浜島 (沖縄県)

浜島
浜島の空中写真(2019年1月31日撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
所在地 日本の旗 日本・沖縄県八重山郡竹富町小浜
所在海域 東シナ海
所属諸島 八重山列島
座標 北緯24度21分22.7秒 東経124度2分21.6秒 / 北緯24.356306度 東経124.039333度 / 24.356306; 124.039333座標: 北緯24度21分22.7秒 東経124度2分21.6秒 / 北緯24.356306度 東経124.039333度 / 24.356306; 124.039333
面積 0.0073[1] km²
最高標高 1[1] m
浜島の位置(八重山列島内)
浜島
浜島
浜島 (八重山列島)
浜島の位置(沖縄県内)
浜島
浜島
浜島 (沖縄県)
浜島の位置(日本内)
浜島
浜島
浜島 (日本)
プロジェクト 地形
テンプレートを表示

浜島[2](はまじま[3]、はましま[4])は、八重山列島にある小島である。竹富島小浜島及び嘉弥真島との間に位置する。ハマ島とも表記される[5][6]

地形[編集]

浜島。岩場から砂州が延びる。

石垣島西表島のほぼ中間で、竹富島からは西北西、小浜島からは東北東、嘉弥間島から東方向に位置する小島である[5]

南北方向に細長い岩場から成っており[2][7][8]、岩場からは西側に砂州が延びている[9][10]。この砂州は潮の干満で面積や形状を大きく変え、最も潮が引いたときには周囲500mほどの三日月形になる[11]。一方、満潮時には面積が小さくなることから、「幻の島」と呼ばれる[4][12]。ただし、岩場は常に海面上にある水上岩であり、同じく八重山列島にありサンゴの礫のみからなるバラス島国土地理院発行の地形図に掲載されていないのに対して、浜島は掲載されている[13][14]

岩場の北側にはいくつかの岩礁があり、最も北にあるものはウンドーヤーの大岩と呼ばれる[1]

自然[編集]

岩場ではマミジロアジサシ繁殖が確認されている[5][6]

また、石西礁湖に位置する小浜島から嘉弥真島や浜島にかけての海底にはサンゴが広く分布しており[15]、小浜島から嘉弥真島や浜島を経て竹富島までの北側の海域は、「竹富島タキドゥングチ・石西礁湖北礁・ヨナラ水道海域公園地区」として西表石垣国立公園海域公園地区に指定されている[16][17]

歴史[編集]

1995年7月16日撮影。画像右上方の砂州周辺が浜島。近年とは砂州の形状が異なる。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

1889年から1903年にかけて行われた土地整理事業の際に、小浜島の小字のひとつとして「濱島」という小字名が設定された[18]

1952年に言語学者の宮良當壯が西表島からの帰途にこの島の近くを通りかかった。当時、島は2つに分かれており、宮良は大きい方を新宇琉島(にいうるしま)、小さい方を若女島(わかなしま)と名付け、後日、上陸して木標を立てた。新宇琉島は東西37m、南北140m、周囲約700mで、アダンハマユウハマヒルガオ等の植物が見られたという[1][8]

観光[編集]

ダイビングスノーケリングのスポットとして知られている[4]。また、浜島の東約数百mには「浜島東」と呼ばれるスノーケリングのポイントがある[9]

定期航路はないが、旅行会社などにより石垣島、竹富島、小浜島からツアーが催行されている[1][19]。船での所要時間は、石垣島から約20分、小浜島から約15分。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 『新版 日本の島ガイド SHIMADAS』公益財団法人日本離島センター、2019年10月1日、1649頁。 
  2. ^ a b 地理院地図(電子国土Web)”. 国土地理院. 2018年6月30日閲覧。
  3. ^ 浜島”. 島嶼名辞典(日外アソシエーツ). Weblio. 2015年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  4. ^ a b c 浜島”. 沖縄フィルムオフィス. 2020年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  5. ^ a b c 平成27年度モニタリングサイト1000 海鳥調査報告書』(PDF)環境省自然環境局 生物多様性センター、2016年3月、130頁。 オリジナルの2021年8月21日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210821033314/http://www.biodic.go.jp/moni1000/findings/reports/pdf/h27_seabirds.pdf2018年6月30日閲覧 
  6. ^ a b 河野裕美、水谷晃「マミジロアジサシ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(レッドデータおきなわ)第3版 -動物編- 3.4 鳥類』(PDF)環境省自然環境局 生物多様性センター、2016年3月、168-169頁。 オリジナルの2021年5月13日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210513102123/https://www.pref.okinawa.jp/site/kankyo/shizen/hogo/documents/chourui.pdf2018年6月30日閲覧 
  7. ^ 大城亘. “沖縄在住の写真家がすすめる!いつかは見たい離島の絶景”. OZmall. スターツ出版. 2020年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  8. ^ a b 竹富町教育委員会編「新聞で知る町の今昔 19 石西礁湖にある小島に新地名」(PDF)『竹富町史だより』第33号、竹富町教育委員会、2012年3月31日、16頁、 オリジナルの2021年9月12日時点におけるアーカイブ。 
  9. ^ a b 『沖縄スノーケリングガイド』JTBパブリッシング、2010年3月19日、104-105頁。ISBN 4533078435 
  10. ^ 北島清隆. “ぬちぐすいコラム Vol.2”. はいむるぶし. 2020年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  11. ^ 「幻の島へゆく」『Coralway』2017年7・8月号、日本トランスオーシャン航空、2017年7月1日、25頁。 
  12. ^ 世界中をロケで周る出川哲朗も太鼓判 竹富島の魅力とは?旅に密着”. 沸騰ワード10. 日本テレビ放送網 (2019年8月30日). 2021年9月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月14日閲覧。
  13. ^ 無人島が動く?地図に載らない沖縄「バラス島」の謎を解き明かそう”. JTB (2016年7月30日). 2018年6月30日閲覧。[リンク切れ]
  14. ^ 無人島が動く?地図に載らない沖縄「バラス島」の謎を解き明かそう(八重山バラス島の旅行記/旅行ガイド)”. 沖縄離島ドットコム. 2021年9月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年9月12日閲覧。
  15. ^ 自然環境の保全に関する指針 八重山編 沿岸域における自然環境の保全に関する指針 小浜島 沿岸域診断カルテ”. 沖縄県. 2019年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  16. ^ 西表石垣国立公園 公園計画書” (PDF). 環境省 (2016年4月15日). 2021年4月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  17. ^ 西表石垣国立公園 総括図5(1/25,000)” (PDF). 環境省 (2016年4月15日). 2019年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。
  18. ^ 竹富町史編集委員会 編『竹富町史 第三巻 小浜島』2011年12月28日、24-25頁。 
  19. ^ 浜島の宿/観光情報”. 沖縄離島ドットコム. 2021年9月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月30日閲覧。

関連項目[編集]

  • 百合ヶ浜 - 鹿児島県奄美群島にある干潮時のみ現れる幻の島。

外部リンク[編集]