香田晋

香田 晋
出生名 鷲崎 孝二(わしざき こうじ)
生誕 (1967-10-12) 1967年10月12日(56歳)
出身地 日本の旗 日本福岡県北九州市八幡東区
学歴 倉敷高等学校
ジャンル フォーク
演歌
職業 演歌歌手
俳優
活動期間 1989年 - 2012年
レーベル 東芝EMI(1989年 - 2002年)
キングレコード(2002年 - 2012年)

(こうだ しん、本名:(わしざき こうじ)、1967年10月12日 -)は、日本の元演歌歌手。2012年に所属するゴールデンミュージックプロモーションから退職して芸能界を引退した。帰郷して福岡県遠賀郡遠賀町で料理店「真稟」[1] 営み、現在は福井県美浜町徳賞寺で僧名「(てっしん こううん)」として僧侶を務める[2][3]

福岡県北九州市八幡東区出身で、倉敷高等学校を卒業した。血液型はB型、身長は165センチメートル。

来歴・人物[編集]

中学2年まで北九州市八幡東区に居住し、高校卒業まで岡山県倉敷市で育つ。生活のため旅館に住み込みで働く母と、長く離れて暮らした。不良少年で「中学3年生の時、ヤクザの女に手を出して車で拉致された」とテレビ番組で語っている。

実父は生後間もなく失踪して建設現場で事故死した。母は再婚し、香田は義父を実父と思い育つが小学5年時に祖母から事実を知る。両親は不仲から別居して香田は母と生活するが、14歳で母と別れて岡山県の親族宅へ移る。上京前に4年ぶりで母と再会したが、歌手デビュー翌年の1990年に母は41歳で死去した[4]。義父は健在で、香田と旅番組などのテレビ番組で共演したこともある。

1985年、ラジオ番組『船村徹の演歌巡礼』の一環で行われたカラオケ大会に出演。『兄弟船』を歌い、船村徹にスカウトされる[4]。高校卒業後上京し3年間の内弟子生活(3年間で歌のレッスンは一度だけで、料理やマキ割りをする毎日だった)を経て、1989年6月7日に『男同志』(作詞:星野哲郎、作曲:船村徹)で歌手デビュー[4]。同年、第31回日本レコード大賞新人賞を受賞。

1992年に2時間ドラマの『小京都シリーズ・会津涙橋殺人事件』で福島県喜多方市の流し歌手役でドラマデビューを果たした。1994年に『夢いちど』で紅白歌合戦に初出場している[4]。同年の紅白歌合戦に審査員として出演したイチローは、司会の古舘伊知郎から好きな歌手について聞かれ、「香田晋が好きだ」と話している。

1998年10月12日、7歳年下で同じ誕生日の女性と2人の誕生日に結婚し、翌年に長男が誕生した。長男の誕生前に名前を公募し、約4000通の応募を参考に命名した。のちに長女が誕生した。

1996年頃、木多康昭のギャグマンガ『幕張』にて中山秀征[注 1] に似ていることを指摘された。

2005年から『クイズ!ヘキサゴン 今夜はクイズパレード!!』にレギュラー解答者として出演し、「おバカタレント」として知名度が広がりバラエティ番組へ出演が増える[4]が、「おバカ」を演じ続けて精神的負担が増える[5]

2009年8月に離婚し、2児の親権は香田が有する。

2010年11月23日、芸能界で初めて鮪解体師1級免許を取得[6]

ストレス性の発声障害を発症したことをきっかけに[5]、2012年4月25日付で所属事務所ゴールデンミュージックプロモーションを退社[7]。同時に芸能界を引退し、故郷の福岡に戻り、引退前から交際していた一般女性と再婚し、夫婦で料理店や歌手時代に培った腹式呼吸で健康な身体づくりを目指す教室の経営を始め、その後遠賀町で料理店を開店した[1]

芸能界復帰は「もう香田晋で商売するつもりはないし芸能人の人とも一切連絡を取っていないです」と完全否定している[8]。引退理由は『週刊女性』誌の独占インタビューで「いつか自分の口でお話ししなくてはと思っていたが、バラエティーの仕事が主になってしまい、歌手なのに自分の思い通りに歌が歌えなくなり、精神科に通院したりして精神的に追い詰められてしまい逃げ出してしまった。ファンの方に黙って引退してしまい申し訳なかった」と語っている。

