2012年の北海道日本ハムファイターズ

2012年の北海道日本ハムファイターズ
成績
日本シリーズ敗退
日本S 2勝4敗(対巨人
CSFinal 4勝0敗(対ソフトバンク
パシフィック・リーグ優勝
74勝59敗11分 勝率.556
本拠地
都市 北海道札幌市豊平区
球場 札幌ドーム
球団組織
オーナー 大社啓二
経営母体 日本ハム
監督 栗山英樹
選手会長 鶴岡慎也
キャプテン 田中賢介
スローガン
9+ナインプラス
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2012年の北海道日本ハムファイターズ(2012ねんのほっかいどうにっぽんハムファイターズ)では、2012年の北海道日本ハムファイターズにおける動向をまとめる。

この年の北海道日本ハムファイターズは、栗山英樹監督の1年目のシーズンであり、2009年以来、3年ぶり6度目のリーグ優勝に輝いたシーズンである。

概要[編集]

レギュラーシーズン[編集]

3月30日の西武との開幕戦では2年目の斎藤佑樹が開幕投手を務め、プロ初完投勝利を挙げるなど9-1で勝利[1]。翌日の開幕第2戦では、最終回に岩舘学が同点適時打[2]田中賢介がサヨナラ適時打を放ち開幕連勝スタート[3]。4月終了時点で17勝9敗1分、月間首位と開幕ダッシュに成功。原動力となったのはエース左腕の武田勝で、4月だけで4勝、2完封を挙げるなどチームに大きく貢献した[4]。ベテランの稲葉篤紀も4月28日に通算2000本安打を達成するなど好調を維持し、自身5度目となる月間MVPを獲得した[4]

首位ロッテと2ゲーム差で迎えた[5]交流戦では阪神DeNAにそれぞれ4戦全勝するなど[6][7]14勝8敗2分の2位とパ・リーグで最も多く貯金を積み、上昇ムードでリーグ戦再開を迎えた[8][9]

7月12日のロッテ戦では、2000年以来12年ぶりに3者連続本塁打(中田翔、稲葉、陽岱鋼)を記録した[10]。開幕から好調をキープし、首位を走っていたロッテも7月に入り7月8日から6連敗を喫するなど下降線を辿り[5][11][12]、ロッテと2ゲーム差の2位で前半戦を終えた[13]

後半戦に入るとロッテはさらに調子を落とし[14]、8月から急激に調子を上げた西武との首位争いが始まる[15]。しかし8月29日の首位攻防戦で主力の田中が離脱し[16]チームに動揺が走った。この危機に若手野手陣が奮起し、西川遥輝杉谷拳士が田中の穴を埋める活躍を見せた[16]。投手陣にも若手が台頭し、先発ローテーションには3年目の中村勝[17]、6年目の吉川光夫が定着し、吉川は8月の月間MVPを獲得した[18]。同月8日のソフトバンク戦で稲葉が通算1000打点を達成[19]

9月は打者では糸井嘉男、投手では武田久が月間MVPを獲得し、シーズン2度目となる投打同時受賞となった[20]。同月28日に点灯したマジック[21]が1となった10月2日、西武がロッテに敗れ、優勝が決定した[22]

CS・日本シリーズ[編集]

クライマックスシリーズでは、ファーストステージを勝ち上がったソフトバンクに3連勝し、日本シリーズ進出を決めた[23]

巨人との日本シリーズでは、敵地東京ドームでの1、2戦目で連敗し、本拠地に戻ってからサヨナラ勝利を含む連勝で2勝2敗のタイに戻したが、再び連敗を喫し2勝4敗で日本一を逃した[24][25]

