1978年の近鉄バファローズ

1978年の近鉄バファローズ
成績
パシフィック・リーグ2位
年間2位:71勝46敗13分 勝率.607
後期2位:39勝20敗6分 勝率.661
前期2位:32勝26敗7分 勝率.552[1]
本拠地
都市 大阪府大阪市
日本生命球場
球団組織
オーナー 佐伯勇
経営母体 近畿日本鉄道
監督 西本幸雄
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1978年の近鉄バファローズでは、1978年の近鉄バファローズの動向をまとめる。

この年の近鉄バファローズは、西本幸雄監督の5年目のシーズンである。

概要[編集]

クリス・アーノルドジョー・リスと外国人を一新して臨んだが、前期は阪急の独走を許して2位で終了。帽子をBマークから猛牛マークに変更した後期は開幕10試合を7勝2敗1分と好スタートを切るが、オールスター明けに阪急に首位を明け渡し、その後は阪急とマッチレースを展開。9月に入り13勝3敗のハイペースで首位を奪回し、後期優勝に王手をかけて9月23日の阪急との後期最終戦を迎えたが、先発の鈴木啓示ボビー・マルカーノに2ランを打たれるなど4失点で降板、打線は山田久志の前に1点に抑えられ敗戦。これでマジック1が点灯した阪急に優勝を決められ、後期はゲーム差なしの2位で終了した。投手陣では1973年からローテーションの一角を担った太田幸司がわずか1勝にとどまったものの、この年25勝の鈴木や神部年男をはじめ、井本隆などが太田をカバーし、完投数・防御率リーグ2位と健闘。一方で打撃陣では佐々木恭介が.354で念願の首位打者を獲得し、羽田耕一小川亨栗橋茂などもそれなりの成績を収めたがチーム打率はリーグ4位、盗塁数は阪急に次ぐリーグ2位だったが本塁打数が阪急より60本ほど少なく、最多が栗橋茂の20本と迫力不足だった。シーズン終了後、2番手エースの神部はチャーリー・マニエルとの交換でヤクルトに放出された。ユニフォームは1977年まで使用のベルトレスに代わってベルトカバー式(ベルトレス部分にカバーがつく)が導入されると、前述のように帽子も後期から猛牛マークに変更された。

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 石渡茂
2 小川亨
3 栗橋茂[注 1]
4 リス
5 島本講平
6 羽田耕一
7 アーノルド
8 有田修三
9 平野光泰
投手 鈴木啓示
1978年パシフィック・リーグ順位変動
前期
順位 4月終了時 5月終了時 前期成績
1位 阪急 -- 阪急 -- 阪急 --
2位 ロッテ 2.0 近鉄 5.0 近鉄 9.0
3位 近鉄 3.5 ロッテ 日本ハム 13.0
4位 南海 8.0 日本ハム 9.0 クラウン 13.5
5位 日本ハム 9.0 クラウン 15.0 ロッテ 16.0
6位 クラウン 10.5 南海 17.0 南海 20.5
後期
順位 7月終了時 8月終了時 後期成績
1位 阪急 -- 阪急 -- 阪急 --
2位 近鉄 1.0 近鉄 3.0 近鉄 0.0
3位 ロッテ 5.5 クラウン 8.5 ロッテ 10.0
4位 クラウン 6.5 日本ハム 10.0 日本ハム 12.5
5位 南海 7.5 ロッテ 11.5 クラウン 16.0
6位 日本ハム 9.5 南海 15.0 南海 18.5
前期最終成績
順位 球団 勝率
1位 阪急ブレーブス 44 20 1 .688 優勝
2位 近鉄バファローズ 32 26 7 .552 9.0
3位 日本ハムファイターズ 29 31 5 .483 13.0
4位 クラウンライターライオンズ 28 31 6 .475 13.5
5位 ロッテオリオンズ 25 33 7 .431 16.0
6位 南海ホークス 22 39 4 .361 20.5
後期最終成績
順位 球団 勝率
1位 阪急ブレーブス 38 19 8 .667 優勝
2位 近鉄バファローズ 39 20 6 .661 0.0
3位 ロッテオリオンズ 28 29 8 .491 10.0
4位 日本ハムファイターズ 26 32 7 .448 12.5
5位 クラウンライターライオンズ 23 36 6 .390 16.0
6位 南海ホークス 20 38 7 .345 18.5


1978年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 阪急ブレーブス 82 39 9 .678 優勝
2位 近鉄バファローズ 71 46 13 .607 9.0
3位 日本ハムファイターズ 55 63 12 .466 25.5
4位 ロッテオリオンズ 53 62 15 .461 26.0
5位 クラウンライターライオンズ 51 67 12 .432 29.5
6位 南海ホークス 42 77 11 .353 39.0

*阪急が前後期完全優勝したため、プレーオフは行わずそのまま年間優勝[1]

オールスターゲーム1978[編集]

ファン投票 選出なし
監督推薦 鈴木啓示 柳田豊 有田修三 栗橋茂 佐々木恭介

できごと[編集]

選手・スタッフ[編集]

[2][3]

表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
佐々木恭介 首位打者 .354 初受賞
最高出塁率 .398 初受賞
鈴木啓示 最優秀防御率 2.02 初受賞
最多勝利 25勝 2年連続3度目
最多奪三振 178個 4年ぶり8度目
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
鈴木啓示 投手 3年ぶり3度目
佐々木恭介 外野手 3年ぶり2度目
ダイヤモンドグラブ賞
選出なし

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 登記欣也 投手 神戸製鋼 入団
2位 森脇浩司 内野手 社高 入団
3位 金山晃士 内野手 柳川商業高 入団
4位 谷崎浩二 投手 九州産交 翌年シーズン後に入団

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 偵察メンバーの久保康生と交代。

出典[編集]

  1. ^ a b 年度別成績 1978年 パシフィック・リーグ”. 日本野球機構. 2017年7月30日閲覧。
  2. ^ ベースボールマガジン2002夏季号, ベースボールマガジン社, (2002), p. 138 
  3. ^ 『日本プロ野球80年史 1934-2014』 【記録編】、ベースボール・マガジン社、2014年12月24日。ISBN 978-4-583-10668-7