引退後は公の場に登場しなかったが、2017年2月16日に死去した師匠である船村の通夜と葬儀に姿を見せ、葬儀で兄弟子の鳥羽一郎舟木一夫などとともに棺に手を添えて運んだ。

神奈川県横浜市へ住居を構えて故郷の福岡県から転居する。介護に携わった義理の祖母の他界を契機に、経を読み上げるまで見届けたいと思い、船村徹の知人で福井県美浜町曹洞宗[5]徳賞寺住職に相談すると仏門の道に誘われ、2018年11月に得度を受けた[2][3]。現在は月に数回、横浜市と美浜町を往復して僧侶を務め、地域イベントで歌や書を披露する[3]

クイズ!ヘキサゴンII[編集]

珍解答ぶりから「先生」と呼ばれた。演歌に合わせた衣装にタオルで鉢巻して漁師の風体を装い、ボケや正解時のガッツポーズが特徴で、効果音が出る場合もある。ヒットはしなかったが「カシアス島田」プロデュース初のヘキサゴンメンバーであった[注 2]

大沢あかねと同じく『今夜はクイズパレード』時代から出演している番組最古参の「おバカタレント」であり、番組初期の最下位争いの中心格であった。2007年頃からアンカーになることがなくなり、まれに中位入りすることもあった。2008年上半期には中位入りする事が多くなった。

2007年7月29日放送分の『FNS27時間テレビ みんな“なまか”だっ!ウッキー!ハッピー!西遊記!』内で生放送されたスペシャルでは23点で8位という高順位を獲得した。

2008年8月6日にフジテレビのイベント『お台場冒険王ファイナル』会場で「デビュー20周年・晋ちゃんまつり」を開催してラクダとカッパをゲストに招き、2006年8月から2007年7月まで『ヘキサゴン』のエンディングに使用された「おかあさん」や「艶歌師」などを熱唱した。8月23日の「ヘキサゴンライブ」で「おかあさん」を歌った。10月4日の「ヘキサゴンファミリーコンサート」も当初は参加が予定されたが出演しなかった。

2008年8月6日放送『お台場探偵羞恥心 ヘキサゴン殺人事件』以降、デビュー20周年記念コンサートのために一時降板したが、2009年1月28日放送分から復帰した。2010年6月2日放送分でゲストとして演歌チームで出演した。

自身のシングル「おかあさん」のカップリング曲南の島〜友へ〜」は、ユニット「羞恥心」によるカバーが、ヘキサゴンファミリーのアルバム『WE LOVE ヘキサゴン』に隠しトラックで収録される。

エピソード[編集]

テレビ[編集]

NHK紅白歌合戦出場歴[編集]

年度/放送回 曲目 出演順 対戦相手
1994年/第45回 夢いちど 07/25 田川寿美
注意点
  • 出演順は「出演順/出場者数」で表す。

バラエティ[編集]

過去の常連出演番組

ゲスト

など

ドラマ[編集]

BS[編集]

ラジオ[編集]

ディスコグラフィ[編集]

シングル[編集]

