1981年の中日ドラゴンズ

1981年の中日ドラゴンズ
成績
セントラル・リーグ5位
58勝65敗7分 勝率.472[1]
本拠地
都市 愛知県名古屋市
ナゴヤ球場
球団組織
オーナー 小山武夫
加藤巳一郎
経営母体 中日新聞社
監督 近藤貞雄
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1981年の中日ドラゴンズ(1981ねんのちゅうにちドラゴンズ)では、1981年の中日ドラゴンズにおける動向をまとめる。

この年の中日ドラゴンズは、近藤貞雄監督の1年目のシーズンである。

概要[編集]

前年最下位の責任を取る方で解任された中利夫前監督に代わって近藤貞雄がこの年から監督に就任。戦力面では前年まで主軸の井上弘昭日本ハムへ放出して富田勝を獲得し、衰えの見え始めた木俣達彦に代わってこの年ドラフト1位で入団の中尾孝義を正捕手に起用。投手陣ではそれまでの守護神だった小松辰雄を後半から先発に回し、代わって2年目の牛島和彦を抑えに起用するなどリリーフ陣を再編。チームは開幕直後に9連勝するなど4月は15勝4敗の好成績で首位に立つが、5月以降は他球団のマークが厳しくなり失速、一時は大洋と同率の最下位に転落。7月以降は持ち直し勝率5割目前まで行くものの、終盤は5連敗を喫するなど好不調の波が激しく、近藤監督の1年目は5位で終了。投手陣ではエースの星野仙一、この年の開幕投手三沢淳、この年ローテ入りの都裕次郎などが例年通りの成績を残し、小松も先発・抑えの両方で活躍しチーム防御率3.71の4位と健闘。打撃陣では4番の大島康徳や5番の宇野勝が前年から引き続いて主軸を打ち、引退した高木守道に代わって田尾安志が1番に定着し、田野倉利男が二塁のレギュラーを獲得するなど、世代交代が一気に加速。最終的にチーム本塁打は2位の広島に次ぐ151本を記録したが、併殺打や失策も多く目立った。シーズン途中には台湾から郭源治が兵役を終えて加入し、6試合に登板して1勝に終わっている。巨人以外の4球団に負け越して迎えた10月11日の巨人との最終戦で引き分け、巨人相手に12勝11敗3分けと勝ち越して巨人の完全優勝を阻止し、これが翌年のリーグ優勝につながっていく。

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 田尾安志
2 富田勝
3 谷沢健一
4 大島康徳
5 スパイクス
6 コージ
7 木俣達彦
8 田野倉利男
9 三沢淳
1981年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 中日 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 --
2位 巨人 1.5 中日 6.0 ヤクルト 7.5 阪神 9.0 ヤクルト 9.0 広島 6.0
3位 広島 6.0 広島 6.5 阪神 8.5 ヤクルト 12.0 阪神 11.5 阪神 8.0
4位 ヤクルト 8.0 ヤクルト 9.0 広島 9.0 中日 12.5 広島 12.5 ヤクルト 13.5
5位 阪神 8.0 阪神 10.0 中日 10.0 広島 12.5 中日 13.5 中日 16.0
6位 大洋 9.5 大洋 13.5 大洋 大洋 17.0 大洋 22.5 大洋 31.5


1981年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 読売ジャイアンツ 73 48 9 .603 優勝
2位 広島東洋カープ 67 54 9 .554 6.0
3位 阪神タイガース 67 58 5 .536 8.0
4位 ヤクルトスワローズ 56 58 16 .491 13.5
5位 中日ドラゴンズ 58 65 7 .472 16.0
6位 横浜大洋ホエールズ 42 80 8 .344 31.5

[1]

オールスターゲーム1981[編集]

  • ファン投票
田尾安志
  • 監督推薦
星野仙一
小松辰雄
谷沢健一

できごと[編集]

選手・スタッフ[編集]

[3]

表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
受賞者なし
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
田尾安志 外野手 初受賞
ダイヤモンドクラブ賞
選出なし

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 尾上旭 内野手 中央大学 入団
2位 浜田一夫 投手 愛知高 入団
3位 倉田邦房 投手 大昭和製紙 入団
4位 金田進 捕手 丸善石油 入団
5位 浜田知明 投手 電電東海 拒否
6位 古川利行 投手 北越商業高 拒否・日本鋼管入社

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b 年度別成績 1981年 セントラル・リーグ”. 日本野球機構. 2017年4月9日閲覧。
  2. ^ 【8月26日】1981年(昭56) 宇野勝ヘディング事件 星野仙一が怒ったもう一つの理由”. スポーツニッポン (2007年8月26日). 2017年4月9日閲覧。
  3. ^ 『日本プロ野球80年史 1934-2014』 【記録編】、ベースボール・マガジン社、2014年12月24日。ISBN 978-4-583-10668-7