2020年のMLBドラフト

2020年のMLBドラフト(英語: 2020 First-Year Player Draft)は、メジャーリーグベースボール (MLB)の第61回ドラフト会議で、2020年6月に行われたファースト・イヤードラフト(アマチュアドラフト)である。

概要[編集]

2019年のシーズンで最下位のデトロイト・タイガース全体1位の権利を得た。タイガースは全体1位でスペンサー・トーケルソンを指名した。この年は新型コロナウイルスの影響で各球団が財政面で大きな打撃を受けたため、ドラフト指名も従来の最大40巡目から5巡目までと大幅に削減された[1]。また、前年のオフにサイン盗み問題英語版が発覚したヒューストン・アストロズボストン・レッドソックスはペナルティとして、アストロズが1巡目と2巡目の指名権、レッドソックスが2巡目の指名権をそれぞれ剥奪された[2][3]

1巡目全体11位でシカゴ・ホワイトソックスから指名されたギャレット・クロシェは、この年の9月にマイナーリーグを経ずにメジャーデビューを果たした[4]

1巡目指名[編集]

= オールスター
= MLB未出場 = 契約せず
順位 選手 チーム 守備位置 学校
1 スペンサー・トーケルソン デトロイト・タイガース 三塁手 アリゾナ州立大学
2 ヘストン・カースタッド ボルチモア・オリオールズ 外野手 アーカンソー大学
3 マックス・マイヤー マイアミ・マーリンズ 投手 ミネソタ大学ツインシティー校
4 エイサ・レイシー カンザスシティ・ロイヤルズ 投手 テキサスA&M大学
5 オースティン・マーティン トロント・ブルージェイズ 遊撃手 ヴァンダービルト大学 (TN)
6 エマーソン・ハンコック シアトル・マリナーズ 投手 ジョージア大学
7 ニック・ゴンザレス ピッツバーグ・パイレーツ 遊撃手 ニューメキシコ州立大学英語版
8 ロバート・ハッセル3世 サンディエゴ・パドレス 外野手 インディペンデンス高等学校英語版 (TN)
9 ザック・ビーン コロラド・ロッキーズ 外野手 スプラスクリーク高等学校英語版 (CL)
10 リード・デトマース ロサンゼルス・エンゼルス 投手 ルイビル大学 (KC)
11 ギャレット・クロシェ シカゴ・ホワイトソックス 投手 テネシー大学
12 オースティン・ヘンドリック シンシナティ・レッズ 外野手 西アレゲニー高等学校英語版 (PA)
13 パトリック・ベイリー サンフランシスコ・ジャイアンツ 捕手 ノースカロライナ州立大学
14 ジャスティン・フォスキュー テキサス・レンジャーズ 二塁手 ミシシッピ州立大学英語版
15 ミック・エイベル フィラデルフィア・フィリーズ 投手 ジェスイット高等学校英語版 (OR)
16 エド・ハワード シカゴ・カブス 遊撃手 マウント・カーメル高等学校英語版 (IL)
17 ニック・ヨーク ボストン・レッドソックス 二塁手 アーチビショップ・ミッティー高等学校英語版 (CA)
18 ブライス・ジャービス英語版 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 投手 デューク大学 (NC)
19 ピート・クロウ=アームストロング ニューヨーク・メッツ 外野手 ハーバード=ウェストレイク・スクール英語版 (CA)
20 ギャレット・ミッチェル ミルウォーキー・ブルワーズ 外野手 カリフォルニア大学ロサンゼルス校
21 ジョーダン・ウォーカー セントルイス・カージナルス 三塁手 ディケーター高等学校英語版 (GA)
22 ケイド・カバーリ ワシントン・ナショナルズ 投手 オクラホマ大学
23 カーソン・タッカー英語版 クリーブランド・インディアンス 遊撃手 マウンテン・ポイント高等学校英語版 (AZ)
24 ニック・ビツコ英語版 タンパベイ・レイズ 投手 セントラル・バックス東高等学校英語版 (PA)
25 ジャレッド・シュスター アトランタ・ブレーブス 投手 ウェイクフォレスト大学 (NC)
26 タイラー・ソーダーストロム オークランド・アスレチックス 捕手 ターロック高等学校英語版 (CA)
27 アーロン・サバト英語版 ミネソタ・ツインズ 一塁手 ノースカロライナ大学チャペルヒル校
28 オースティン・ウェルズ ニューヨーク・ヤンキース 捕手 アリゾナ大学
29 ボビー・ミラー ロサンゼルス・ドジャース 投手 ルイビル大学

戦力均衡ラウンドA[編集]

前年のドラフトで戦力均衡ラウンドBの指名権があった8球団に指名権が与えられた。

順位 選手 チーム 守備位置 学校
30 ジョーダン・ウェストバーグ ボルチモア・オリオールズ 遊撃手 ミシシッピ州立大学
31 カルメン・ムジンスキー英語版 ピッツバーグ・パイレーツ 投手 サウスカロライナ大学
32 ニック・ロフティン英語版 カンザスシティ・ロイヤルズ 遊撃手 ベイラー大学 (TX)
33 スレイド・セコーニ英語版 アリゾナ・ダイヤモンドバックス 投手 マイアミ大学 (FL)
34 ジャスティン・ラング サンディエゴ・パドレス 投手 リャノ高等学校英語版 (TX)
35 ドリュー・ロモ コロラド・ロッキーズ 捕手 ザ・ウッドランズ高等学校英語版 (TX)
36 タナー・バーンズ英語版 クリーブランド・インディアンス 投手 オーバーン大学 (AL)
37 アリカ・ウィリアムズ タンパベイ・レイズ[トレード 1] 遊撃手 アリゾナ州立大学