# 発売日 A/B面 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
1 1989年
10月11日
A面 男同志 星野哲郎 船村徹 蔦将包 RT07-2340
B面 東京なんて 南郷達也
2 1989年
10月11日
A面 お梶恋しや ジュサブロー 京建輔 RT07-2440
B面 京悲恋
3 1990年
4月18日
01 ヤン衆丸 星野哲郎 船村徹 蔦将包 TODT-2493
02 おれの海 丸山雅仁
4 1990年
7月25日
01 ゆうやけ 疋田学 村下孝蔵 徳広雪子 TODT-2558
02 晋ちゃん音頭 晋ちゃん社中 徳広雪子
5 1991年
4月26日
01 雨じゃんじゃん 阿久悠 船村徹 丸山雅仁 TODT-2657
02 夢に生きたら 蔦将包
6 1992年
3月25日
01 手酌酒 下地亜記子 岸本健介 前田俊明 TODT-2812
02 夢あかり
7 1992年
10月22日
01 [注 3] 石本美由起 叶弦大 TODT-2931
02 北列車 平田まつみ 花笠薫
8 1993年
4月28日
01 手酌酒音頭 下地亜記子 岸本健介 TODT-3008
02 迷い川
9 1993年
12月1日
01 渡り鳥…北から南から… 阿久悠 三木たかし TODT-3153
02 泣かせはしない 松井由利夫 岸本健介
10 1994年
5月11日
01 夢いちど 関口義明 花笠薫 TODT-3239
02 港のわすれ唄
11 1995年
2月22日
01 雪次郎鴉 下地亜記子 宮路オサム 池多孝春 TODT-3460
02 ひとり寝 杉原さとし
12 1995年
9月20日
01 殿がたよお戯れはなし 千家和也 幸耕平 若草恵 TODT-3576
02 別れごころ 多野亮 花笠薫 伊戸のりお
13 1996年
2月7日
01 うそつき 水木れいじ 市川昭介 池多孝春 TODT-3641
02 わがまま
14 1996年
10月9日
01 雨の小京都 水木かおる 伊戸のりお TODT-3847
02 水玉草
15 1997年
5月21日
01 ネオン舟 喜多條忠 叶弦大 桜庭伸幸 TODT-3937
02 ふたり草[注 3] 下地亜記子 四方章人 前田俊明
16 1997年
11月7日
01 酔うだけ酔わせて 岸本健介 TODT-5091
02 北国 高橋直人 西條キロク
17 1998年
4月8日
01 酒場の金魚 阿久悠 三木たかし 若草恵 TODT-5137
02 踊り子の宿 前田俊明
18 1999年
1月20日
01 ちぎれ雲 荒木とよひさ 深谷昭 TODT-5251
02 望郷屋台 影山時則
19 1999年
10月8日
01 シャボン玉フワリ 青島幸男 三木たかし 若草恵 TODT-6001
02 やがて春が…
20 2000年
3月16日
01 女のいのち 水木れいじ 市川昭介 池多孝春 TODT-6009
02 おもかげ
21 2001年
1月17日
01 何処へ 阿久悠 浜圭介 竜崎孝路 TODT-6067
02 最終便まで うえだもみじ 田尾将実
22 2001年
8月1日
01 かんにんや 多野亮 花笠薫 伊戸のりお TODT-6084
02 貴方におまかせします
23 2002年
3月27日
01 お宝女房 関口義明 徳久広司 前田俊明 KIDX-661
02 男の海
24 2002年
11月22日
01 北のいい女 荒木とよひさ 杉本真人 桜庭伸幸 KIDX-715
02 いいじゃん 建石一 伊戸のりお
25 2003年
5月1日
01 伊豆の宿 仁井谷俊也 市川昭介 前田俊明 KIDX-738
02 嵯峨野雨情
26 2004年
2月25日
01 奥飛騨縁歌 石本美由起 南郷達也 KICM-816
02 別れの海峡 松井由利夫
27 2004年
8月25日
01 見返り花 水木かおる 遠藤実 前田俊明 KICM-838
02 すまなかったね
28 2005年
2月2日
01 北海おとこ船 仁井谷俊也 大船わたる 南郷達也 KICM-873
02 心がわり 下地亜記子 岸本健介 伊戸のりお
29 2005年
10月26日
01 炭焼き源造 仁井谷俊也 市川昭介 桜庭伸幸 KICM-916
02 男と女の港町 荒木とよひさ 杉本真人
30 2006年
6月21日
01 源さん音頭 上田紅葉 花岡優平 KICM-30018
02 空飛ぶおたまじゃくし
31 2006年
8月30日
01 おかあさん 島田紳助 高原兄 岩室晶子 KICM-30033
02 南の風〜友へ〜
32 2007年
2月7日
01 越後湯沢駅 木下龍太郎 南郷孝 前田俊明 KICM-30056
02 小泊岬 岸本健介
33 2008年
1月23日
01 東京ではめずらしい四月の雪 阿久悠 三木たかし 若草恵 KICM-30123
02 股旅ブルース
34 2008年
4月23日
01 艶歌師 前田俊明 KICM-30140
02 小淵沢 松井由利夫 岡千秋 南郷達也
35 2009年
1月1日
01 迷い道 澤本嘉光 海底二万哩 KICM-30189
02 こうと決めたら
36 2009年
4月22日
01 心のきず 阿久悠 三木たかし 高田弘 KICM-30205
02 拳骨 たかたかし 弦哲也 前田俊明
37 2010年
1月6日
01 木曽恋い三度笠 仁井谷俊也 叶弦大 南郷達也 KICM-30250
02 北の訪ねびと
38 2010年
7月21日
01 みちのく鯉次郎 KICM-30295
02 とまり木舟
39 2010年
10月27日
01 私にだって 藤本卓也 KICM-30311
02 お前に幸せを たかたかし 弦哲也 前田俊明
40 2011年
2月23日
01 修善寺しぐれ 仁井谷俊也 四方章人 南郷達也 KICM-30336
02 さすらいの旅路
41 2011年
10月26日
01 白川郷 たかたかし KICM-30388
02 おさらばかもめさん

