小歩危

小歩危峡(2021年9月)
初冬の小歩危

小歩危(こぼけ)は、吉野川中流域に位置する渓谷(先行谷)。

地理[編集]

吉野川東岸の徳島県三好市西祖谷山村新道と三好市池田町川崎の境界付近と、その対岸となる三好市山城町西宇の一部を指す総称でもある。峡谷そのものを指す場合は小歩危峡(こぼけきょう)と呼ばれることが多い。

数km上流の大歩危(おおぼけ)と共に、大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)として一括りにされることが多い。「大歩危小歩危」の名称で国の名勝に指定されているほか[1][2]剣山国定公園に含まれている。

小歩危峡の水流は日本一の激流と言われており、夏季には多くのラフティングカヤック愛好者を集める。

小歩危駅周辺には、800mの間に7つのトンネルが連続しており、列車から小歩危峡を眺められる時間は極めて短い。

小歩危駅から約1.5キロメートル下流側で吉野川に合流する白川谷川の上流の粟山地区には奥小歩危温泉がある。

なお、那賀川上流域の徳島県那賀郡那賀町にも歩危峡(ほききょう)という峡谷があるが、小歩危とは関係ない。

地名の由来[編集]

一般には漢字説(「小股で歩くと危険」)が有名であるが、昔から現在の漢字で表記していたわけではなく間違いである。「ほき、ほけ」は断崖を意味する古語である。「こぼけ」という音に対して、文化12年(1815年)編纂の阿波史では「小嶂」の字を充てており、明治6年1873年)の地租改正の際に当時の三名村は「小歩危」の字を充てた。

小歩危峡の特徴[編集]

この地域の地質三波川帯に属し、変成岩類で構成されている。

アクセス[編集]

周辺施設・景勝地[編集]

小歩危ダム建設計画(中止)[編集]

戦後、小歩危にダムを建設する計画があった。地元の反対により計画は中止となっている。

脚注[編集]

  1. ^ 史跡等の指定等について(文化庁報道発表、2017年11月17日)。
  2. ^ 平成30年2月13日文部科学省告示第15号。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯33度55分49秒 東経133度45分42秒 / 北緯33.930257度 東経133.761756度 / 33.930257; 133.761756