カグラバチ

カグラバチ
ジャンル 少年漫画
剣劇[独自研究?]
アクション[1]
ファンタジー[2]
漫画
作者 外薗健
出版社 集英社
掲載誌 週刊少年ジャンプ
レーベル ジャンプ コミックス
発表号 2023年42号 -
発表期間 2023年9月19日[1] -
巻数 既刊1巻(2024年2月2日現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

カグラバチ』は、外薗健による日本漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、2023年42号から連載中[1]。第14話の扉ページにある漢字での表記は「神楽鉢」[3]

沿革[編集]

2023年9月11日発売の『週刊少年ジャンプ』41号より、3号連続で新連載をスタートさせる「JUMP NEXTWAVE 新連載3連弾」を開始[4]。これは漫画家全員が手塚賞出身者で、今回が連載デビュー作となる企画であった[4]。本作はその2作目として[5]、同年42号より連載を開始[1]。連載開始時にはPVを公開[1]。2024年2月3日より、単行本第1巻の発売を記念してボイスコミックを公開[6]。第1巻には、堀越耕平が帯にコメントを寄せている[7]

あらすじ[編集]

六平 チヒロは3年前のある日、憧れの存在であった刀匠の父を3人の妖術師に殺される。毘灼によって奪われた父の妖刀を取り戻すために妖術師となり、父の古くからの知人である柴らと行動する。

登場人物[編集]

声の項はボイスコミックの担当声優。

六平 千鉱(ろくひら チヒロ)
声 - 石毛翔弥[6]
本作の主人公[5]。18歳。一人称は「俺」。妖術師。刀匠の父国重を尊敬しており、自分も刀匠になろうと考えたが父を殺されて、その際に自分の顔に傷をつけられる。妖刀淵天を保持している。
涅(くろ)
千(ちぎり)
猩(あか)
錦(にしき)
声 - 福島潤[6]
妖術師。国重とは古くからの知り合いでチヒロとも交流があり、国重亡き後はチヒロの世話をしている。
ヒナオ
声 - 唯野あかり
ハルハルで働く少女。妖術師とその依頼人の橋渡し役をしている。チヒロ・柴とは昔からの知り合い。
鏡凪 シャル(きょうなぎ シャル)
声 - 立石みこ
孤児の幼い少女。妖術師によって母親を殺される。妖術師に狙われるもチヒロに助けられる。大食い。
薊(あざみ)
国に雇われている妖術師神奈備で柴とは古くからの知り合い。妖術なしで敵を退けるほどの力を持つ。
六平 国重(ろくひら くにしげ)
声 - 藤巻健太
チヒロの父。優秀な刀匠で特別な技法にて妖刀を生成する技術があったために毘灼の妖術師に狙われて、妖刀を奪われて命を落とす。
双城 厳一(そうじょう げんいち)
日本中を股にかける武器商人で妖刀刳雲を保持している。
鳴(めい)
結(ゆい)
結(けつ)
降(こう)
円 法炸(まどか のりさく)
声 - 野澤英義
妖術師。手製のダルマを爆発される技で通称:ダルマと呼ばれている。シャルを狙うがチヒロに敗れる。その後妖術師から足を洗おうとするが、双城によって姉もろとも殺される。

用語解説[編集]

妖術師
刀の保持が認められている社会で治安が悪化しているので自衛の手段としている存在。暴力団などに雇われるものと国に雇われている神奈備がいる。
妖刀
国重によって開発された特別な刀。斉延戦争中に6本開発して、戦争を早めに終わらせたと言われている。戦後国重の工房に保管されていたが、毘灼の妖術師によって全て奪われる。その後チヒロが新たな妖刀を生成したので7本ある。
毘灼(ひしゃく)
妖術師組織。暴力団などの後ろ盾となり、妖刀6本を奪う。
ハルハル
東京にある喫茶店。ヒナオが働いており、チヒロ・柴ら妖術師らの交流の場となっている。
玄力(げんりょく)
妖術を構成する生命エネルギーで妖刀を持つことでさらにパワーアップさせることが出来る。全人間に眠っている。

作風[編集]

OKAMOTO'Sのオカモトショウによると、本作は「“刀”がポイントになっていて、妖術的な技を使う」点においては『BLEACH』に近く、ダークヒーロー系の作品である[2]。「コマ割りはわりと大きめで、細かい説明がなくてもしっかりストーリーが動いていく」よう描かれており、絵やデフォルメ表現も上手である[2]。刀を中心として、妖術のほか、「日本古来のファンタジーの要素」を盛りこんだ世界観となっている[2]

