2014年のFIA 世界耐久選手権
2014年のFIA 世界耐久選手権 | |||
前年: | 2013 | 翌年: | 2015 |
2014年のFIA 世界耐久選手権は、国際自動車連盟 (FIA) とフランス西部自動車クラブ (ACO) が共同で開催したFIA 世界耐久選手権 (WEC) の第3回大会である。シリーズはACO規定のル・マン・プロトタイプおよびGTのカテゴリでタイトルが争われる。世界選手権はドライバーズタイトルおよびLMP1のマニファクチャラーズタイトルが与えられ、他のカテゴリにはカップおよびトロフィーが与えられる。2014年は4月のイギリス・シルバーストンで開幕し、11月のブラジル・インテルラゴスまで全8戦で争われた。
開催スケジュール[編集]
FIA 世界耐久選手権(WEC) の暫定カレンダーは2013年9月30日にFIA世界モータースポーツ協議会で発表された[1]。全8戦全てが2013年に引き続いて開催されることとなったが、その内のいくつかの開催については10月18日にF1のレース日程とかぶらないようにスケジュールが変更された[2]。12月4日に開催スケジュールの為のFIA世界モータースポーツ協議会の会合が開かれた[3]。富士での開催日程が2014年10月2〜4日に行なわれる北米のユナイテッド・スポーツカー選手権(TUSCC)[4]のロードアトランタでの最終戦プチ・ル・マン[5]にぶつからないように、予選日等も含めて2014年10月10〜12日[6]に開催されることになり、インテルラゴスの暫定的な開催日程も承認された。2014年1月31日に再び開催スケジュールを改訂され、インテルラゴスの開催がF1のレース日程とぶつからないように、2014年8月31日から11月30日に変更された[7]。
第4戦のサーキット・オブ・ジ・アメリカズと第7戦のバーレーン・インターナショナル・サーキットの2戦は、夜間の時間帯に終了するナイトレースでの開催となった[8]。
ラウンド | レース | サーキット | 開催地 | 開催日 |
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1 | シルバーストン6時間レース | シルバーストン・サーキット | イギリス、シルバーストン | 4月20日 |
2 | スパ・フランコルシャン6時間レース | スパ・フランコルシャン | ベルギー、スパ | 5月3日 |
3 | ル・マン24時間レース | サルト・サーキット | フランス、ル・マン | 6月14-15日 |
4 | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ | アメリカ合衆国、テキサス州オースティン | 9月20日 |
5 | 富士6時間レース | 富士スピードウェイ | 日本, 静岡県駿東郡小山町 | 10月12日 |
6 | 上海6時間レース | 上海インターナショナルサーキット | 中国、上海 | 11月2日 |
7 | バーレーン6時間レース | バーレーン・インターナショナル・サーキット | バーレーン、サヒール | 11月15日 |
8 | サンパウロ6時間レース | インテルラゴス・サーキット | ブラジル、サンパウロ | 11月30日 |
レギュレーションの変更[編集]
2014年シーズンは、それまでのLMP-1(Le Mans Prototype 1)クラスがLMP-1-Hybrid (LMP1-H)とLMP-1-Light (LMP1-L)に分割された。LMP1-LのLight(軽量)の由来は、LMP1-Hクラスの車両最低車重が870kgなのに対して、LMP1-Lクラスの車両最低車重が850kg(第4戦目以降は800kg[9])と軽量に設定されたことにちなむ[10]。大きな違いは、LMP1-Hクラスに認められているハイブリッドとエネルギー回生システム(ERS)の搭載の有無である[10][11]。また、エネルギー回生システムに関して、2012年と2013年のハイブリッドカーに認められてきた運動エネルギー回生(ERS-K)だけでなく、排気熱を電気エネルギーに変換する熱エネルギー回生(ERS-H)も新たに認められることになった[12]。下記に本シーズンのレギュレーションの大きな変更点となったLMP-1クラスのレギュレーションについて述べる。
- LMP1-H(ハイブリッドカー)
- 全長4,650mm(リヤウィング含む)以下、全幅1900mm以下、全高1050mm以下。
- 車両最低車重870kg。
- エンジン気筒数と最大排気量は自由。
- エネルギーの回生・放出は前後輪どちらでも可能、およびターボチャージャーからの熱回生も可能である。
