クリス・アンダーソン (編集者)

クリス・アンダーソン
カリフォルニア大学バークレー校法科大学院でスピーチするアンダーソン

クリス・アンダーソン (Chris Anderson1961年 - ) は、3D Robotics社のCEO。2001年から2012年までアメリカ合衆国の技術雑誌のWiredの編集長を約12年間務めた[1]。同誌の中でロングテールという概念を提唱し、後にその考えを発展させて著作『ロングテール―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略』で発表した。現在、カリフォルニア州バークレーに妻と5人の子供と在住している。

略歴[編集]

2001年「Wired」誌に入る前、アンダーソンは新聞エコノミストで働きインターネットに関する記事を立ち上げた。アンダーソンはジョージ・ワシントン大学物理学の学位をとりロスアラモス国立研究所で研究をしていた。また雑誌ネイチャーと雑誌サイエンスでも働いてた。

ニューヨーク・タイムズノンフィクションベストセラーリストに上がった著書『ロングテール』は、もし販売店や流通経路が十分に大きければ、需要が少ない、あるいは販売量が少ない商品でもそれらをまとめあげるとベストセラー商品や大ヒット商品に匹敵または凌駕する市場シェアをつくり上げることが可能であると論じる。

2009年7月に発表された2冊めの著作『フリー ―<無料>からお金を生みだす新戦略』は、商品やサービスを消費者に無料で提供する価格モデルの可能性を検証した。[2][3]

アンダーソンはこの著作でウィキメディアから盗作したとの疑惑を引き起こした。[4] この批判に対して彼と出版社の間でウィキメディアの内容が常に変化することから正確な引用方法について合意できなかったと反論している。[5] また彼のブログで、誤りの全責任を取ると表明し、デジタル版ではそれらは訂正されたとした。

このような論争にもかかわらず、『Free』の印刷版はニューヨーク・タイムズのベストセラーリストの12位でデビューした。一方、無料のデジタル版は300,000近くダウンロードされ、本書の提唱するフリーミアムに信憑性を与えるものとなった。

2007年、アンダーソンはドゥ・イット・ユアセルフブログ、GeekDadを設立した。Ken Denmeadに交代するまで編集長をつとめており、現在は名誉編集長である。

著作[編集]

脚注[編集]

  1. ^ クリス・アンダーソン、WIRED編集長を辞任 WIRED日本語版
  2. ^ The Long Tail: My Next Book: "FREE"
  3. ^ About Me
  4. ^ Jaquith, Waldo (2009年6月23日). “Chris Anderson’s Free Contains Apparent Plagiarism”. The Virginia Quarterly Review. 2009年7月7日閲覧。
  5. ^ Anderson, Chris (2009年6月24日). “Corrections in the digital editions of Free”. The Long Tail. 2009年7月7日閲覧。

外部リンク[編集]