東京が描かれている場面では、高層ビルやタワーのデザインがおしゃれに描かれている[2]。オカモトは日常のシーンとバトルシーンの緩急のバランスがよく、それでいて「違和感なくストーリーが進んでいく」点が本作の良さであると語っている[2]

反響[編集]

本作は作者の外薗による初の長編での連載作品である[5]。しかし第1話が掲載された時点の2023年9月19日、日本中国韓国を除いて世界中で配信されている集英社のアプリ「Manga Plus」でのランキングで、10位入りを果たす[5]。これは『ブラッククローバー』と『SPY×FAMILY』を抑えてのものであった[5]。24日時点では5位に入り、『僕のヒーローアカデミア』を抑えている[5]

原因のひとつとして、本作は第1話が掲載される42号が発売される19日より前に、14日時点でインターネット上に内容がリークしていたことが挙げられる[5]。その時点でファンアートや既存の漫画と比較する画像などがそれまでの新連載と比較すると多く投稿されていた[5]。さらに、本作はインターネットミームの画像が多く制作された[5]。主人公のチヒロの画像を使用し、「ジャンプ史上最高の漫画」と投稿されたのをはじめとして、『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィなど、ジャンプの人気作品の主人公とチヒロのコラ画像が制作され、「カグラバチ最高!」と投稿された[5]。編集者のアナイスによると、本作は「もともと日本刀を使ったり、妖術が登場したりと昨今のジャンプの人気作品の特性を掴んでいる作品なので海外ファンから注目されるのも自然に感じる」が、ファンがアニメ化を前提としたオフィシャルサウンドトラックを投稿したタイミングで、ミームに拍車がかかっている[5]。これをきっかけとして、自作アニメやチヒロ役の声を自身で吹き替えている動画、PlayStation 4のソフトに本作の写真を入れるものなどが投稿された[5]。これらが現実で起きた既成事実かのように投稿され、それに過剰に反応があったことにより、本作のミームは現象化している[5]。クソコラや事実無根の情報もあったが、本作の「人気を押し上げる形」となった[5]。その後、ミームに嫌気がさした人から、ミームに対して批判的な意見も挙がっている[5]

書誌情報[編集]

  • 外薗健『カグラバチ』 集英社〈ジャンプ コミックス〉、既刊1巻(2024年2月2日現在)
    1. 「すべきこと」 2024年2月7日第1刷発行(2024年2月2日発売[7][8])、ISBN 978-4-08-883819-9

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e “父のもとで刀匠を目指していたはずが…憎しみに駆られた少年の剣戟バトルアクション”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年9月19日). https://natalie.mu/comic/news/541554 2024年3月3日閲覧。 
  2. ^ a b c d e f 森朋之 (2023年10月17日). “OKAMOTO’Sオカモトショウ、「ジャンプ」期待の新作『カグラバチ』を語る 「ちゃんと応援しないといけない」”. リアルサウンド. blueprint. 2024年3月3日閲覧。
  3. ^ 外薗健「カグラバチ 第14話」『週刊少年ジャンプ』2024年3号、集英社、2023年12月18日、299頁。 
  4. ^ a b “ジャンプで3号連続新連載がスタート 3作家全員が手塚賞出身者&連載デビュー作”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年9月11日). https://natalie.mu/comic/news/540347 2024年3月3日閲覧。 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o アナイス(ANAIS) (2023年9月27日). “ジャンプ新連載『カグラバチ』ネットミームで異例の国際的ヒット? 欧米圏の読者から大反響”. リアルサウンド. blueprint. 2024年3月3日閲覧。
  6. ^ a b c 週刊少年ジャンプ新連載をボイスコミック化! 『魔々勇々』、『カグラバチ』のボイスコミックを1月31日(水)から順次公開!”. PR TIMES (2024年1月31日). 2024年3月3日閲覧。
  7. ^ a b “堀越耕平も推薦、憎しみに駆られた少年の剣戟バトルアクション「カグラバチ」1巻”. コミックナタリー (ナターシャ). (2024年2月2日). https://natalie.mu/comic/news/559535 2024年3月3日閲覧。 
  8. ^ カグラバチ 1”. 集英社. 2024年3月3日閲覧。

外部リンク[編集]