1992年の西武ライオンズ

1992年の西武ライオンズ
成績
日本一
日本S 4勝3敗(対ヤクルト
パシフィック・リーグ優勝
80勝47敗3分 勝率.630
本拠地
都市 埼玉県所沢市
球場 西武ライオンズ球場
球団組織
オーナー 堤義明
経営母体 コクド
監督 森祇晶
スローガン
初心
« 1991
1993 »

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1992年の西武ライオンズ(1992ねんのせいぶライオンズ)では、1992年の西武ライオンズにおける動向をまとめる。

この年の西武ライオンズは、森祇晶監督の7年目のシーズンであり、3年連続14度目のリーグ優勝と3年連続11度目の日本シリーズ制覇を果たしたシーズンである。

概要[編集]

3連覇のかかったこの年だが、毎年恒例の開幕ダッシュには失敗。しかし5月に17勝3敗の貯金14で首位に立つと、6月以降は近鉄とのゲーム差を広げた。8月以降は負けが込んだりしたものの、近鉄が追いつくことはできず9月30日の日本ハム戦に14対5で勝ち、3年連続でパ・リーグ制覇。投手陣は前年優勝の原動力となった渡辺智男が制球難に陥ったものの、石井丈裕が15勝3敗、1.94で防御率2位となりMVPを獲得。それ以外にも工藤公康渡辺久信郭泰源などもそれなりの成績を残し、鹿取義隆潮崎哲也のリリーフ2枚看板も健在で防御率は3.52でリーグ1位。打撃陣は4番の清原和博をはじめ本塁打王のオレステス・デストラーデ秋山幸二などもよく打ち、チーム打率.278は1位で近鉄やダイエーを突き放し、本塁打も159本とリーグ1位だった。この年は下位チームと相性がよくダイエーに20勝5敗1分、千葉に移転したロッテには17勝9敗と大きく勝ち越した。日本シリーズヤクルトとの激闘の末第7戦までもつれ込んだが、その第7戦でエース石井がヤクルト打線を1点に抑える活躍で2対1で勝ち、3年連続そして西鉄時代以降も含めて11度目の日本一となった。しかしこの年以降西武は日本一から遠ざかり、2004年まで12年間冬眠生活に入る。

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

オーダー変遷
開幕 5/1 6/1 7/1 8/2 9/1
1 辻発彦 辻発彦 辻発彦 辻発彦 辻発彦 辻発彦
2 平野謙 平野謙 平野謙 平野謙 平野謙 平野謙
3 秋山幸二 清原和博 清原和博 秋山幸二 秋山幸二 秋山幸二
4 清原和博 秋山幸二 秋山幸二 清原和博 清原和博 清原和博
5 デストラーデ デストラーデ デストラーデ デストラーデ デストラーデ デストラーデ
6 石毛宏典 石毛宏典 石毛宏典 石毛宏典 石毛宏典 石毛宏典
7 安部理 笘篠誠治 笘篠誠治 安部理[注 1] 笘篠誠治 大塚光二
8 伊東勤 伊東勤 伊東勤 伊東勤 伊東勤 伊東勤
9 田辺徳雄 田辺徳雄 田辺徳雄 田辺徳雄 田辺徳雄 田辺徳雄
工藤公康 工藤公康 郭泰源 工藤公康 新谷博 郭泰源

[1]

1992年パシフィック・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 ロッテ -- 近鉄 -- 西武 -- 西武 -- 西武 -- 西武 --
2位 近鉄 0.5 西武 1.0 近鉄 4.5 近鉄 9.0 近鉄 8.0 近鉄 4.5
3位 日本ハム 1.0 ロッテ 8.0 日本ハム 9.5 日本ハム 12.5 日本ハム 17.5 オリックス 18.0
4位 ダイエー 1.0 日本ハム 8.0 ロッテ 11.5 オリックス 16.5 オリックス 19.5 ダイエー 26.5
5位 西武 3.5 ダイエー 8.5 ダイエー 13.0 ロッテ 18.0 ダイエー 20.0 日本ハム 26.0
6位 オリックス 6.0 オリックス 12.5 オリックス 15.5 ダイエー 19.0 ロッテ 21.5 ロッテ 26.5
期間
成績
8勝11敗
勝率.421
17勝3敗
勝率.850
12勝5敗2分
勝率.706
13勝6敗
勝率.684
14勝10敗
勝率.583
16勝12敗1分
勝率.571
1992年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 西武ライオンズ 80 47 3 .630 優勝
2位 近鉄バファローズ 74 50 6 .597 4.5
3位 オリックス・ブルーウェーブ 61 64 5 .488 18.0
4位 福岡ダイエーホークス 57 72 1 .442 24.0
5位 日本ハムファイターズ 54 73 3 .425 26.0
6位 千葉ロッテマリーンズ 54 74 2 .422 26.5

