NHK熊本放送局

NHK熊本放送局
NHK熊本放送局
放送対象地域 熊本県
所在地 860-8602
熊本市中央区花畑町5-1
北緯32度48分24秒 東経130度42分32秒 / 北緯32.80667度 東経130.70889度 / 32.80667; 130.70889座標: 北緯32度48分24秒 東経130度42分32秒 / 北緯32.80667度 東経130.70889度 / 32.80667; 130.70889
総合テレビ
開局日 1958年2月22日
コールサイン JOGK-DTV
親局 熊本 28ch (キーID 1)
Eテレ
コールサイン JOGB-DTV
親局 熊本 24ch (キーID 2)
ラジオ第1
開局日 1928年6月16日
コールサイン JOGK
親局 熊本 756kHz
ラジオ第2
コールサイン JOGB
親局 熊本 873kHz
FM
コールサイン JOGK-FM
親局 85.4MHz
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NHK熊本放送局(エヌエイチケイくまもとほうそうきょく)は、熊本県放送対象地域とする日本放送協会(NHK)の地域放送局テレビラジオで県域放送を行っている。

概要[編集]

九州初の放送局として1928年に開局し、長らく九州沖縄8県を統括する中核としての位置づけがなされていたが、1992年6月5日の組織改正により九州の中核局としての機能が福岡局に完全集約され[1]、熊本のローカル局として再出発した。以後今日に至るまで、地域に密着した活動を展開している。

ラジオ放送のうち、第2放送呼出符号:JOGB、873kHz)は、送信出力500kW大電力で県内はもちろん、西日本の広い範囲にわたり送信されている。出力500kWは日本最大級で、ほかに秋田札幌東京本局のラジオ第2放送のみとなっている。

沿革[編集]

旧会館(2011年撮影)
  • 1928年昭和3年)6月16日 - 社団法人日本放送協会熊本放送局開局。九州初の放送局としてラジオ放送開始。
  • 1934年(昭和9年)5月16日 - 熊本中央放送局として九州地区の拠点放送局に昇格。
  • 1945年(昭和20年)9月 - ラジオ第2放送開始。
  • 1950年(昭和25年)6月1日 - 放送法施行に伴い社団法人日本放送協会が解散、特殊法人としての日本放送協会が一切の権利義務を継承。
  • 1957年(昭和32年)6月1日 - 九州管内放送関係業務を福岡放送局に移管。
  • 1958年(昭和33年)2月 - NHK熊本テレビジョン放送開始。
  • 1963年(昭和38年)2月 - NHK熊本教育テレビジョン(Eテレ)放送開始。
  • 1964年(昭和39年)10月1日 - 総合テレビジョンのカラー放送開始。[2]
  • 1966年(昭和41年)3月20日 - 教育テレビジョンのカラー放送開始。[3]
  • 1971年(昭和46年)7月1日 - 地方本部制度導入により、日本放送協会九州本部に改称[4]
  • 1972年(昭和47年)12月13日 - ラジオ第2放送の送信所を大津町に移転。出力を10kWから500kWに増力するとともに、周波数も1560kHzから870kHzに変更する[5][6]
  • 1980年(昭和55年)7月25日 - 中央放送局制度廃止に伴って、日本放送協会熊本放送局に改称。
  • 1983年(昭和58年)6月9日 - 総合テレビジョンの音声多重放送開始[7]
  • 1991年平成3年)3月21日 - 教育テレビジョンの音声多重放送開始。
  • 1992年(平成4年)6月5日 - NHKの組織改正により、九州地方の統括機能を福岡放送局に全面移管(放送関係業務は前述の通り1957年に移管)[1]
  • 2006年(平成18年)
  • 2011年(平成23年)7月24日 - アナログ放送終了。
  • 2016年 (平成28年) 11月30日 - 現放送会館が竣工[8]
  • 2017年(平成29年)
    • 6月5日 - 放送会館を熊本市中央区千葉城町の熊本城址内から熊本市中央区花畑町(はなばたちょう)の花畑公園隣(熊本朝日放送旧本社向かい)に移転。先行して営業部は5月22日から新会館で業務を開始、視聴者公開スペースは遅れて6月17日からの開放[9]。移転前も移転後も熊本中央郵便局の集配エリアであるため、郵便番号は「860-8602」(事業所に付与された個別郵便番号)を引き続き使用している。
    • 12月13日 - 同年6月に閉鎖した旧放送会館を熊本地震で被災した熊本城などの復旧復興のため、熊本市に2021年(令和3年)4月まで貸与することを総務省が認可した[10]
  • 2018年(平成30年)
    • 4月改編より土日祝日(年末年始も含む)のローカルニュース・気象情報などは原則としてテレビ・ラジオともに選挙及び災害などを除きすべて福岡からの九州沖縄ブロックニュースに統一され、熊本からのローカルニュース・気象情報は平日のみの放送になった。その後、2022年(令和4年)度よりテレビの18:45のローカルニュース・気象情報は各局別に戻された[11]。ただし、大型連休の谷間やお盆休み、年末年始期間は原則として全時間帯で、ラジオは原則として従来通り全時間帯でそれぞれ福岡発となっている。
    • 6月16日 - 開局90周年[12]
  • 2023年令和5年)
    • 4月1日 - 令和改革により、部制(放送部・営業推進部等)からセンター制に見直され、コンテンツセンター、経営管理企画センターへ再編された。
    • 5月15日 - NHKプラスで地域向けのテレビ番組の見逃し配信が開始[13]

