日本橋 (大阪市)

日本橋
でんでんタウン
日本橋の位置(大阪市内)
日本橋
日本橋
日本橋の位置
日本橋の位置(大阪府内)
日本橋
日本橋
日本橋 (大阪府)
北緯34度40分8.5秒 東経135度30分22.21秒 / 北緯34.669028度 東経135.5061694度 / 34.669028; 135.5061694
日本の旗 日本
都道府県 大阪府
市町村 大阪市
中央区
浪速区
面積
 • 合計 0.425491115 km2
人口
2019年(平成31年)3月31日現在)[2]
 • 合計 6,602人
 • 密度 16,000人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
542-0073(中央区)[3]
556-0005(浪速区)[4]
市外局番 06(大阪MA[5]
ナンバープレート なにわ

日本橋(にっぽんばし[注 1])は、大阪府大阪市中央区浪速区町名および周辺の地域名称。または道頓堀川に架かる堺筋。現行行政地名は日本橋一丁目から日本橋五丁目。日本橋一丁目および日本橋二丁目が中央区、日本橋三丁目から日本橋五丁目が浪速区に属する。区によって町名が分断されている大阪市の町としては、他に上汐(1・2丁目が中央区、3~6丁目が天王寺区)・万代(1丁目が阿倍野区、2~6丁目が住吉区)がある。

地理[編集]

橋梁の日本橋南詰から南へ堺筋沿いに延びる南北約1.6kmの細長い町で、北から順に1 - 2丁目が中央区、3 - 5丁目が浪速区となる。堺筋東側の南端は恵美須交差点(国道25号)、同西側の南端は恵美須入路交差点(阪神高速1号環状線えびす町入口、名呉橋跡)。浪速区側は日本橋東(1 - 3丁目)と日本橋西(1 - 2丁目)が東西に隣接する。

難波からも徒歩圏内であり、広義では繁華街ミナミに含まれることもある。浪速区側(南側)の堺筋を中心とした「でんでんタウン」は電気街オタクの街として知られる。東京都中央区日本橋の読み方が「にほんばし」なのに対して、こちらは「にっぽんばし」と読む。

河川[編集]

日本一[編集]

日本橋1交差点(2005年8月4日)

中央区日本橋1丁目は「日本一」(にっぽんいち)と通称される。堺筋と千日前通が交差する日本橋1交差点付近には、日本一にあやかりたい建物や看板がある。交差点付近にあった住友銀行日本一支店は三井住友銀行となった後、2004年10月15日に難波支店に統合、ATMが設置されている。三菱UFJ銀行日本一支店は店名に日本一が残るものの、2011年1月17日に移転してブランチインブランチとなり[注 2]、2020年現在なんばスカイオ24階にある。

歴史・概要[編集]

上町台地からやや西部に位置し、近世には紀州街道の一部区間である堺筋に面して旅籠木賃宿が建ち並び、長町(ながまち)と呼ばれていた。1792年寛政4年)に長町1 - 9丁目のうち現在の中央区側に当たる長町1 - 5丁目が日本橋1 - 5丁目に改称され、長町は現在の浪速区側にあたる6 - 9丁目のみとなった。

1872年に日本橋1 - 5丁目と長町6 - 9丁目が日本橋筋1 - 5丁目に改編され、1879年より全域南区に属した。しかし、1943年に旧:長町6 - 9丁目に当たる日本橋筋3 - 5丁目が浪速区へ転属となった。

1980年に浪速区日本橋筋3 - 5丁目が日本橋東の西半と東関谷町を編入した上で日本橋3 - 5丁目に改称。1989年には南区日本橋筋1 - 2丁目が高津町三・七・八・九・十番丁と御蔵跡町を編入した上で日本橋1 - 2丁目に改称され、同時に南区と東区の合区により中央区へ転属となった。

近世から長町6 - 9丁目の東西に隣接する東成郡天王寺村西成郡難波村今宮村の各一部に当たる長町裏[注 3]には貧民街が形成されていたが、1903年の第5回内国勧業博覧会の開催に合わせて一掃され、堺筋に面した不良木賃宿(ドヤ街)の多くも西成区釜ヶ崎あいりん地区)へ移転した。以降は古書店街に姿を変えたが、第二次世界大戦後には「でんでんタウン」と呼ばれる電気街へと変貌した。東京の秋葉原名古屋大須と並ぶ電気街として、「東のアキバ、西のポンバシ」とも称される。

ただし、電気街となっているのは概ね浪速区側である。境界となるのが「なんさん通り」で、日本橋3交差点以東は「御蔵跡通り」と呼ばれる。中央区側では、道頓堀千日前に隣接する堺筋以西が半ば歓楽街化しているほか、堺筋以東には国立文楽劇場、かつての高津町九・十番丁界隈には「大阪の台所」と称される黒門市場、御蔵跡通り付近には履物問屋街(通称:はきはきタウン)があり、電気街以外の表情も見せる。ちなみに、日本橋の地名の発祥である橋梁としての日本橋に最も近いのは中央区側の1丁目である。

2009年からは、日本橋プロジェクトという地域振興が行われており、いとうのいぢがデザイン・作画を務める音々(ねおん)ちゃんイメージキャラクターとなっている。光(ひかり)ちゃんというもいる[8]

