クイズゲーム

クイズゲームコンピュータゲームにおけるジャンルの一つで、基本的には「クイズの問題が出題され、プレイヤーがそれに解答していくことで進行するタイプのゲーム」のことを指す。略称はQIZが使われることもある。

主にテレビクイズ番組をゲーム化したものや、いわゆるギャルゲー漫画アニメキャラクターを起用して作られたゲームがある。また、教育用の漢字計算ゲーム・パズルなどもクイズゲームの一種として扱われることがある。

歴史[編集]

クイズゲームの歴史は思いのほか古く、世界初のアーケードテレビゲーム『コンピュータースペース』を出したナッチング・アソシエーツ社は、その前の1968年エレメカ式のクイズゲーム『コンピュータークイズ』を出していた。その『コンピュータースペース』をきっかけに、アメリカではテレビゲーム事業が1973年頃から成功、翌74年には早くもクイズテレビゲーム『クイズショウ』が稼働された。これは日本にもセガ(後のセガ・インタラクティブ)経由で輸入されたが、問題文は全て英語だったため、日本で成功したかどうかは疑わしい。

現在日本で遊ばれている一般的なクイズゲームは、アーケードゲーム業界内では1983年3月にユニエンタープライズが発表した『コンピュータークイズ 頭の体操』[1][2]を皮切りとし、総合的にあらゆるジャンルを扱うゲームメーカーの多くが独自のクイズゲームを開発した。当時のアーケードクイズゲームはクリアすると記念メダルや認定書が筐体から排出される物も多かった(『ドクターQ』『アメリカ横断ウルトラクイズ』等)。

1989年にクイズゲームのために新たなキャラクターや世界観を用意した『アドベンチャークイズ カプコンワールド』が登場。ヒットしたことにより、90年代初頭はドル箱と言われるほど人気となり、既存の漫画・アニメのキャラクターを起用したクイズゲームも開発されている。しかし、90年代後半はかつてほどの人気はなくなる。その理由について、作品自体の質の低下(キャラクターゲームギャルゲーのゲーム部分において、安易にクイズを採用しただけの作品の増加)や、コストパフォーマンスの低さ(1クレジットに対するプレイ時間の短さ[注 1])を指摘する声があった。また後年の「定期更新型クイズゲーム」とは逆で、問題数に限りがあり変更も不可能であったため、人気が持続しないという部分も有った。

その後2003年に発売された、インターネットを利用した「定期更新型クイズゲーム」の『クイズマジックアカデミー』はタッチパネルセンサー、オンラインによる対戦[注 2]、e-amusementシステムによりサーバーへ記録を保存、最新の話題や時事ものにまつわる問題の配信といった数々の新要素の搭載により、従来のクイズゲームにはない人気を獲得した。2012年11月には『クイズマジックアカデミー』が、19万7429問を収録する世界で一番問題数が多いトリビアビデオゲームとしてギネス世界記録に認定された[3]

大半は決められた選択肢から正解を選ぶ択一形式(おおむね二択・四択クイズ○×クイズ)が多く、比較的問題を作りやすいといわれているが、近年は音声入力やタッチパネルを用いて直接文字を入力して回答するタイプのソフトも登場している。

オリジナルのクイズゲーム(従来型)[編集]

オリジナルのクイズゲーム(定期更新型)[編集]

オンラインによる対人プレイができ、また最新の話題や時事もの(ニュース芸能スポーツなど)にまつわる問題の追加や既に配信された問題の修正も可能。前述の通り、問題が定期的に更新されるので、ユーザーに飽きられることがないのも特徴。現在、「クイズゲーム」といった場合、これらを指す場合が多い。また、対人戦というシステムの関係で、一定回数の誤答による脱落(ゲームオーバー)というのは少なく、数問で1セットになった問題をすべて解くまではゲームオーバーにならないものが多い。

オリジナルのクイズゲーム(ブラウザゲーム・スマートフォンアプリなど)[編集]

(サービス終了)

  • Q&Qアンサーズ
  • クイズシューティング 不思議のコロナ王国
  • 冒険クイズキングダム
  • クイズ ふるふるご~すと
  • チノクライシス
  • トリビアサーガ
  • 長戸勇人のクイズ道場
  • クイズ セルフィマスター
  • クイズバトル討鬼伝
  • ソーシャルクイズゲーム S.N.C.T.(サンクト)
  • Quiz of Walkure
  • 協力クイズRPG マギメモ
  • 歌舞伎美人検定 〜目指せ千両役者〜
  • クイズマジックアカデミーSP
  • クイズマジックアカデミー ロストファンタリウム
  • マチガイブレイカー
  • 予言者育成学園 Fortune Tellers Academy

他ジャンルのゲームが原作のクイズゲーム[編集]

漫画・アニメなどのキャラクターを起用したクイズゲーム[編集]

ゲーム化された主なクイズ番組[編集]

問題文を使わないクイズ型ゲーム[編集]

  • ウォーリーをさがせ!(1992年、セガ、アーケードゲーム)- 制限時間内に画面中の一箇所にいるウォーリーを探すゲーム。お手つきをすると制限時間が大幅に減少し、無くなるとゲームオーバー。
  • エジホン探偵事務所(1995年、セガ、アーケードゲーム)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 多くのクイズゲームでは、スタート時にプレイヤーのライフがいくらか設定されており、一定の回数(多くは3回)だけ不正解になるとライフを失い、即ゲームオーバーとなる仕様が多いため、運が悪いと最初の3問でゲームオーバーになることも珍しくなかった(店舗側の設定により、若干変動することもある)。
  2. ^ 対人戦の面白さに加え、どんなに難しい問題でも参加者全員に同じ問題が出るなら理不尽でなくなると言う部分がある(上記の「難問3問でゲームオーバーに」対して)。

出典[編集]

  1. ^ ゲームマシン』第210号、アミューズメント通信社、1983年4月15日、14頁。 
  2. ^ "「クイズ王」認定証がゲーセンでもらえたタイトルも 歴史に残るクイズゲーム4選". Yahoo! JAPAN ニュース. Yahoo! JAPAN. 29 November 2022. 2023年6月9日閲覧
  3. ^ 世界で最も問題数の多いクイズゲーム『クイズマジックアカデミー賢者の扉』 世界記録認定

関連項目[編集]