- MGU(モーター・ジェネレーター・ユニット、ERSと同意)は車1台に対し、2基まで搭載できる。(通常はERS-KとERS-Hの併用という搭載方法が想定されるが、キャパシタ方式とフライホイール方式によるERS-Kの2基併用といった搭載方法もできるようになった。)
- 4輪駆動使用可能。それまでの規定である四輪駆動車がコーナーリング後の低速状態から加速で非四輪駆動車に対して著しく有利にならないように、2012・2013年のレギュレーションでは120km/h以上の時に限られるとした前軸でのエネルギーの放出(力行)の制限が撤廃された。ただし、ピットレーン (400m) を補助動力のみで60km/hで走行できなければならないとした規定は残された。
- 燃料タンク最大容量はガソリンエンジン車68.3リットル、ディーゼルエンジン車54.3リットル→54.2リットル。
- タイヤ最大径は28.5インチ、最大幅は16インチ。
- ゼッケンカラー及び順位識別灯[13]は赤■。ハイブリッドカーは白地に「HY」と書かれたゼッケンも着用
パワースペック調整表(2014年シーズン)[14][15] | ||||||
ERS無し | ERS有り | |||||
エネルギー回生値 | MJ/Lap | 0 | 2未満 | 4未満 | 6未満 | 8未満 |
出力値 | kw | 0 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
車重 | kg | 850 | 870 | 870 | 870 | 870 |
エネルギー量(ガソリン) | MJ/Lap | 157.2 | 147.0 | 143.3 | 139.5 | 138.0 |
最大燃料流量(ガソリン) | kg/h | 100.9 | 94.3 | 91.9 | 89.5 | 88.5 |
最大積載燃料(ガソリン) | リットル | 68.3 | 68.3 | 68.3 | 68.3 | 68.3 |
燃料技術ファクター(AV) | - | 1.074→1.077※ | 1.074→1.077 | 1.074→1.077 | 1.074→1.077 | 1.074→1.077 |
燃料技術ファクター(Pmax) | - | 1.088→1.076※ | 1.088→1.076 | 1.088→1.076 | 1.088→1.076 | 1.088→1.076 |
運動回生エネルギー技術ファクター | - | 1 | 0.987 | 0.987 | 0.987 | 1 |
エネルギー量(ディーゼル) | MJ/Lap | 146.4→148.5 | 138.7→138.3 | 135.2→134.8 | 131.7→131.3 | 128.5→128.1 |
最大燃料流量(ディーゼル) | kg/h | 84.6→87.0 | 80.2→81.0 | 78.2→79.0 | 76.1→77.0 | 74.3→75.1 |
最大積載燃料(ディーゼル) | リットル | 54.3→54.2 | 54.3→54.2 | 54.3→54.2 | 54.3→54.2 | 54.3→54.2 |
※ガソリンエンジン車とディーゼルエンジン車の性能調整の為の値。黄色で色分けされた箇所の値は、2014年ル・マン24時間レース終了後、性能調整の為に変更された。
- LMP1-L(ハイブリッドカー以外)
- LMP2
- 全長4650mm(リヤウィング含む)以下、全幅は1900mm以下。
- 最低車重900kg。
- エンジンは量産ベースのみ。ディーゼルエンジンは使用禁止。エンジンの最大排気量・気筒数は自然吸気エンジンでは5000cc8気筒、過給式エンジンは3200cc6気筒まで。
- 4輪駆動禁止。
- 燃料タンク最大容量75リットル。
- タイヤ最大径は28インチ、最大幅は14インチ。
- ゼッケンカラー及び順位識別灯は青■。
エントリー[編集]
国際自動車連盟(FIA)は、(LMP1-H・LMP1-L・Le Mans Prototype 2 (LMP2)・Le Mans Grand Touring Endurance - Professional (LMGTE Pro)・Le Mans Grand Touring Endurance - Amateur (LMGTE Am)と5つのクラスに分割されたFIA 世界耐久選手権の2014年シーズンにエントリーした31台を公表した。
LMP1-H[編集]