2巡目指名[編集]

順位 選手 チーム 守備位置 学校
38 ディロン・ディングラー デトロイト・タイガース 捕手
39 Hudson Haskin ボルチモア・オリオールズ 外野手
40 ダックス・フルトン マイアミ・マーリンズ 投手
41 Ben Hernandez カンザスシティ・ロイヤルズ 投手
42 CJ Van Eyk トロント・ブルージェイズ 投手
43 ザック・デローシュ シアトル・マリナーズ 外野手
44 Jared Jones ピッツバーグ・パイレーツ 投手
45 オーウェン・ケイシー サンディエゴ・パドレス 外野手 ノートルダム・カトリック・セカンダリースクール英語版
46 Chris McMahon コロラド・ロッキーズ 投手
47 Jared Kelley シカゴ・ホワイトソックス 投手
48 Christian Roa シンシナティ・レッズ 投手
49 ケイシー・シュミット サンフランシスコ・ジャイアンツ 三塁手
50 エバン・カーター テキサス・レンジャーズ 外野手
51 Burl Carraway シカゴ・カブス 投手
52 J.T.ギン ニューヨーク・メッツ 投手
53 フレディ・ザモラ ミルウォーキー・ブルワーズ 遊撃手
54 メイシン・ウィン セントルイス・カージナルス 遊撃手・投手 キングウッド高等学校英語版
55 Cole Henry ワシントン・ナショナルズ 投手
56 ローガン・アレン クリーブランド・インディアンス 投手
57 Ian Seymour タンパベイ・レイズ 投手
58 Jeff Criswell オークランド・アスレチックス 投手
59 Alerick Soularie ミネソタ・ツインズ 外野手
60 Landon Knack ロサンゼルス・ドジャース 投手

戦力均衡ラウンドB[編集]

順位 選手 チーム 守備位置 学校
61 カイル・ニコラス英語版 マイアミ・マーリンズ 投手
62 ダニエル・カブレラ デトロイト・タイガース 外野手 ルイジアナ州立大学
63 ティンク・ヘンス セントルイス・カージナルス 投手
64 コナー・フィリップス シアトル・マリナーズ 投手
65 Jackson Miller シンシナティ・レッズ 捕手
66 Clayton Beeter ロサンゼルス・ドジャース 投手

補償ラウンド[編集]

順位 選手 チーム 守備位置 学校
67 Nick Swiney サンフランシスコ・ジャイアンツ 投手
68 Jimmy Glowenke サンフランシスコ・ジャイアンツ 遊撃手
69 アイザイア・グリーン ニューヨーク・メッツ 外野手
70 アレク・バールソン セントルイス・カージナルス 外野手 イーストカロライナ大学英語版 (NC)
71 Sammy Infante ワシントン・ナショナルズ 遊撃手
72 Alex Santos ヒューストン・アストロズ 投手
80 コール・ウィルコックス サンディエゴ・パドレス 投手 ジョージア大学
85 カイル・ハリソン サンフランシスコ・ジャイアンツ 投手 デ・ラサール高等学校

その他注目選手[編集]

巡目 順位 選手 チーム 守備位置 学校
4 102 コルト・キース デトロイト・タイガース 三塁手 ピロクシ高等学校 (FL)
4 103 コービー・メイヨ ボルチモア・オリオールズ 三塁手 マージョリー・ストーンマン・ダグラス高等学校 (FL)
4 117 ルーク・リトル シカゴ・カブス 投手 サンジャッキント大学
4 121 ジョーイ・ウィーマー ミルウォーキー・ブルワーズ 外野手 シンシナティ大学
4 126 スペンサー・ストライダー アトランタ・ブレーブス 投手 クレムソン大学 (SC)
5 132 コルト・キース デトロイト・タイガース 三塁手 ビロクシ高等学校 (MS)
5 156 ブライス・エルダー アトランタ・ブレーブス 投手 テキサス大学オースティン校
5 159 ギャビン・ストーン ロサンゼルス・ドジャース 投手 アーカンソー中央大学

関連項目[編集]

脚注[編集]

トレード[編集]

  1. ^ 2020年1月9日にマシュー・リベラトーレ、エドガード・ロドリゲス、2020年の63位指名権とのトレードでセントルイス・カージナルスから当指名権とホセ・マルティネスランディ・アロサレーナを獲得した

出典[編集]

  1. ^ MLBドラフト、従来の40巡から5巡までに…コロナウイルスの影響で大幅縮小 | BASEBALL KING”. BASEBALL KING. 2021年8月19日閲覧。
  2. ^ “サイン盗み”のペナルティで注目 「ドラフト指名権剥奪」の重み | BASEBALL KING”. BASEBALL KING. 2021年8月19日閲覧。
  3. ^ サイン盗みのRソックスに処分 映像担当を職務停止、ドラフト権剥奪”. www.afpbb.com. 2021年8月19日閲覧。
  4. ^ Wilson, Mike. “Vols' Garrett Crochet is first player to skip minors since 2010, makes debut for White Sox” (英語). Knoxville News Sentinel. 2021年8月19日閲覧。

外部リンク[編集]