近藤奈津枝

近藤 奈津枝
近藤奈津枝 海将
生誕 (1966-01-13) 1966年1月13日(58歳)
日本の旗 日本 山口県
所属組織 海上自衛隊
軍歴 1989年(平成元年) -
最終階級 海将
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近藤 奈津枝(こんどう なつえ、1966年(昭和41年)1月13日[1] - )は、日本海上自衛官。現在の階級は海将海軍中将に相当)。

海上自衛隊史上初の女性将官医官を除く)[2]

陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊を通じ、中将に相当)に昇任した初の女性自衛官[3][4]

経歴[編集]

山口県岩国市出身[2][5]1988年(昭和63年)3月に山口大学を卒業し[6]中学校の臨時採用教員(国語)となった[2]

自衛官募集のパンフレットを市役所で見たのをきっかけに自衛官を志し、1989年(平成元年)3月、海上自衛隊に入隊[1]。自衛官に転じた時の心境を「教員は臨時でしたが、海上自衛隊の方は正職員であったこともあり、『自分が必要とされている』と強く実感しました。」と語っている[7]。艦艇乗組を志望したものの、当時は女性が艦艇乗組をできる環境がなく、経理補給職域に進んだ[2]

2016年(平成28年)12月、海上自衛隊史上、医官を除いた女性として初めて海将補(少将相当)に昇任すると同時に[2][7]統合幕僚監部の幹部職(首席後方補給官)にも女性として初めて就任した[2]。さらに海上自衛隊の幕僚長職(大湊地方総監部幕僚長)に女性として初めて就任し[8]海上自衛隊第4術科学校長海上自衛隊幹部候補生学校長を歴任した。

2023年(令和5年)12月22日付の人事で女性海上自衛官として初めて海将(中将相当)に昇任し、大湊地方総監(海上自衛隊の地方総監は、帝国海軍鎮守府司令長官[9]親補職〉に相当する)に就任した[3]

近藤の海将昇任は、陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊を通じて、女性自衛官に昇任した初めての事例である[3][10]

年譜[編集]

関連項目[編集]

  • 自衛隊初の女性将官将補
  • 東良子 - 自衛隊初の女性護衛隊司令(現在は将補)
  • 大谷三穂 - 自衛隊初の女性イージス艦艦長
  • 松島美紗 - 自衛隊初の女性戦闘機パイロット

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 統合幕僚監部について - 統合幕僚監部の組織 - 首席後方補給官”. 防衛省統合幕僚監部. 2018年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月19日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 近藤奈津枝さん(51) 自衛隊で女性活躍の先頭に”. 日本経済新聞 (2017年2月7日). 2018年1月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年1月19日閲覧。
  3. ^ a b c d “海自「海将」に初めて女性を昇任 「地方総監」に起用へ 防衛省”. NHK. (2023年12月15日). https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231215/k10014288461000.html 2023年12月15日閲覧。 
  4. ^ a b 防衛省発令(将人事)2023年12月22日 (PDF)
  5. ^ 女性自衛官トップが語る、 “チャンスをつかんで、自分自身に挑戦する姿勢を” (経営センサー7・8月号【2017 No.194】)” (PDF). 東レ (2017年). 2022年8月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月28日閲覧。
  6. ^ a b 海上自衛隊第4術科学校ホームページ 学校長あいさつ
  7. ^ a b c d 「女性自衛官トップが語る、“チャンスをつかんで、自分自身に挑戦する姿勢を”」『経営センサー』2017年7月・8月合併号” (PDF). 株式会社東レ総合研究所. 2019年5月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月27日閲覧。
  8. ^ 海自大湊初の女性幕僚長・近藤奈津枝さん抱負|青森ニュース|Web東奥”. 東奥日報. 2019年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月26日閲覧。
  9. ^ 帝国海軍においては要港部後に警備府であったから海上自衛隊では昇格した形となっている。
  10. ^ 海自 女性初の「海将」に岩国出身の近藤奈津枝氏 NHKニュース 2023年12月15日
  11. ^ 防衛省発令(昇任1佐人事)2010年1月1日
  12. ^ 防衛省発令(1佐職人事)2011年4月1日
  13. ^ 防衛省発令(1佐職人事)2012年8月1日
  14. ^ 防衛省発令(1佐職人事)2013年4月1日
  15. ^ 防衛省発令(1佐人事)2013年12月24日
  16. ^ 防衛省発令(1佐職人事)2015年9月1日
  17. ^ 防衛省発令(将補人事)2016年12月22日
  18. ^ 防衛省発令(将補人事)2018年12月20日
  19. ^ 防衛省発令(将補人事)2020年12月22日
  20. ^ 防衛省発令(将補人事)2021年12月22日
  21. ^ 防衛省発令(将補人事)2022年12月23日
  22. ^ 退職日特別昇任

外部リンク[編集]