梶原景宗

梶原 景宗(かじわら かげむね、生没年不詳)は、安土桃山時代武将後北条氏の家臣。通称は備前守。

概要[編集]

紀伊国の出身であったが、水軍の指揮に長けたことを北条氏康に見込まれて、その家臣となり伊豆水軍を率いた。里見氏武田氏との戦いでは、水軍を率いて活躍したと言われている。『北条記』では「海賊」と記されている。三浦浄心北条五代記』では、「船大将の頭」と記されている[要検証]。また、近年では伊勢湾沿岸と関東地方を結ぶ交易商人としての側面が指摘されている(北条家臣安藤良整と共に多くの商業関連の文書に連署している事からも窺える)。

天正18年(1590年)、豊臣秀吉小田原征伐で水軍を率い、当初は下田城の防衛の予定であったが小田原沖の防衛の任にあたる。戦後、北条氏直とともに高野山に赴いた。

氏直の死後は紀伊に土着したとも伝わる。文書上、最後に動向が確認できるのは天正19年(1591年)に北条氏直が景宗から贈呈された50匹に対する返礼。


脚注[編集]


参考文献[編集]

  • 下山治久編『後北条氏家臣団人名辞典』東京堂出版、2006年、ISBN 4490106963
  • 『古老遺筆』国立国会図書館: 講史資料; 著者: 講史会 編; 出版者: 松栄堂; 出版年月日: 明29.10; 請求記号: 73-164;
  • 『名古屋市史人 物編第2』
  • 『名古屋叢書続編第20巻』
  • 『静岡県史 資料編 中世四』
  • 『新訂姫路城史 中巻』臨川書店 
  • 『大和郡山市史 史料集』の「内記政勝公御家中分限帳」(旧山崎藩本多家蔵)
  • 『宗国史』および[増補]藤堂高虎家臣辞典附分限帳等  佐伯朗 〔著〕; 出版者: 〔佐伯朗〕; 出版年月日: 〔1994〕
  • 三重県総合博物館資料 馬岡家文書元禄五年藤堂藩家中由緒書