小菊昭雄

小菊 昭雄
名前
カタカナ コギク アキオ
ラテン文字 KOGIKU Akio
基本情報
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1975-07-07) 1975年7月7日(48歳)
出身地 兵庫県神戸市
ユース
チーム
1991-1993 滝川第二高等学校
1994-1997 愛知学院大学
監督歴
チーム
2021- セレッソ大阪
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

小菊 昭雄(こぎく あきお、1975年7月7日 - )は、兵庫県神戸市出身のサッカー指導者。

1998年2月、セレッソ大阪にアルバイトとして採用され、2021年8月、トップチームの監督に就任。

来歴[編集]

高校・大学[編集]

滝川第二高校出身で、高校時代は黒田和生から指導を受けた[1]。中盤の選手で、高校1年生の時に全国高校選手権の登録メンバーに入ったが、出場機会は皆無だった[2]

高校2年生で、父親を病気で亡くした。

愛知学院大学に入学。

プロ選手になるのは難しいという立場を理解するようになった[3]。「サッカーの近くで仕事がしたい」という夢を知っていた友人(当時のセレッソ大阪社長鬼武健二の息子)に紹介され、セレッソ大阪に手紙を書いて面接に臨んだ[4]

採用後[編集]

卒業直前の1998年2月からセレッソ大阪下部組織のコーチにアルバイト採用され、子供たちを教えるところからスタートした。給料は交通費込みだった。副業として、喫茶店で働いたこともある。そして、半年の試用期間後に社員となった[5]

スカウトを担当していた時には、GKの獲得を目的にFCみやぎバルセロナに所属していた丹野研太を視察した際、2学年下の香川真司のプレーに目が留まり、後にプロの世界へと導いた[6]

2005年からトップチームのコーチを務め、2012年12月には家庭の事情でブラジルへ帰国したレヴィー・クルピ監督に代わり、暫定的にシーズン残り試合の指揮を執った[7]

2013年限りでコーチを離任し、2014年より強化部課長に就任した[8]。同年9月、セレッソ大阪トップチームコーチに就任[9]

監督就任[編集]

2021年8月26日、前監督が成績不振による契約解除で退任となり、セレッソ大阪監督に就任[10]。2日後からガンバ大阪との三連戦が控えており「このタイミングで初戦がガンバ大阪でそれも3連戦だと。深い縁を感じます。」と心情を表現した。練習期間1日でビルドアップの立ち位置、攻から守への切り替え、球際でまず負けない事などを整理した[11]。迎えたリーグ戦第27節アウェイで行われたG大阪戦は1-0で勝利[12]。カップ戦ではそれまで控えやベンチ外で出場機会に飢えていたメンバーが先発出場し[13]、G大阪とのルヴァンカップ準々決勝・第2戦で4-0で勝利、準決勝浦和レッズとの第2戦も1-0で勝利、決勝に導いた。リーグ戦ではJ1残留を確定させた。天皇杯、準々決勝名古屋グランパス戦では直前のリーグ戦から先発メンバーを9人変更して3-0で勝利、準決勝まで勝ち進んだ[14]

2022年シーズンに向けて「私は監督1年生の立場。選手・スタッフが自分を信じてついてきてくれていることに喜びと感謝の気持ちでいっぱいです。」と語った[15]。ガンバ大阪との大阪ダービーではシーズンダブルを達成、カップ戦含めて4回試合をして、3勝1分だった。川崎フロンターレにはシーズンダブルで公式戦2勝2分、浦和レッズにはシーズンダブルで3勝1分だった。8月3日のルヴァンカップ準々決勝・川崎フロンターレとの第1戦から8月10日のルヴァンカップ準々決勝まで、高橋大輔コーチが監督代行を務めた。この間もチームは7月からの無敗を継続し、チーム内の士気は上がっていたが、直後のリーグ戦が台風で中止になった事もあり、結果的にリーグ戦2試合分の未開催試合数が増えた。5月からの公式戦は、12勝5分け1敗の成績を残していたが、8月27日の試合再会以降は、公式戦12試合ぶりの敗戦に加えて、シーズン初の連敗を喫し、天皇杯もサンフレッチェ広島に1-2で敗れて、準々決勝で敗退となってしまった。ルヴァンカップ準決勝・浦和レッズ戦では、第1戦は選手の体調不良の影響で、出場機会の少ないメンバーが試合に臨んだ。2戦目は「一人一人の立ち位置を修正し、ポジション、役割がかぶらないようにした。準備してきたことを100%、表現してくれた。」と[16]4-0で勝利し、2戦合計5-1で突破、2年連続で決勝に進んだ。決勝・サンフレッチェ広島戦では、リードしていたが退場とPKを献上しアディショナルタイムに2点を奪われて敗戦した。選手に対しては「まだ初心者マークの俺に対してみんながついてきてくれて、2年も連続で決勝に連れてきてくれてほんまに感謝してる。今日は監督力の差で負けた。」と話し、取材に対しては「私の力のなさで選手たちを勝たせてあげられなかった、私が引き出しを増やしていく。」と話した[17]。 開幕から3試合を終えて、J2降格圏内だったが、5月から8月27日まで12勝5分け1敗の成績を出し、シーズン途中には目標を3位からリーグ優勝に修正、来季はフォワードのエース格を確立する計画を明言し収穫と課題が見えたシーズンとなった。J2からの個人昇格の選手や若手も多く起用、チーム37人中31人が起用され、19人が得点を記録した。

