田坂啓

田坂 啓(たさか けい、1934年1月3日 - 2015年4月10日[1])は、日本脚本家

人物[編集]

広島県尾道市久保町出身。実家は『東京物語』の撮影が行われた浄土寺の近くで[2]石堂淑朗の家も近所だった[2]早稲田大学仏文科卒。大映株式会社脚本家養成所を1956年了。1960年『襲われた手術』の共同脚本でデビュー1963年、橋幸夫吉永小百合主演で主題歌が大ヒットした『いつでも夢を』も共作した。東映と契約した1962年『恐喝』で一本立ち。『第三の忍者』『花と龍』、大川橋蔵の映画版『銭形平次』、『十一人の侍』など、時代劇の脚本を主に書いた。その後フリーの脚本家となり、1960年代後半から主に松竹の渡辺祐介監督とのコンビで「ザ・ドリフターズ全員集合!!シリーズ」など多数の喜劇脚本を手がけた。またテレビドラマの脚本も多く『眠狂四郎』『鬼平犯科帳』『荒野の素浪人』『素浪人罷り通る』『御家人斬九郎』『剣客商売』『西遊記』『東京警備指令 ザ・ガードマン』、花登筐原作の『どてらい男』の第2シリーズ(花登と共作)その他、2時間ドラマなど多数ある。映画脚本は他に丹波哲郎主演の怪作『コレラの城』やタモリの映画デビュー作『喜劇役者たち 九八とゲイブル』、フジテレビの劇場用映画第1作『御用金』、『金環蝕』『君よ憤怒の河を渉れ』などがある。

主な脚本作品[編集]

映画[編集]

  • 襲われた手術室(1960年、大映)
  • 銀座のどら猫(1960年、大映)
  • 背広姿の渡り鳥(1961年、大映)
  • 幼馴染というだけさ(1961年、大映)
  • 九ちゃんの大当りさかさま仁義(1963年、東映)
  • いつでも夢を(1963年、日活)
  • 海道一の鬼紳士(1963年、東映)
  • 馬喰一代(1963年、東映)
  • 恐喝(1963年、東映)
  • 第三の忍者(1964年、東映)
  • コレラの城(1964年、松竹)
  • 花と龍(1965年、東映)
  • 続花と龍 洞海湾の決斗(1966年、東映)
  • 日本暗黒街(1966年、東映)
  • 丹下左膳 飛燕居合斬り(1966年、東映)
  • 牙狼之介(1966年、東映)
  • 銭形平次(1967年、東映)
  • 十一人の侍(1967年、東映)
  • 喜劇爬虫類(1968年、松竹)
  • 喜劇 競馬必勝法 一発勝負(1968年、東映)
  • 御用金(1969年、フジテレビジョン=東京映画)
  • ミヨちゃんのためなら全員集合!!(1969年、松竹)
  • アッと驚く為五郎(1970年、松竹)
  • ズンドコズンドコ 全員集合!!(1970年、松竹)
  • 誰かさんと誰かさんが全員集合!!(1970年、松竹)
  • ツンツン節だよ 全員集合!!(1971年、松竹)
  • 出所祝い(1971年、東京)
  • 春だドリフダ 全員集合!!(1971年、松竹)
  • 喜劇 男の子守唄(1972年、松竹)
  • 祭りだお化けだ 全員集合!!(1972年、松竹)
  • 舞妓はんだよ 全員集合!!(1972年、松竹)
  • 喜劇 男の泣きどころ(1973年、松竹)
  • チョットだけヨ 全員集合!!(1973年、松竹)
  • 大事件だよ全員集合!!(1973年、松竹)
  • 喜劇 男の腕だめし(1974年、松竹)
  • 超能力だよ 全員集合!!(1974年、松竹)
  • どてらい男(1975年、東京)
  • 金環蝕(1975年、大映)
  • 君よ噴怒の河を渉れ(1976年、永田プロ=大映)
  • 喜劇役者たち 九八とゲイブル(1978年、松竹)
  • 夜が崩れた(1978年、松竹)
  • トルコ行進曲 夢の城(1984年、ISMいずみプロ)

テレビドラマ(連続)[編集]

テレビドラマ(単発)[編集]

  • 無宿侍(1973年、フジテレビ)
  • 木曜ゴールデンドラマ(日本テレビ)
    • 私は怪魚をみた(1981年)
    • 赤い妄執(1983年)
    • 赤い本能(1984年)
  • 時代劇スペシャル(フジテレビ)
  • 鬼が来た 棟方志功伝(新藤兼人共作、1983年、テレビ朝日)
  • 土曜ワイド劇場(テレビ朝日)
    • 誘惑されたい女(1983年)
    • 横溝正史の真珠郎(1983年)
    • 処刑教師(1984年)
    • 瞳の中の悪魔(1984年)

脚注[編集]

  1. ^ 会員の異動 - 日本シナリオ作家協会2016年9月7日閲覧
  2. ^ a b 緑川亨「〈対談〉石堂淑朗・新藤兼人」『日本映画の現在』岩波書店〈講座日本映画7〉、1988年、329-336頁。ISBN 4-00-010257-5 

外部リンク[編集]