アウディは排気量を前年の3.7Lから4.0Lにアップさせたディーゼルハイブリッド車のアウディ・R18 e-tron クワトロでシーズンに臨んだ。カーナンバー1号車にはトム・クリステンセンとロイック・デュバルの2人の前年度タイトル保持者に新たに加入したルーカス・ディ・グラッシが乗り、2号車には2012年のチャンピオンのブノワ・トレルイエ、マルセル・フェスラー、アンドレ・ロッテラーが乗り、第2戦のスパ・フランコルシャン6時間レースと第3戦のル・マン24時間レースのみ3号車を走らせた。トヨタは全く新しいトヨタ・TS040 HYBRIDを投入したが、前2シーズンと同じドライバーで参戦している。TS040 HYBRIDも前年までの車の排気量3.4Lより3.7Lにアップさせている。ポルシェは、参戦中のLMGTE Proの選手権だけでなくトップカテゴリのLMP1-Hにも本シーズンよりポルシェ・919ハイブリッドで参戦することになった。ガソリンハイブリッド車であることはトヨタ・TS040 HYBRIDと同じだが、TS040がNAエンジンなのに対し、919はターボ付きエンジンである違いがある。また、919のみ熱エネルギー回生システム(ERS-H)が付いている[12]。ポルシェのドライバー陣は、これまでポルシェのLMGTE Proクラスで活躍していたワークスドライバーにレベリオン・レーシングから移籍したニール・ジャニといったWEC参戦継続組に前シーズンまでF1ドライバーだったマーク・ウェバーとGP2に参戦していたブレンドン・ハートレイを加えたものになっている。
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車種 | エンジン | エンジン最高出力 | エネルギー回生システム | ERS-Kの最高出力 | エネルギー貯蔵装置 | 1周あたりのエネルギー放出量[24] |
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アウディ・R18 e-tron クワトロ | 4L・V6ディーゼルターボ | 395kW/537ps以上(最大トルク800Nm以上) | ERS-Kのみ | フロント170kW/231ps以上 | 電動フライホイール(容量600kJ以上) | 2MJ |
トヨタ・TS040 HYBRID | 3.7L・V8ガソリンPFI自然吸気 | 382kW/520ps | ERS-Kのみ | フロントとリヤ合わせて353kW/480ps | キャパシタ | 6MJ |
ポルシェ・919ハイブリッド | 2L・V4ガソリン直噴ターボ | 370kW/500ps | ERS-K+ERS-H | フロント184kW/250ps | リチウムイオン電池 | 6MJ |
LMP1-L[編集]
新しいLMP1-Lクラスは、プライベーターがハイブリッドシステムを搭載しなくても参戦できるように設けたカテゴリであり、「LMP1のプライベイタートロフィーL(FIA Endurance Trophy for Private LMP1 Teams)」を2012・13年と2度受賞しているレベリオン・レーシングのようなLMP1クラスで奮闘するプライベーターを脚光に当てるものである。レベリオン・レーシングは、第1戦のシルバーストン6時間レースこそ前年に使用していたローラ・B12/60でもって参戦するが、第2戦のスパ・フランコルシャン6時間レースからオレカに製作を依頼したレベリオン・R-Oneのシャシーにトヨタから提供されたRV8KLMエンジンとのパッケージで参戦した。ポルシェワークスチームに移籍したニール・ジャニに替わって新人のファビオ・ライマーを迎え入れた。ドイツのレーシングチーム、コデワをバックとするロータスがLMP2クラスから昇格して、イギリスのアドヴァンスド・エンジン・リサーチ(AER)社より新しいエンジンの提供を受け、新車ロータス・CLM P1/01を開発して参戦したが、3戦目のル・マン24時間レースまで車を用意できず、4戦目からの参戦となってしまった[25]。
「レギュレーションの変更」節で取り上げているが[16][17][9]、当初想定されていた以上にLMP1-Hクラスとの差が大きかった為、3戦目と4戦目の開催前に2度に渡って最低車両重量を軽くすることでその差の縮小が図られている。
チーム | 車両 | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | ラウンド |
---|---|---|---|---|---|---|
ロータス | ロータス・CLM P1/01 | AER P60 ターボ V6 | M | 9 | ジェームズ・ロシター[26] | 4–5 |
クリストフ・ブシュー[26] | 4–5 | |||||
ルーカス・アウアー[27] | 4, 6, 8 | |||||