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 田中賢介
2 稲葉篤紀
3 糸井嘉男
4 中田翔
5 スレッジ
6 小谷野栄一
7 陽岱鋼
8 金子誠
9 鶴岡慎也
投手 斎藤佑樹
2012年パシフィック・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 日本ハム -- ロッテ -- ロッテ -- 日本ハム -- 西武 -- 日本ハム --
2位 ロッテ 2.0 日本ハム 2.0 日本ハム 2.5 ロッテ 0.5 日本ハム 1.5 西武 3.0
3位 ソフトバンク 3.5 楽天 4.5 楽天 4.5 西武 2.0 ソフトバンク 3.0 ソフトバンク 6.5
4位 楽天 5.5 ソフトバンク 6.5 西武 7.0 楽天 4.5 ロッテ 3.5 楽天 7.5
5位 オリックス 6.5 オリックス 9.0 ソフトバンク 7.5 ソフトバンク 5.0 楽天 7.5 ロッテ 10.0
6位 西武 6.5 西武 10.0 オリックス 11.0 オリックス 8.5 オリックス 14.0 オリックス 17.5
期間
成績
17勝9敗1分
勝率.654
10勝11敗1分
勝率.476
9勝10敗1分
勝率.474
9勝8敗4分
勝率.529
12勝12敗2分
勝率.500
17勝9敗2分
勝率.654
2012年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 北海道日本ハムファイターズ 74 59 11 .556 優勝
2位 埼玉西武ライオンズ 72 63 9 .533 3.0
3位 福岡ソフトバンクホークス 67 65 12 .508 6.5
4位 東北楽天ゴールデンイーグルス 67 67 10 .500 7.5
5位 千葉ロッテマリーンズ 62 67 15 .481 10.0
6位 オリックス・バファローズ 57 77 10 .425 17.5

日本生命 セ・パ交流戦2012[編集]

日本生命セ・パ交流戦2012 最終成績
順位 球団 勝率
優勝 読売ジャイアンツ 17 7 0 .708 ---
2位 北海道日本ハムファイターズ 14 8 2 .636 2.0
3位 千葉ロッテマリーンズ 12 7 5 .632 2.5
4位 中日ドラゴンズ 12 8 4 .600 3.0
5位 埼玉西武ライオンズ 13 11 0 .542 4.0
6位 広島東洋カープ 10 11 3 .476 5.5
7位 オリックス・バファローズ 10 13 1 .435 6.5
8位 阪神タイガース 9 12 3 .429 6.5
9位 東北楽天ゴールデンイーグルス 10 14 0 .417 7.0
10位 横浜DeNAベイスターズ 9 14 1 .391 7.5
11位 福岡ソフトバンクホークス 8 13 3 .381 7.5
12位 東京ヤクルトスワローズ 9 15 0 .375 8.0

クライマックスシリーズ[編集]

2012 マニュライフ生命保険 クライマックスシリーズ パ ファイナルステージ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
アドバンテージ 福岡ソフトバンクホークス 北海道日本ハムファイターズ
10月17日(水) 第1戦 福岡ソフトバンクホークス 2 - 3 北海道日本ハムファイターズ 札幌ドーム
10月18日(木) 第2戦 福岡ソフトバンクホークス 0 - 3 北海道日本ハムファイターズ
10月19日(金) 第3戦 福岡ソフトバンクホークス 2 - 4 北海道日本ハムファイターズ
勝者:北海道日本ハムファイターズ

日本シリーズ[編集]

KONAMI日本シリーズ2012
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月27日(土) 第1戦 北海道日本ハムファイターズ 1 - 8 読売ジャイアンツ 東京ドーム
10月28日(日) 第2戦 北海道日本ハムファイターズ 0 - 1 読売ジャイアンツ
10月29日(月) 移動日
10月30日(火) 第3戦 読売ジャイアンツ 3 - 7 北海道日本ハムファイターズ 札幌ドーム
10月31日(水) 第4戦 読売ジャイアンツ 0 - 1 北海道日本ハムファイターズ
11月1日(木) 第5戦 読売ジャイアンツ 10 - 2 北海道日本ハムファイターズ
11月2日(金) 移動日
11月3日(土) 第6戦 北海道日本ハムファイターズ 3 - 4 読売ジャイアンツ 東京ドーム
優勝:読売ジャイアンツ(3年ぶり22回目)

選手・スタッフ[編集]

