波長

波長の概念
異なる波長のレーザー可視光の波長の違いは、色の違いとして視認することができる。

波長(はちょう、: Wellenlänge: wavelength)とは、波(波動)の周期的な長さのこと。周波数と密接な関係があり、周波数と波長は反比例する。

概要[編集]

波として位置 と時間 で表される正弦波 を考える。

振幅を 、波数を 、位相速度を 、時刻 0 における位相差を とすると、

である。

ある時刻 において、 の関数としてみると、 の整数倍毎に同じ値をとる。したがって、この関係から

で表し、 を波長と呼ぶ[1]

位置 を固定し、時間 の関数としてみると、 の整数倍毎に同じ値をとる。これは波の周期 と等しいので、

である[1]周波数 角周波数 の関係から、波長 には、

の関係がある。

電波の波長[編集]

電波の伝播する速度(位相速度)は約30万km/s(=約300Mm/s) [注釈 1]のため、前記より、周波数 f [MHz] に対する波長 λ [m] は、次のようにして求められる。

これより、周波数50MHzの電波の波長は

となる。

外国では、短波帯の放送バンドやアマチュア無線の周波数帯を、周波数ではなく波長で表示することも多い。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 正確な伝播速度は、299,792,458 m/sである(真空中の場合)。また、この値は光速度と同じである。空気中では、温湿度・気圧等に応じ数百ppm遅くなる。

出典[編集]

  1. ^ a b 小出昭一郎『物理学』裳華房、1997年、ISBN 4-7853-2074-5、p.137

関連項目[編集]

外部リンク[編集]