2023年、新加入のレオセアラがJリーグで自己最高得点記録を更新、チームにとっては7年振りに二桁得点者が誕生し、目標のエース格の確立を達成。起用選手が長年固定状態だったゴールキーパーと右サイドバックに新たな選手が台頭した。しかし、シーズンを通して怪我人が続出した事と、立ち返る戦術が定まらなかった事が響き、優勝争いから脱落して以降の第27節から最終節までの8試合で6敗を喫し、大きく失速した。

マネジメント[編集]

  • 「全員が戦力」「日常が全て」という考え方の基、年齢やキャリア関係なく、チームの戦術に適応し、日頃の練習で勝ち抜いた選手がメンバー入りする。またこれを選手にも伝えている。
  • 基本フォーメーションは、2022年は4-4-2、4-2-3-1。

指導歴[編集]

  • 1998年 - セレッソ大阪
    • 1998年 - 2001年7月 U-15 コーチ
    • 2001年7月 - 12月 U-12、U-13 監督
    • 2002年 - 2004年 スカウト担当
    • 2005年 - 2007年 トップチーム アシスタントコーチ
    • 2008年 - 2013年 トップチーム コーチ
    • 2014年 - 2014年9月 強化部課長
    • 2014年9月 - 12月トップチーム コーチ
    • 2015年 強化部課長
    • 2016年 トップチーム ヘッドコーチ
    • 2017年 - 2021年8月トップチーム コーチ
    • 2021年8月 - トップチーム 監督

監督成績[編集]

年度 所属 クラブ リーグ戦 カップ戦
順位 勝点 試合 リーグ杯 天皇杯
2021 J1 C大阪 12位 45 13 6 0 7 準優勝 ベスト4
2022 5位 51 34 13 12 9 準優勝 ベスト8
2023 9位 49 34 15 4 15 予選敗退 ベスト16
2024
  • 2021年は第21節から指揮。

脚注[編集]

  1. ^ C大阪側プレビュー:激しく、勇敢に、C大阪は「関西ダービー」神戸戦を勝ちに行く!J's GOAL、2011年7月15日[リンク切れ]
  2. ^ アルバイトから指揮官に、抜群の求心力持つC大阪・小菊監督は前を向く”. 産経WEST. 2022年2月23日閲覧。
  3. ^ アルバイトから指揮官に、抜群の求心力持つC大阪・小菊監督は前を向く”. 産経WEST. 2022年2月23日閲覧。
  4. ^ アルバイトから指揮官に、抜群の求心力持つC大阪・小菊監督は前を向く”. 産経WEST. 2022年2月23日閲覧。
  5. ^ C大阪後任監督の小菊昭雄コーチは初の監督業 Jリーグの選手経験なし - 日刊スポーツ 2021年8月27日
  6. ^ 香川が輝いた理由 C大阪コーチが語るデイリースポーツ online、2013年2月6日
  7. ^ 天皇杯の指揮についてセレッソ大阪 CEREZO OSAKA OFFICIAL SITE、2012年12月2日
  8. ^ 小菊昭雄コーチ 強化部課長就任のお知らせセレッソ大阪 CEREZO OSAKA OFFICIAL SITE、2013年12月30日
  9. ^ 小菊昭雄コーチ就任のお知らせセレッソ大阪 CEREZO OSAKA OFFICIAL SITE、2014年9月8日
  10. ^ 小菊 昭雄コーチ 新監督就任のお知らせ』(プレスリリース)セレッソ大阪、2021年8月26日https://www.cerezo.jp/news/2021-08-26-16-06/2021年8月26日閲覧 
  11. ^ 2021明治安田生命J1リーグ 第27節”. セレッソ大阪公式サイト. 2022年2月23日閲覧。
  12. ^ 2021明治安田生命J1リーグ 第27節”. セレッソ大阪公式サイト. 2022年2月23日閲覧。
  13. ^ 天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会 準々決勝”. セレッソ大阪公式サイト. 2022年2月23日閲覧。
  14. ^ 天皇杯JFA全日本サッカー選手権大会 準々決勝”. セレッソ大阪公式サイト. 2022年2月23日閲覧。
  15. ^ 『Tweifth』セレッソクラブ事務局12th編集室、13頁。 
  16. ^ 「舞台が整った」2年連続ルヴァン杯決勝へ導いたC大阪・小菊監督『異色キャリア』指揮官の夢はかなうか”. 2022年9月28日閲覧。
  17. ^ 正当な競争」と「繊細な気配り」…高橋コーチが語る、セレッソに根付いた小菊監督イズム”. 2022年10月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]