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 大谷翔平 投手 花巻東高 入団
2位 森本龍弥 内野手 高岡第一高 入団
3位 鍵谷陽平 投手 中央大学 入団
4位 宇佐美塁大 内野手 県立広島工業高 入団
5位 新垣勇人 投手 東芝 入団
6位 屋宜照悟 投手 JX-ENEOS 入団
7位 河野秀数 投手 新日鐵住金広畑 入団

出典[編集]

  1. ^ 【復刻】日本ハム・斎藤佑樹が初の開幕投手でプロ初の完投勝利「“持ってる”ではなく、背負っています」”. スポーツ報知 (2021年10月1日). 2022年3月20日閲覧。
  2. ^ 岩舘選手が引退会見|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年6月11日閲覧。
  3. ^ 3・4月度「スカパー!サヨナラ賞」を田中賢選手が受賞|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。
  4. ^ a b 2012年3、4月度「日本生命月間MVP賞」受賞選手 (パシフィック・リーグ)”. NPB. 2022年3月20日閲覧。
  5. ^ a b 「あり得ないことを起こす」 優勝に向けて燃えるロッテ”. スポーツナビ. 2022年3月20日閲覧。
  6. ^ 2012年5月試合日程・結果|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年6月11日閲覧。
  7. ^ 2012年6月試合日程・結果|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年6月11日閲覧。
  8. ^ 2012年度 交流戦 チーム勝敗表”. NPB. 2022年3月20日閲覧。
  9. ^ 2012年6月18日(月)北海道日本ハム vs 横浜DeNAベイスターズ インタビュー|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。
  10. ^ 中田&稲葉&陽 北海道初日本ハム3連発 - プロ野球ニュース”. nikkansports.com. 2022年3月20日閲覧。
  11. ^ 2012年7月試合日程・結果|千葉ロッテマリーンズ”. 千葉ロッテマリーンズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。
  12. ^ 【プロ野球】ロッテ・角中勝也「四国ILのためにも、もっと打ち続けたい」|プロ野球|集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva”. 集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva. 2022年3月20日閲覧。
  13. ^ 巨人とロッテ、首位ターン プロ野球前半戦が終了”. www.chibanippo.co.jp. 2022年3月20日閲覧。
  14. ^ 千葉ロッテ、大きな収穫と悔しさを糧に来季へ 「来年こそは優勝を」”. スポーツナビ. 2022年3月20日閲覧。
  15. ^ 2012年 相次ぐ主力のケガを乗り越え、最下位からの首位争い。|埼玉西武ライオンズ”. 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。
  16. ^ a b 【プロ野球】日本ハムの強さの秘密。常勝の礎を築いた「7パーセント」のこだわり|プロ野球|集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva”. 集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva. 2022年3月20日閲覧。
  17. ^ 【プロ野球】「新時代」の到来を予感させた、20歳同士の息詰まる投手戦|プロ野球|集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva”. 集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva. 2022年3月20日閲覧。
  18. ^ 2012年8月度「日本生命月間MVP賞」受賞選手 (パシフィック・リーグ)”. NPB. 2022年3月20日閲覧。
  19. ^ 稲葉、通算1000打点達成「思い出に残る記録になった」 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年6月11日閲覧。
  20. ^ 2012年9月度「日本生命月間MVP賞」受賞選手 (パシフィック・リーグ)”. NPB. 2022年3月20日閲覧。
  21. ^ 中田2発5打点!日本ハム、西武との直接対決制しM4点灯 - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2022年6月11日閲覧。
  22. ^ 1万5608人が見つめる中、栗山監督が宙を舞う|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。
  23. ^ ファイターズが3年ぶり4度目のCS制覇!MVPは糸井選手|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。
  24. ^ 2012年度コナミ日本シリーズ 試合結果”. NPB. 2022年3月20日閲覧。
  25. ^ 「コナミ日本シリーズ2012」は2勝4敗で幕、6年ぶりの日本一を逃す|北海道日本ハムファイターズ”. 北海道日本ハムファイターズ オフィシャルサイト. 2022年3月20日閲覧。