ピエール・カッファー[28] | 5–8 | |||||
シモン・トルマー[29] | 7 | |||||
ナタナエル・ベルトン[29] | 7 | |||||
レベリオン・レーシング | ローラ・B12/60[30] レベリオン・R-One | トヨタ RV8KLM 3.4 L V8 | M | 12 | ニコラ・プロスト[31] | 全戦 |
ニック・ハイドフェルド[32] | 全戦 | |||||
マティアス・ベシェ[32] | 全戦 | |||||
13 | ドミニク・クライハマー[33] | 全戦 | ||||
アンドレア・ベリッチ[34] | 全戦 | |||||
ファビオ・ライマー[35] | 全戦 |
LMP2[編集]
LMP2クラスは、2013年に発表されていた2014年シーズンのエントリーリストに名を連ねていた9つのチームが、実際の参戦を前にして大幅に激減する結果となった。前年2013年のLMP2のチャンピオンチームであったオーク・レーシングは、2014年のエントリーリストに記載されたエントリー名を「G-ドライブ・レーシング」に変更した[36]。オーク・レーシングはマニュファクチャラー部門であるオンローク・オートモーティブの販売しているモーガン・LMP2のオペレーションに縮小し、その他の運営についてはロシアのG-ドライブ(「G-ドライブ」とはロシアの石油企業のガスプロムのブランド)の関係者が引き継いで、ロシア人ドライバーのロマン・ルシノフにタイトル奪取を全面サポートすることになった。シーズン中盤にはオンローク・オートモーティブが開発したリジェ・JS P2がモーガン・LMP2に替わって使用された。ロシアのレーシングチームであるSMP・レーシングはAFコルセと結び、オレカとタッグを組んでヨーロピアン・ル・マン・シリーズから進出してきた。2013年WECの招待枠を使ってアジアン・ル・マン・シリーズから香港を活動拠点とするKCMGがオレカのシャシーを使ってエントリーした。2012年以来参戦してきたグリーヴス・モータースポーツは本シーズンはWECではなくヨーロピアン・ル・マン・シリーズの舞台に復帰する選択をした。ペコム・レーシングは解散した。デルタ-ADRとファビアン・ジロー(以前はガルフ・レーシング・ミドルイースト)は、ミレミアム・レーシングの名で合併したが、経営破たんで開幕前に2台とも撤退した。ストラッカ・レーシングは前年まで参戦していたLMP1クラスからLMP2にクラス変更して日本のコンストラクターの童夢が製作したLMP2カーのS103で参戦して共に発展することを発表した。しかし、開幕前のテストでS103の問題が発生し、その後もS103に関する様々な問題が起きて、結局1回もレースに出走することもかなわずシーズンは終了した[37][38]。
チーム | 車両 | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | ラウンド |
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G-ドライブ・レーシング | モーガン・LMP2 リジェ・JS P2 | ニッサン VK45DE 4.5 L V8 | D | 26 | ロマン・ルシノフ[39] | 全戦 |
オリヴィエ・プラ[39] | 全戦 | |||||
ジュリアン・カナル[39] | 全戦 | |||||
SMP・レーシング | オレカ・03 オレカ・03R | ニッサン VK45DE 4.5 L V8 | M | 27 | セルゲイ・ズロービン[40] | 全戦 |
マウリツィオ・メディアニ[40] | 1–2, 4–8 | |||||
ニコラ・ミナシアン[40] | 1–2, 4–8 | |||||
アントン・ラディギン[41] | 3 | |||||
ミカ・サロ[41] | 3 | |||||
37 | キリル・ラディギン[40] | 全戦 | ||||
ヴィクトル・シャイタル[40] | 1–2, 4–8 | |||||
アントン・ラディギン[40] | 1–2, 4–8 | |||||
マウリツィオ・メディアニ[41] | 3 | |||||
ニコラ・ミナシアン[41] | 3 | |||||
KCMG | オレカ・03 オレカ・03R | ニッサン VK45DE 4.5 L V8 | D | 47 | マシュー・ハウソン[42] | 全戦 |
リチャード・ブラッドリー[43] | 全戦 | |||||
松田次生[44] | 1, 4 | |||||
アレキサンドレ・インペラトーリ[45] | 2–3, 5–8 |
LMGTE Pro[編集]