デュエット・シングル[編集]

発売日 デュエット 曲順 タイトル 作詞 作曲 編曲 規格品番
2008年
12月10日
中村美律子 01 涙のラブ・メール 上田紅葉 花岡優平 KICM-30176

企画シングル[編集]

  1. 女ねずみ小僧 ただいま参上!(2006年2月1日/コナミデジタル、GBCM-12)
    作詞:たけだ湯/作曲:江上透/編曲:星野純一
    • 男一匹オレの道!【歌唱:香田晋】
    作詞:たけだ湯/作曲・編曲:溝口和彦

タイアップ曲[編集]

楽曲 タイアップ
2002年 お宝女房 テレビ東京系「愛の貧乏脱出大作戦」EDテーマ
2006年 おかあさん フジテレビ系「クイズ!ヘキサゴンII」EDテーマ
2009年 迷い道 東京ガス・CMソング

著書[編集]

  • ハチマキ王子のしりとりレシピ(2008年・幻冬舎ISBN 4344014693
    • 内弟子時代からふるっていた料理の腕を活かした、はじめての著書にして料理本。

広告[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 中山とは同年齢でプライベートでも仲が良い。
  2. ^ ただし、プロデュース自体は別番組である。
  3. ^ a b デュエット:原田ゆかり

出典[編集]

  1. ^ a b 香田晋、故郷・福岡で飲食店の板前に転身していた!」『週刊女性』2015年4月21日号、2015年4月7日、2019年10月15日閲覧 
  2. ^ a b 人気演歌歌手だった香田晋さん、僧侶になっていた 義理の祖母の死きっかけ”. zakzak. 産業経済新聞社 (2019年9月15日). 2021年10月10日閲覧。
  3. ^ a b c “元歌手の香田晋さん福井で僧侶に 演歌披露、お勤めや法話も”. 福井新聞. (2019年10月12日). オリジナルの2021年8月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210825223320/https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/952116 2019年10月15日閲覧。 
  4. ^ a b c d e "おバカキャラ演じた紅白歌手、心は「限界」…芸能界から逃げ・迷い・仏の道で得たものは". 読売新聞オンライン. 読売新聞社. 12 September 2022. 2022年9月12日閲覧
  5. ^ a b c 松田智之「あれから Vol.28 舞台を去った 紅白歌手」『読売新聞』、2022年9月11日、第12版、22面。2022年9月11日閲覧。
  6. ^ “芸能界初!香田晋が“鮪解体師1級免許”取得 店先で解体ショー”. オリコン. (2010年12月19日). https://www.oricon.co.jp/news/83145/full/ 2011年2月15日閲覧。 
  7. ^ “実業家に転身!?香田晋 芸能界引退へ”. スポーツニッポン. (2012年5月22日). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2012/05/22/kiji/K20120522003299310.html 2012年5月22日閲覧。 
  8. ^ “香田晋さん、板前になっていた!福岡県内で料理店経営”. サンケイスポーツ. (2015年4月7日). https://www.sanspo.com/article/20150407-UGYZIFJ6GBOTLDLBP7IER3PQRU/ 2019年10月15日閲覧。 

関連項目[編集]