皇位

皇位(こうい)とは、皇帝天皇の位。帝位(ていい)・天位(てんい)、聖祚(せいそ)、宝祚(ほうそ)ともいう。

概略[編集]

2020年令和2年)現在の高御座即位礼正殿の儀のために皇居宮殿正殿・松の間に運ばれた際に撮影

皇位は「御座居」(みくらい)の意味で、天皇の玉座である高御座に居るという意味である。前・天皇から皇位を受け継ぐことを皇位継承、または「皇位を踏む」ともいう。古代では「日嗣(ひつぎ)」が皇位と同義語である。諸外国における国王皇帝の地位を意味する王位帝位に相当する。

皇位継承は、1889年明治22年)に発布された大日本帝国憲法及び旧・皇室典範にて初めて明文化された。1947年昭和22年)に施行された日本国憲法及び皇室典範では、天皇の地位(皇位)は、主権の存する日本国民の総意にもとづくものとされ、皇位継承に関しては、皇統(系図上神武天皇嫡流の子孫である血筋)に属する男系の男子世襲するものと規定している。また、天皇が存命中に皇位を他者に譲ること(譲位)は基本的に認められていない。(皇室典範第4条)[1]

古代中国及び日本より皇位を象徴するものとしていわゆる伝国璽三種の神器が挙げられる。これらを前・天皇から受け継ぎ、所持することが正統たる天皇の証とされた。ただし、後鳥羽天皇のように三種の神器を持たなくても即位した例があるので、必ずしもこれらが皇位継承の絶対条件ではないことに注意する必要がある。北朝に代表される皇位継承は逆に、正統なものでないとすることもある。

脚注[編集]

  1. ^ 天皇退位特例法に基づく第125代天皇・明仁から第126代天皇・徳仁への皇位継承はこの限りではない。

関連項目[編集]