島津ゆたか

島津 ゆたか(しまづ ゆたか、1947年7月14日[1] - ?)は、日本の元演歌歌手。歌手の島津真澄は弟。本名・大久保悦也[1][2]。かつての所属事務所はアクションファイブミュージック[1]

経歴[編集]

東京都台東区浅草生まれ[2]。本人は男3人兄弟の長男[3]。小学3年生の時に『日本のど自慢大会』で優勝するなど、小学生時代から各種コンクールで注目された[2]。この頃から、将来は絶対歌手になると決めていたという[2]

デビュー前はバンド歌手として活動していた[4]1970年1月、『全日本歌謡選手権』(読売テレビ制作、日本テレビ系列局放送)で6週勝ち抜き、これをきっかけにスカウトされる[4]。同年5月25日「つかれたわけじゃないわ」でデビュー。

私生活ではデビュー前年の1969年8月に、バンド歌手時代に知り合った女性と結婚[4]。長男[注釈 1]をもうけるも、わずか9か月後の1970年5月に離婚。原因はお互いの収入の格差だったといわれている(島津自身は当時まだ売れていなかった)[4]。その後1975年に、弟の結婚式の時にその新婦の姉の後輩として出席した女性と知り合い再婚[4]、次男、長女をもうける[2]

1980年、デビュー10周年記念シングルの「花から花へと」がようやくヒット。以後「片恋酒」「ホテル」「くせになりそう」などとヒットを続け、日本歌謡大賞(有線音楽賞)[6][7]など次々に受賞。

1994年に林よしことデュエットとして出した「いい男!いい女!」も、70万枚のビッグセールスとなり、日本有線大賞・有線音楽優秀賞を獲得[8]

2002年10月20日にゲスト出演していたNHKラジオ第1の公開ラジオ番組『サンデージョッキー』で、不適切な発言を連発した為に途中降板された[9]

以後は歌手業を含めた芸能活動を事実上引退。その後は実質消息不明となっている。


作品[編集]

シングル[編集]