世帯数と人口[編集]

2019年(平成31年)3月31日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]

丁目 世帯数 人口
中央区 日本橋一丁目 834世帯 1,154人
日本橋二丁目 1,507世帯 2,003人
中央区 計 2,341世帯 3,157人
浪速区 日本橋三丁目 449世帯 552人
日本橋四丁目 663世帯 946人
日本橋五丁目 1,325世帯 1,947人
浪速区 計 2,437世帯 3,445人
4,778世帯 6,602人

人口の変遷[編集]

国勢調査による人口の推移。

中央区
1995年(平成7年) 3,238人 [9]
2000年(平成12年) 3,085人 [10]
2005年(平成17年) 2,639人 [11]
2010年(平成22年) 3,329人 [12]
2015年(平成27年) 3,417人 [13]
浪速区
1995年(平成7年) 2,557人 [9]
2000年(平成12年) 2,565人 [10]
2005年(平成17年) 2,890人 [11]
2010年(平成22年) 4,070人 [12]
2015年(平成27年) 3,810人 [13]

世帯数の変遷[編集]

国勢調査による世帯数の推移。

中央区
1995年(平成7年) 1,783世帯 [9]
2000年(平成12年) 1,810世帯 [10]
2005年(平成17年) 1,663世帯 [11]
2010年(平成22年) 2,197世帯 [12]
2015年(平成27年) 2,487世帯 [13]
浪速区
1995年(平成7年) 1,182世帯 [9]
2000年(平成12年) 1,318世帯 [10]
2005年(平成17年) 1,492世帯 [11]
2010年(平成22年) 2,721世帯 [12]
2015年(平成27年) 2,579世帯 [13]

事業所[編集]

2016年(平成28年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[14]

丁目 事業所数 従業員数
中央区 日本橋一丁目 285事業所 2,400人
日本橋二丁目 236事業所 3,249人
中央区 計 521事業所 5,649人
浪速区 日本橋三丁目 111事業所 1,747人
日本橋四丁目 194事業所 1,745人
日本橋五丁目 214事業所 2,125人
浪速区 計 519事業所 5,617人
1,040事業所 11,266人

施設[編集]

公共施設[編集]

商業施設[編集]

公園[編集]

  • 日本橋公園
  • 黒門公園

かつて存在した施設[編集]

交通[編集]

鉄道[編集]

道路[編集]

高速道路
主要地方道

バス[編集]

大阪シティバス

なお、日本橋一丁目停留所を経由していた105号系統(なんば - 天満橋)と、黒門市場・日本橋三丁目・日本橋電気街の各停留所を経由していた赤バス浪速東ループは廃止になった。

日本橋(橋梁)[編集]

日本橋(2010年11月28日)

1619年元和5年)に江戸幕府によって架けられた。長さ約40m、幅約7mの木造橋で、江戸日本橋と同じく公儀橋であった(道頓堀川では唯一)。1877年明治10年)に鉄橋になり、1901年(明治34年)と1912年(明治45年)に架け替えられた。現在の橋は1969年昭和44年)架橋で、長さ28.8m、幅28m。堺筋大阪府道102号)上にあり、橋の西側は道頓堀川の遊歩道「とんぼりリバーウォーク」と接続している。

その他[編集]

日本郵便[編集]

  • 集配担当する郵便局と郵便番号は以下の通りである[15]
町丁 郵便番号 郵便局
中央区 日本橋一丁目〜二丁目 542-0073[3] 大阪南郵便局
浪速区 日本橋三丁目〜五丁目 556-0005[4] 浪速郵便局

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 地元住民はしばしば「にほんばし」とも発音する。店名などの読みが「にほんばし」と表記されることもある[6][7]
  2. ^ 難波支店、難波駅前支店、日本一支店の3店舗が同居。
  3. ^ 1745年8月初演の『夏祭浪花鑑』七段目の段名が「長町裏」となっている。

出典[編集]

  1. ^ 大阪府大阪市中央区の町丁・字一覧”. 人口統計ラボ. 2019年10月4日閲覧。
  2. ^ a b 住民基本台帳人口・外国人人口”. 大阪市 (2019年7月26日). 2019年10月4日閲覧。
  3. ^ a b 中央区日本橋の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
  4. ^ a b 浪速区日本橋の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
  5. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  6. ^ 大阪支店 近鉄日本橋駅内出張所 (大阪府)”. 日本郵政. 日本郵政グループ. 2022年7月26日閲覧。
  7. ^ るるぶ大阪ベスト’16〜’17, p. 80, - Google ブックス「日本橋ビアホール」 2022年7月26日閲覧。
  8. ^ 大阪・日本橋ストリートフェスタが10周年! 応援キャラ“音々ちゃん”も新ビジュアルに”. アニメ!アニメ!. イード (2014年3月19日). 2022年7月26日閲覧。
  9. ^ a b c d 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  10. ^ a b c d 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  11. ^ a b c d 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  12. ^ a b c d 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  13. ^ a b c d 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  14. ^ 平成28年経済センサス-活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  15. ^ 郵便番号簿 2018年度版” (PDF). 日本郵便. 2019年6月10日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]