前年の参戦チームの「ポルシェ AG チーム・マンタイ」・「アストンマーティン・レーシング」・「フェラーリ・AFコルセ」はいずれも2台ずつフルシーズン戦える体制を備えていた。AFコルセでは、ジャンカルロ・フィジケラと小林可夢偉の離脱をフォローする為にダヴィデ・リゴンをチーム内部から正ドライバーに昇格させた。なお、AFコルセはLMGTE Amクラスにも参戦している。フレデリック・マコヴィッキィはアストンマーティンからポルシェに移籍した。フェルナンド・レース(2012年のLMGTE Amクラスのチャンピオンチームのラルブル・コンペティションに在籍)は昇格して、世界ツーリングカー選手権(WTCC)チームのバンブー・エンジニアリングに所属していたダリル・オーヤンとアレックス・マクダウォールの2人[46]とチームを組んだ。バンブー・エンジニアリングはアストンマーティン提携してLMGTE Proクラスに参戦する[47]。イギリスのプライベーターのラム・レーシングは2013年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズの LMGTEクラスのタイトル獲得後、フェラーリ車を使用してLMGTE Amクラスと2クラス合わせて本シーズンより参入し、LMGTE Proクラスのドライバーとしてマット・グリフィンとアルヴァロ・パレンテを擁して戦っていたが、ル・マン24時間レースの後にWECシリーズを撤退した。
チーム | 車両 | エンジン | タイヤ | No. | ドライバー | ラウンド |
---|---|---|---|---|---|---|
AFコルセ | フェラーリ・458イタリア・GT2 | フェラーリ 4.5 L V8 | M | 51 | ジャンマリア・ブルーニ[48] | 全戦 |
トニ・バイランダー[48] | 全戦 | |||||
ジャンカルロ・フィジケラ[49] | 3 | |||||
71 | ダヴィデ・リゴン[48] | 全戦 | ||||
ジェームス・カラド[50] | 1–2, 4–8 | |||||
オリビエ・ベレッタ[49] | 3 | |||||
ピエール・カッファー[51] | 3 | |||||
ラム・レーシング | フェラーリ・458イタリア・GT2 | フェラーリ 4.5 L V8 | M | 52 | マット・グリフィン[52] | 1, 3 |
アルヴァロ・パレンテ[53] | 1, 3 | |||||
フェデリコ・レオ[54] | 3 | |||||
ポルシェ AG チーム・マンタイ | ポルシェ・911 RSR | ポルシェ 4.0 L フラット6 | M | 91 | ヨルグ・ベルグマイスター[44] | 全戦 |
パトリック・ピレ[42] | 1–3 | |||||
ニック・タンディ[44] | 1, 3–4 | |||||
リヒャルト・リーツ[55] | 5–8 | |||||
92 | フレデリック・マコヴィッキィ[56] | 全戦 | ||||
マルコ・ホルツァー[42] | 1–3 | |||||
リヒャルト・リーツ[44] | 1, 3 | |||||
パトリック・ピレ[55] | 4–8 | |||||
アストンマーティン・レーシング | アストンマーティン・ヴァンテージ GTE | アストンマーティン 4.5 L V8 | M | 97 | ダレン・ターナー[42] | 全戦 |
シュテファン・ミュッケ[42] | 全戦 | |||||
ブルーノ・セナ[57] | 2–3 | |||||
99 | アレックス・マクダウォール[58] | 全戦 | ||||
フェルナンド・レース[58] | 全戦 | |||||
ダリル・オーヤン[58] | 1–6, 8 | |||||
アブドゥルアズィーズ・ビン・トゥルキー・アール・サウード[59] | 7 |
LMGTE Am[編集]
前年のLMGTE Amクラスの覇者8スター・モータースポーツは、パオロ・ルベルティとジャンルカ・ロダをオーナーのエンツォ・ポトリッチオのパートナードライバーとしてプロトン・コンペティションより引き抜いた。ラム・レーシングのLMGTE Amチームもまたル・マン24時間レースの後にWECシリーズを撤退した。AFコルセと8スター・モータースポーツ、ラム・レーシングの3チームがフェラーリ・458イタリア・GT2を使用している。
プロトン・コンペティションは、使用するポルシェ・911を新しい2013年仕様のポルシェ・911・RSRにモデルチェンジし。新規参入のプロスピード・コンペティションも同モデルを使用することになった。前年チームランキング2位だったアストンマーティン・レーシングも2台での参戦体制を維持した。「Ruby on Rails」の作者で有名なプログラマーのデイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソンはその内の1台をオール(全/All)デンマーク人組とした。