発売日 規格 規格品番 タイトル 作詞 作曲 編曲
日本コロムビア・DENON
1970年
5月25日
EP CD-65 A つかれたわけじゃないわ[注釈 2] 中村泰士
補作詞:どいあきら
中村泰士 渋谷毅
B 幸せと別れて[注釈 2] 西川ひとみ 中村泰士
1970年
11月
EP CD-89 A さよならのかわりに なかにし礼 いずみたく 大柿隆
B そむかれて
1971年
4月
EP CD-114 A あなたのすべてを 佐々木勉 服部克久
B ふたりの絆 石田昌義 佐々木勉
1972年
1月
EP CD-149 A びわ色の空 かぜ耕士 久保悦也 馬飼野康二
B 雨の階段 笠井継程
補作詞:ちあき哲也
巻さくら 田辺信一
キングレコード
1975年 EP BS-1930 A つかれたわけじゃないわ 中村泰士
補作詞:土井郎
中村泰士 あかのたちお
B さよならのまえに 石原信一
1979年
5月
EP GK-311 A 幸子 岩崎健治
補作詞:川野ただし
水上勉 竜崎孝路
B ふたしかな愛ゆえ燃えて やまざき環 島津ゆたか
1980年
1月
EP GK-384 A おれでよければ 四方章人 山本寛之
B 愛のふれあい 山北由希夫 小町昭 山口順一郎
1980年
5月
EP GK-403 A 花から花へと 白鳥園枝 むらさき幸 山本寛之
B 花から花へと(カラオケ) -
1980年
12月
EP K07S-142 A おれのおまえ 藤間哲郎 伊藤雪彦 山本寛之
B おれのおまえ(カラオケ) -
1981年
1月
EP K07S-156 A 女のゆりかご 井上融 島田洋太郎 竜崎孝路
B ピリオド 加藤将貫
1981年
1月
EP K07S-158 A 迎えに来てよ たかたかし 弦哲也 竜崎孝路
B 迎えに来てよ(カラオケ) -
1981年 EP K07S-224 A 北から南から[注釈 3] 阿久悠 三木たかし 斉藤恒夫
B 北から南から(カラオケ) -
1982年
9月5日
EP K07S-341 A 黄昏のビギン[注釈 4] 永六輔 中村八大 竜崎孝路
B 俺がいなくても ほそのなな 岡千秋
1983年
4月
EP K07S-386 A わたしは女 牧野おさみ 佐々木勉 桜庭伸幸
B 浮草 佐々木勉
1983年
11月25日
EP K07S-483 A 今日からふたり むらさき幸 山田年秋
B 青葉夜曲
1984年 EP K07S-546 A 片恋酒[注釈 5] 小川道雄 酒田稔 山田年秋
B 夜の花 美野君代 弦哲也
1985年 EP K07S-685 A ホテル[注釈 5] なかにし礼 浜圭介 竜崎孝路
B ホテル(カラオケ) -
1986年 EP K07S-10085 A くせになりそう なかにし礼 三木たかし 竜崎孝路
B 私の札幌
1986年 EP K07S-10135 A ひとり・・・憧れ 荒木とよひさ 叶弦大 竜崎孝路
B お別れ上手 加藤将貫
1987年 EP K07S-10156 A 女のゆりかご 井上融 島田洋太郎 竜崎孝路
B ピリオド 加藤将貫
1988年
5月5日
EP K07S-10254 A ふたり道 荒木とよひさ 叶弦大 竜崎孝路
B
1989年
9月21日
8cmCD 110X-12004 1 愛・ケセラセラ 浜圭介 桜庭伸幸
2 二人の慕情 やしろよう 浜圭介
1992年
3月25日
8cmCD KIDX-58 1 指輪 亜蘭知子 柴野繁幸
3 そばにいるから
1994年
9月21日
8cmCD KINX-179 1 いい男!いい女![注釈 6] 大津あきら 浜圭介 今泉敏郎
2 お別れ上手 加藤将貫 竜崎孝路
1996年
10月23日
8cmCD KIDX-287 1 デスク ひうら一帆 伊戸のりお
2 俺の花 森淑 島津ゆたか
1998年
1月21日
8cmCD KIDX-369 1 惚れた 小金井一正 山田年秋
3 北の狼 長坂嘉明 伊達信介 山田年秋
1999年
11月26日
8cmCD KIDX-488 1 すずらん連歌[注釈 7] 山田孝雄 遊学 伊戸のりお
4 惚れた 小金井一正 山田年秋
2001年
6月27日
CD KIDX-603 1 竹馬の友よ 小金井一正 大沢浄二 伊戸のりお
4 お前と 千鶴子 高須はじめ 谷川清雄

アルバム[編集]

  • つかれたわけじゃないわ(1975年、SKD-286)
  • 花から花へと(1980年、K28A-26)
  • 迎えに来てよ(1981年、K28A-160)
  • 黄昏のビギン(1982年、K28A-354)
  • 片恋酒(K28A-524)
  • ふたり道(1988年7月21日、K32X-269)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 長男はその後一時、子役として東映児童研修所に所属し、多くのCMや『トラック野郎』シリーズ、『特捜最前線』(テレビ朝日系)などに出演していた[5]
  2. ^ a b 島津豊名義。
  3. ^ 桂五郎のカバー。
  4. ^ 水原弘のカバー。
  5. ^ a b 競作。
  6. ^ 林よしことデュエット。
  7. ^ 小宮恵子とデュエット。

出典[編集]

  1. ^ a b c 『芸能手帳タレント名簿録Vol.33('98〜'99)』連合通信社・音楽専科社、1998年、309頁。
  2. ^ a b c d e 週刊平凡 1985年8月23日 102 - 103頁、本人記事。
  3. ^ 週刊明星 1980年6月29日 24頁、本人記事。
  4. ^ a b c d e 週刊平凡 1980年5月8日 183 - 184頁、本人記事。
  5. ^ 週刊平凡 1981年2月5日 147 - 148頁、本人記事。
  6. ^ 社団法人・全国有線音楽放送協会2021年1月30日閲覧。
  7. ^ 島津ゆたかさんの受賞履歴:日本有線大賞2021年1月30日閲覧。
  8. ^ 奈良で高視聴率維持!_「演歌JACKS」収録現場へ潜入(THE PAGE) - Yahoo!ニュース2021年1月30日閲覧。
  9. ^ 島津ゆたか、NHK生放送中に暴言を繰り返して途中降板”. SANSPO.COM. 2002年10月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月8日閲覧。

関連項目[編集]