日本シリーズ[編集]

1992年 日本シリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月17日(土) 第1戦 西武ライオンズ 3 - 7x ヤクルトスワローズ 明治神宮野球場
10月18日(日) 第2戦 西武ライオンズ 2 - 0 ヤクルトスワローズ
10月19日(月) 移動日
10月20日(火) 第3戦 雨天中止 西武ライオンズ球場
10月21日(水) ヤクルトスワローズ 1 - 6 西武ライオンズ
10月22日(木) 第4戦 ヤクルトスワローズ 0 - 1 西武ライオンズ
10月23日(金) 第5戦 ヤクルトスワローズ 7 - 6 西武ライオンズ
10月24日(土) 移動日
10月25日(日) 第6戦 西武ライオンズ 7 - 8x ヤクルトスワローズ 明治神宮野球場
10月26日(月) 第7戦 西武ライオンズ 2 - 1 ヤクルトスワローズ
優勝:西武ライオンズ(3年連続11回目)

オールスターゲーム1992[編集]

  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
監督 森祇晶
投手 石井丈裕 2
郭泰源 3
渡辺久信 6
捕手 伊東勤 9
一塁手 清原和博 7
二塁手 辻発彦 6
三塁手 石毛宏典 12
内野手 田辺徳雄
外野手 秋山幸二 8
デストラーデ
  • 太字はファン投票による選出、取消線は出場辞退、▲は出場辞退選手発生による補充。

できごと[編集]

12月[編集]

選手・スタッフ[編集]

[2]

表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
石井丈裕 最優秀選手 初受賞
最高勝率 .833 初受賞
沢村賞 初受賞
デストラーデ 本塁打王 41本 3年連続3度目
清原和博 最高出塁率 .401 2年ぶり2度目
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
石井丈裕 投手 初受賞
伊東勤 捕手 3年連続7度目
清原和博 一塁手 2年ぶり3度目
辻発彦 二塁手 2年連続4度目
石毛宏典 三塁手 5年ぶり2度目[注 2]
田辺徳雄 遊撃手 3年ぶり2度目
秋山幸二 外野手 7年連続7度目
デストラーデ 指名打者 3年連続3度目
ゴールデングラブ賞
選手名 ポジション 回数
郭泰源 投手 2年連続2度目
伊東勤 捕手 3年連続7度目
清原和博 一塁手 2年ぶり3度目
辻発彦 二塁手 5年連続6度目
石毛宏典 三塁手 2年連続4度目[注 3]
田辺徳雄 遊撃手 3年ぶり2度目
平野謙 外野手 5年連続8度目
秋山幸二 6年連続6度目

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 杉山賢人 投手 東芝 入団
2位 前田勝宏 投手 プリンスホテル 入団
3位 豊田清 投手 同朋大学 入団
4位 黒田哲史 内野手 神戸村野工業高 入団
5位 坂本竜一 投手 日本大学鶴ヶ丘高 入団
6位 田原晃司 捕手 泉州高 入団
7位 石井伸幸 投手 藤枝明誠高 入団

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 偵察メンバーの石井丈裕と交代。
  2. ^ 遊撃手部門で5度受賞しており、通算7度目。
  3. ^ 遊撃手部門で5度受賞しており、通算9度目。

出典[編集]

  1. ^ 『1993 ベースボール・レコード・ブック』ベースボール・マガジン社、1992年。ISBN 4-583-03036-3 
  2. ^ 西武ライオンズ公式HP 背番号の歴史”. 埼玉西武ライオンズ. 2015年6月8日閲覧。