クローン・レーシングは本シーズンは参戦せず、ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(アメリカン・ル・マン・シリーズの後身のシリーズ)に参戦している。一方、IMSA・パフォーマンス・マットムートはヨーロピアン・ル・マン・シリーズへ参戦している。また、2012年のLMGTE Amの覇者ラルブル・コンペティションもヨーロピアン・ル・マン・シリーズのLMP2クラスに参戦する。ラルブル・コンペティションはル・マン24時間レースのようなWECのレースに参戦しようとしていたが、後にその計画はとん挫した。
結果およびランキング[編集]
レース結果[編集]
世界耐久選手権にエントリーした上位ドライバーを以下に記載する。選手権ドライバーよりも上位でフィニッシュした招待エントリードライバーは個々のレースの項目を参照のこと。
選手権ポイントを獲得するには優勝者の走行距離の70%以上を走行しなければならない。各カテゴリーのポールポジション獲得ドライバーおよびチームにはボーナスポイント1が与えられる。ル・マン24時間レースでは全てのポイントが2倍になる。更に、一つのレースが成立する為には、最低でもグリーンフラッグでドライバー同士が争うことの出来る状況下が完全に3周以上にわたってなければならない。
ポイントシステム[69] | |||||||||||
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順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 | その他 |
ポイント | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 | 0.5 |
ドライバーズ・ランキング[編集]
2014年シーズンはドライバーに5つのタイトルが与えられる。世界選手権タイトルはLMP1とLMP2に与えられる。世界耐久カップはLMGTEに与えられる。3つのFIA耐久トロフィーはLMP1-LとLMP2とLMGTE Amに与えられる。
ドライバーズ選手権[編集]
アンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミがバーレーン6時間レースでドライバーズタイトルを獲得した[70]。
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太字 - ポールポジション |
GTクラスのドライバーズ世界耐久カップ[編集]
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | COA | FUJ | SHA | BHR | SAO | ポイント |
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1 | ジャンマリア・ブルーニ | AFコルセ | 4 | 1 | 1 | 3 | 1 | Ret | 1 | 4 | 168 |
1 | トニ・バイランダー | AFコルセ | 4 | 1 | 1 | 3 | 1 | Ret | 1 | 4 | 168 |
2 | フレデリック・マコヴィッキィ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 1 | 9 | 2 | 2 | 11 | 1 | 5 | 2 | 134.5 |
3 | リヒャルト・リーツ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 1 | 2 | 4 | 2 | 4 | 6 | 111 | ||
4 | パトリック・ピレ | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 2 | 2 | 11 | 2 | 11 | 1 | 5 | 2 | 108.5 |
5 | ダレン・ターナー | アストンマーティン・レーシング | 3 | 4 | 10 | 1 | 9 | Ret | 2 | 1 | 102 |
5 | シュテファン・ミュッケ | アストンマーティン・レーシング | 3 | 4 | 10 | 1 | 9 | Ret | 2 | 1 | 102 |