主なテレビ局のチャンネル[編集]

金峰山放送所(デジタル総合・教育)
地区区分 局名 デジタル アナログ(2011年7月24日で終了)
総合
ch
Eテレ
ch
空中線電力 総合
ch
教育
ch
映像空中線電力
熊本地方 熊本 28 24 1kW 9 2 2kW(総合)
1kW(教育)
玉名 28 24 1W 53 (熊本局受信) 10W
八代 (熊本局受信) 61 58 30W
阿蘇地方 阿蘇 28 24 1W 58 53 10W
天草地方 天草牛深 20 13 300mW 9 2 3W
天草本渡 29 23 300mW 55 51 3W
葦北地方 水俣 20 25 100W 4 1 500W
球磨地方 人吉 17 25 10W 3 1 75W

親局である熊本局の廃止されたアナログ放送で、総合と教育の出力が異なっていたことは全国的にも珍しく、教育の方が小さかった。1979年までは、九州朝日放送(KBC)北九州局の方が域内他局よりも出力を半分に抑えられており、当時は南区高宮本社から直接電波を出していたテレビ西日本(TNC)福岡親局についても、NHK熊本アナログ総合への影響を抑止するため同様に出力を抑えられていた[注 1]

ラジオ局の周波数[編集]

大津ラジオ放送所(ラジオ第2)
金峰山放送所(FM放送)

出力太字局はNHKのみ設置。

地区区分 局名 ラジオ第1 ラジオ第2 FM
周波数
(kHz)
空中線
電力
周波数
(kHz)
空中線
電力
周波数
(MHz)
空中線
電力
熊本地方 熊本 756 10kW 873 500kW 85.4 1kW
(山都)矢部 89.8 10W
(山都)蘇陽 86.8 10W
(八代)坂本 83.1 1W
阿蘇地方 阿蘇 1503 1kW 86.3 3W
南阿蘇(高森) 1026 100W 83.8 10W
肥後小国 83.9 10W
天草地方 牛深 83.3 10W
河浦 84.2 10W
高浜 82.9 3W
葦北地方 水俣(FMは御所浦) 1341[注 2] 1kW 82.5 100W
芦北 81.5 1W
球磨地方 人吉 846 1kW 1602 1kW 82.8 50W
五木 84.0 10W

支局[編集]

  • 水俣(旧報道室)
  • 県南(旧報道室、八代市
  • 阿蘇(旧通信部)
  • 県北(山鹿市
  • 人吉
  • 天草

主な熊本局制作番組[編集]

2024年4月1日以降[14]

総合テレビ[編集]

太字NHKプラスの「ご当地プラス」において見逃し配信を実施している番組。

  • クマロク!(平日 18:10 - 19:00、祝日・年末年始は休止)
  • くまもとの風(不定期金曜日 19:30 - 19:55、再放送不定期土曜日 7:35 - 8:00)
  • ニュース845くまもと(平日 20:45 - 21:00)
    • 祝日・年末年始は休止し、20:55 - 21:00に『九州・沖縄のニュース・気象情報』(福岡発)を放送。
    • 2023年度より、ゴールデンウィークお盆期間などは「九州・沖縄のニュース・気象情報」を放送するため休止。
  • クマロク!645(土曜・日曜 18:45 - 18:59)[15]
  • くまもと駅景色(毎月第1・第3日曜日 19:58 - 20:00)
  • くまもとの石橋(毎月第2・第4日曜日 19:58 - 20:00)
  • Jリーグ中継ロアッソ熊本主催試合)[注 3]

ラジオ第1放送[編集]

過去の制作番組[編集]

