い養成所をつくろうとしたが2022年度の応募がゼロ人だったため、方針を変更し2023年に授業料ゼロの3か月限定のお笑い塾(カズレーザーなど売れている芸人を講師とする)を開講して一部の卒業生をそのまま事務所に所属させるようにしたところ50人の応募があった。

相澤秀禎社長時代のサンミュージック

[編集]
  • タレントとして学んでゆくためには、人づくりの土台となる家族関係が大事であるとの考えから、新人タレントを相澤の自宅に下宿させ、食事を共にした。学生のタレントには、相澤の妻が弁当を持たせた[3]
  • 従来、社員の給与は年功序列であったが、1997年から、担当しているタレントの売り上げを基に、役員会が査定した能力給である「ポイント制」を導入し、従業員のやる気を引き出す体制を導入した[3]

沿革

[編集]
  • 1970年代 - 森田健作桜田淳子都はるみなどを輩出(都は移籍、のち復帰)
  • 1980年代 - 1980年松田聖子のデビュー。その後、早見優岡田有希子酒井法子田村英里子などの人気女性アイドルが輩出される。この頃から「サンミュージック=女性アイドル事務所」と評され、黄金時代を迎える。しかし、1986年4月8日岡田有希子が当時事務所のあった四谷の大木戸ビル屋上から投身自殺をし、サンミュージックの評価が一時的に降下する。1980年代末頃には、かつての主力格である松田聖子や早見優が事務所から離脱。
  • 1990年代 - トレンディドラマ黄金時代となり、脚本家野島伸司の作品の多くは、この事務所所属のタレントたちが主演していた。
  • 1993年 - 12月にお笑い部門に進出することを発表。吉本興業の関東進出に対抗するためということで、相澤秀禎は「浅草の笑いよ再び」というつもりでお笑いに進出したと話している[5]。この月に「東京☆お笑い通りスペシャル決戦大会」が行われ、約400組の応募の中から最優秀賞に選ばれた高校3年生女子のコンビ「ドクロキッズ」がお笑い部門所属タレント第1号となった[5]
  • 2000年代 - それまで女性アイドル色が強かった事務所は2003年頃からお笑いタレントも多数所属するようになり、ダンディ坂野カンニング小島よしおなどを輩出する。
  • 2004年12月 - 創業者の相澤秀禎が会長となり、息子の相澤正久が社長に就任した[2]2007年には創業40周年パーティーが創業者の相澤会長の喜寿および芸能生活40周年記念も兼ねた上で盛大に催された。
  • 2009年7月 - 創業の地である四谷から左門町に移転。
  • 2009年8月 - 酒井法子が薬物事件(覚せい剤取締法違反で起訴)を起こしたため、同月28日付で契約を解除。所属タレントの解雇は創業以来初の出来事である。この責任を取り、9月1日付で、相澤秀禎が相談役に退き、相澤正久が副社長に降格した。その間社長は不在であった[注釈 1][6]
  • 2009年10月1日 - 再発防止のため、所属するタレントの薬物検査の実施。事務所内の全面禁煙を導入(喫煙エリアの廃止)。
  • 2010年10月1日 - 麻薬事件から約1年が経ったため、相澤秀禎は会長、相澤正久は社長に復帰[7]
  • 2013年 - 中嶋美智代以来21年ぶりとなる女性アイドルのグループ「さんみゅ〜」がデビュー。5月23日、創始者である相澤秀禎が死去。
  • 2017年4月1日 - 「さんみゅ〜」以外では初のアイドルグループ所属のAKB48小嶋真子AKSから同社に移籍[8]
  • 2016年1月 - ベッキーが当時交際していたゲスの極み乙女。のボーカル川谷絵音との不倫を『週刊文春』にスクープされた。その後の記者会見にて「ただの友達」であると釈明した[9]。その後、仕事を一時的に休業。
  • 2017年4月17日 - 元Rev. from DVLの高橋菜々美がアクティブハカタから移籍[10]。アイドルグループ所属で2人目。
  • 2019年12月 - 高橋菜々美が専属契約終了、芸能界引退[11]
  • 2021年4月1日 - タレントとしての所属と並行する形で、ブッチャーブラザーズのリッキーこと岡博之が副社長に就任[12]。6日には森田健作が最高顧問に就任[13]
  • 2021年11月1日 - HKT48坂口理子渕上舞Mercuryから移籍[14]
  • 2023年11月6日 - 岡博之が代表取締役社長に就任、相澤正久は代表取締役会長に就任した[15]
  • 2023年11月16日 - 所属していた髙木聡一朗警視庁に逮捕される不祥事を起こしたため、契約を解除された[16]