6 | ヨルグ・ベルグマイスター | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 2 | 2 | 11 | 4 | 4 | 2 | 4 | 6 | 99 |
7 | ダヴィデ・リゴン | AFコルセ | 5 | 3 | Ret | 7 | 2 | 3 | 3 | 3 | 94 |
7 | ジェームス・カラド | AFコルセ | 5 | 3 | WD | 7 | 2 | 3 | 3 | 3 | 94 |
8 | クリスティアン・ポウルセン | アストンマーティン・レーシング | 8 | 7 | 3 | 6 | 5 | 6 | 6 | 8 | 78 |
8 | デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン | アストンマーティン・レーシング | 8 | 7 | 3 | 6 | 5 | 6 | 6 | 8 | 78 |
9 | マルコ・ホルツァー | ポルシェ AG チーム・マンタイ | 1 | 9 | 2 | 63 | |||||
10 | ニッキー・ティーム | アストンマーティン・レーシング | 8 | 3 | 5 | 6 | 8 | 56 | |||
11 | クリストフェル・ニギャルド | アストンマーティン・レーシング | 9 | 8 | 7 | 5 | 6 | 5 | 8 | 7 | 56 |
11 | ペドロ・ラミー | アストンマーティン・レーシング | 9 | 8 | 7 | 5 | 6 | 5 | 8 | 7 | 56 |
11 | ポール・ダラ・ラナ | アストンマーティン・レーシング | 9 | 8 | 7 | 5 | 6 | 5 | 8 | 7 | 56 |
12 | アレックス・マクダウォール | アストンマーティン・レーシング | 7 | 5 | WD | 10 | 3 | 4 | 12 | 5 | 55.5 |
12 | フェルナンド・レース | アストンマーティン・レーシング | 7 | 5 | WD | 10 | 3 | 4 | 12 | 5 | 55.5 |
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | COA | FUJ | SHA | BHR | SAO | ポイント |
LMP1プライベーターチームに所属するドライバーズトロフィー[編集]
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | COA | FUJ | SHA | BHR | SAO | ポイント |
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1 | マティアス・ベシェ | レベリオン・レーシング | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 2 | 2 | 204 |
1 | ニコラ・プロスト | レベリオン・レーシング | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 2 | 2 | 204 |
1 | ニック・ハイドフェルド | レベリオン・レーシング | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 | 2 | 2 | 204 |
2 | アンドレア・ベリッチ | レベリオン・レーシング | Ret | Ret | Ret | Ret | 1 | 2 | 1 | 1 | 93 |
2 | ドミニク・クライハマー | レベリオン・レーシング | Ret | Ret | Ret | Ret | 1 | 2 | 1 | 1 | 93 |
2 | ファビオ・ライマー | レベリオン・レーシング | Ret | Ret | Ret | Ret | 1 | 2 | 1 | 1 | 93 |
3 | ルーカス・アウアー | ロータス | 2 | 3 | Ret | 33 | |||||
4 | クリストフ・ブシュー | ロータス | 2 | Ret | 18 | ||||||
4 | ジェームズ・ロシター | ロータス | 2 | Ret | 18 | ||||||
5 | ジェームズ・ロシター | ロータス | Ret | 3 | Ret | Ret | 15 |
LMP2耐久ドライバーズトロフィー[編集]
順位 | ドライバー | チーム | SIL | SPA | LMS | COA | FUJ | SHA | BHR |
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