毒グモ

毒蜘蛛
致死性の猛毒を持つシドニージョウゴグモ
分類
: 節足動物門 Arthropoda
: クモ綱(蛛形綱) Arachnida
: クモ目 Araneae
Clerck, 1757

毒グモ(毒蜘蛛、どくぐも)は、ヒトに対して有害なクモの総称。またコモリグモ科のクモを古くはドクグモと呼んだ。

概要[編集]

クモ目の約4万種のうち、毒グモとして知られているのは100種程度に留まる。

ほとんどのクモは外顎から唾液を分泌し、獲物の捕食や外敵からの自衛に役立てている。この唾液の成分は複雑で、獲物を麻痺させる神経毒や消化を助ける組織毒(壊死毒)のほか、その浸透を助けたり効果を保持するためと見られる物質を多数含んでいる。[1]

クモ毒[編集]

基本的にクモ毒は同じ節足動物を対象にしており、脊椎動物には無毒とされる。これは、両者の筋肉作動物質が異なる(グルタミン酸アセチルコリン)ためである。 しかし、脊椎動物を捕食すべく進化したため、あるいは全くの偶発的に、脊椎動物に作用する毒素を持つ種が発生し、その一部が毒グモとして認知されている。

クモ毒は「神経毒」と「組織毒(壊死毒)」に大別でき、どちらも主成分はタンパク質である。[2]

代表種[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 続・話題の感染症16 毒をもった身近な生物(1)クモとクモ毒 海外邦人医療基金JOMF
  2. ^ 毒グモとその毒(2)代表的なクモ毒とその作用機構 現代化学、1996、(302):30-36
  3. ^ クモ刺咬症と診断・治療 大利昌久、入交敏勝、1984、中山書店、現代皮膚科学大系 第8巻 動物性皮膚症・体内寄生性皮膚症、pp.211-220
  4. ^ 毒蜘蛛に咬まれるとどうなるの? 自然史学会連合

関連項目[編集]