所属タレント

[編集]

男性タレント

[編集]

女性タレント

[編集]

文化人

[編集]

歌手

[編集]

お笑い芸人

[編集]

グループ

[編集]

ピン芸人

[編集]

過去の所属タレント

[編集]

グループ会社

[編集]

ファンクラブ等

[編集]
  • サンミュージックファミリークラブ
  • サウンドミッション

スクール

[編集]

関連番組

[編集]
  • なでしこサンミュージック (2011年8月12日開始 月1金曜、ニコジョッキー)サンミュージック所属の女性タレント(マリア・ぷち観音・プリマリエ・ロリィタ族。・モラリスト・荒木巴・きーぽん)で送る番組。

映画(撮影地)

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ この事件により株主からの抗議殺到は後を絶たない時期でもあった。

出典

[編集]
  1. ^ 西郷輝彦7年ぶり新曲 相沢会長とタッグ 日刊スポーツ 2011年4月28日閲覧
  2. ^ a b サンミュージック社長が振り返る60年…相沢秀禎著「人生に拍手を!」(講談社)(『スポーツ報知』 2007年12月4日18時34分閲覧)
  3. ^ a b c 相澤秀禎 『人気づくりの法則』(東洋経済新報社 1988年4月23日) ISBN 978-4492553091
  4. ^ 専科:お笑いコース(東京校) サンミュージックアカデミー紹介ページ
  5. ^ a b スポーツニッポン 1993年12月22日 21面内記事
  6. ^ 【酒井法子覚醒剤】「サンミュージック」引責人事、相澤社長降格 MSN産経ニュース・2009年9月2日
  7. ^ のりピー元所属事務所の会長&社長が復帰スポーツ報知 2010年10月16日
  8. ^ “AKB小嶋真子、総選挙「10位以内に入りたい」”. nikkansports.com (日刊スポーツ新聞社). (2017年4月6日). https://www.nikkansports.com/entertainment/akb48/news/1803465.html 2017年4月6日閲覧。 
  9. ^ ゲスの極み乙女。川谷も不倫騒動謝罪 昨夏結婚を初公表”. オリコン (2016年1月7日). 2016年1月18日閲覧。
  10. ^ 本人ツイッター、2017年4月17日
  11. ^ 本人ツイート、2019年12月27日
  12. ^ "サンミュージック副社長に芸人が就任…ブッチャーブラザーズ・岡博之氏「やらかしたな、この会社」". スポーツ報知. 報知新聞社. 1 April 2021. 2021年4月1日閲覧
  13. ^ サンミュージックの最高顧問森田健作「コロナ禍でも頑張れば必ず報われる」”. 日刊スポーツ. 2022年5月5日閲覧。
  14. ^ HKT坂口理子、渕上舞サンミュージック移籍「活動の幅を広げられるよう」
  15. ^ ブッチャーブラザーズ・リッキーこと岡博之、サンミュージック社長就任”. ORICON NEWS. オリコン (2023年11月7日). 2023年11月7日閲覧。
  16. ^ 逮捕の高木聡一朗容疑者をサンミュージック契約解除 少女にみだらな行為の疑い - 芸能 : 日刊スポーツ”. 日刊スポーツ. 2023年11月16日閲覧。
  17. ^ "9月NHK退職の武内陶子アナがサンミュージックに所属 創業55年でNHK出身アナ所属は初帰". 日刊スポーツNEWS. 日刊スポーツ新聞社. 16 October 2023. 2023年10月28日閲覧

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]