  • NHKニュース おはよう熊本
  • くらしのチャンネル熊本→暮らしのガイド→テレメッセひのくに→ひのくにワイド→テレメッセくまもと
  • NHKニューススタジオ熊本→くまもと630→イブニングネットワークくまもと→ひのくにワイド→ひのくにYOU
  • ニュース645くまもと
  • 金曜ナイトワイド 発見テレビ

アナウンサー・キャスター[編集]

  • 氏名の後の*印は過去に熊本放送局勤務経験あり。
氏名 前任地 担当番組 備考
アナウンサー
山路忠生 大阪 アナウンスグループ統括
熊本県のニュース
稲塚貴一 東京アナウンス室 クマロク!
(リポーター・コーナー進行)
熊本県のニュース
熊本市東区出身
石井隆広* クマロク!
(キャスター)
熊本県のニュース
宇城市出身
後藤佑太郎 静岡
吉岡篤史 山形 熊本県のニュース
スポーツ中継
契約キャスター
赤塚安莉あんり 北九州
(契約キャスター)
クマロク!
(キャスター)
芹口いつみ 熊本県出身
時川莉野 クマロク!
(スポーツキャスター)
熊本市出身
気象予報士
結城弘汰 クマロク! 南気象予報士事務所所属

楽曲[編集]

  • 「おもいで宝箱」(島津亜矢) - NHK熊本放送局・開局75周年記念楽曲

脚注[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ちなみに、デジタル総合のチャンネルは福岡・熊本両親局で同一となっている。
  2. ^ かつては999kHzで送信されていた。
  3. ^ 大分トリニータもしくはV・ファーレン長崎との九州ダービーの場合、熊本県と大分県(対大分トリニータ戦)もしくは長崎県(対V・ファーレン長崎戦)で放送。九州ダービーで相手側ホーム(大分もしくは長崎)の場合、大分局もしくは長崎局が制作。カードによってはアウェイ側地元局でも同時ネットで放送される場合がある。

出典[編集]

  1. ^ a b 日本放送協会放送文化研究所放送情報調査部『NHK年鑑'93』日本放送出版協会、1993年、34,60頁。 
  2. ^ NHK年鑑'65 P.5,36
  3. ^ NHK年鑑'66 P.50
  4. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修室『NHK年鑑'72』日本放送出版協会、1972年、83頁。 
  5. ^ 「NHKジャーナル/7時のニュースの視聴率上昇」『放送教育』第27巻第11号、日本放送教育協会、1973年2月1日、70 - 71頁、NDLJP:2341342/36 
  6. ^ 日本放送協会総合放送文化研究所放送史編修室『NHK年鑑'73』日本放送出版協会、1973年、326頁。 
  7. ^ 日本放送協会放送文化調査研究所放送情報調査部『NHK年鑑'84』日本放送出版協会、1984年、86頁。 
  8. ^ 新会館建設現場写真(2019年3月10日閲覧)
  9. ^ NHK熊本放送局移転のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)NHK熊本放送局https://www.nhk.or.jp/kumamoto/images/shinkaikan.pdf2017年6月11日閲覧 
  10. ^ 日本放送協会の「旧熊本放送会館の建物を貸与する業務」の認可総務省 平成29年12月13日 (2019年3月10日閲覧)
  11. ^ 2022年度前半期 定時番組の部門種別(各地域)” (PDF). NHKオンライン. 日本放送協会. 2022年3月25日閲覧。
  12. ^ NHK熊本放送局の歴史”. NHK熊本放送局. 2023年5月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月2日閲覧。
  13. ^ NHKプラスで地域のニュース配信を拡大”. NHK広報局 (2023年4月6日). 2023年5月6日閲覧。
  14. ^ NHKオンライン 2024年度前半期 定時番組の部門種別(九州沖縄ブロック)” (PDF). NHK. p. 9. 2024年3月29日閲覧。
  15. ^ nhk_kumamotoのツイート2022年4月9日閲覧。
  16. ^ a b 第625回 熊本放送番組審議会”. 熊本放送 (2018年10月3日). 2022年9月18日閲覧。
  17. ^ a b NHK放送文化研究所 編『NHK年鑑2020』NHK出版、2020年12月11日、259頁。ISBN 978-4-14-007271-4 
  18. ^ NHK放送文化研究所 編『NHK年鑑2021』NHK出版、2021年10月29日、280頁。ISBN 978-4-14-007273-8 
  19. ^ a b c 「防災・命のラジオ」熊本県内7局同時生放送 「逃げるスイッチ」について考える”. 熊本経済新聞 (2022年8月26日). 2022年9月18日閲覧。

外部リンク[編集]