奈良競輪場

奈良競輪場
(奈良県営競輪場)
地図
基本情報
所在地 奈良県奈良市秋篠町98
座標 北緯34度42分8.3秒 東経135度46分45.1秒 / 北緯34.702306度 東経135.779194度 / 34.702306; 135.779194座標: 北緯34度42分8.3秒 東経135度46分45.1秒 / 北緯34.702306度 東経135.779194度 / 34.702306; 135.779194
電話投票 53#
開設 1950年(昭和25年)5月18日
民間委託 日本トーター(2014年4月 - )[1][2]
施行者 奈良県
走路 333m
重勝式投票 チャリロト(グループC)
公式サイト 奈良競輪
実況
担当 滝口久
ナイター競走
愛称 ミッドナイト競輪
開催期間 2016年7月6日 -
記念競輪
名称 春日賞争覇戦
開催月 2月
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奈良競輪場(ならけいりんじょう)は、奈良県奈良市にある競輪場。施設所有および主催は奈良県で、正式名称は奈良県営競輪場(ならけんえいけいりんじょう)。競技実施はJKA中日本地区本部近畿支部。実況は滝口久が担当。

本項では廃止された奈良競馬場(ならけいばじょう)についても記述する。

概要[編集]

奈良競輪場は1950年に開設され、過去には奈良市も主催していた。1984年からの2月には記念競輪 (GIII) として「春日賞争覇戦」が行われている(2011年は時期移動で9月に開催)。なお2006年2月は初の特別競輪である第5回西王座戦(GII)を行なったため、記念競輪は実施せず「春日賞」は2日目のシード優秀競走として行なわれた。他にも、2010年10月には共同通信社杯秋本番が行われた。

2004年7月からA級ツイントーナメントで前半戦「イーストステージ」・後半戦「ウエストステージ」を実施していたが、2005年12月16日をもって終了している。

トータリゼータシステム日本トーターを採用している。

2016年7月6日からミッドナイト競輪が開催されている(施設所有者である奈良県のほかに、和歌山県が施設・バンクを借り上げて実施することもある[注 1])。また、2020年1月25日よりナイター競輪を実施している[3]

入場料は無料だが、特別観覧席(飛天交流館)への立ち入りは有料(1000円)である。

チャリロト[編集]

2009年8月4日より重勝式投票「チャリロト」の発売が開始され、2012年12月10日からの開催よりキャリーオーバーを共有する『グループC』としての発売となり、玉野競輪場高松競輪場高知競輪場広島競輪場と共有している。なおキャリーオーバーの対象外であるチャリロト3は奈良単独で発売される。

2017年9月28日より場内に「チャリロトプラザ」がオープンし、会員登録により重勝式の購入が現地でも可能となった[4]

バンク・スタンド[編集]

1周333mを使用している。「コーナー上にゴールがある」と言われる程極端にゴール前の直線が短いバンクで、スピードを維持しやすく又出しやすいので圧倒的に先行・捲り選手有利。後方に置かれると手も足も出なくなるので、展開の移り変わりが激しい。

バンク全体を観客席で囲まれており、建物の合間から風が入り込み渦巻く事がある。長年一般席のみであったが一部を改造し、バックストレッチ側(ゴールとは反対側)に特別観覧席が設置された。

2019年2月、奈良県が県所有の施設について耐震性を調査したところ、この奈良競輪場では耐震性を示す構造耐震指標(Is値)が、いずれも1965年完成である中央スタンドで0.03、東サイドスタンドでも0.16と低く、震度6強以上の地震で倒壊する危険性が指摘されたことから、現在は具体的な耐震化対策が出されるまで、中央スタンドと東サイドスタンドはともに3階部分は立入禁止としている[5]。また同様に車券購入窓口・払戻も限定しており、それらの業務はほぼ機械化されている。

バンク、スタンドに大型モニターは設置されていないが、メインスタンド1階にホールがあり、ここに大型モニターが備えられているほか、ステージでは時折イベントが行われる(奈良支部所属新人選手の紹介や、三谷竜生ダービー優勝報告会など)。

2コーナーと4コーナーの両方に同じ着順表示板が設置されている。

堅く収まる(低配当)レースが多いが波乱時の額も大きく、競輪三連単史上最高額配当金である4,760,700円(2006年9月21日の第10競走)が出たバンクでもある。

アクセス[編集]

FI以上の本場開催では昼間から夕方にかけて急行が臨時停車する。
途中の道がよく渋滞するため、便によっては10 - 15分かかる場合もある。近隣に大型ショッピングセンター(ならファミリー)があり、特に休日には混雑するため、平城駅利用の方が早いことが多い。なお多くは平日開催なので、バス利用でもさほど時間はかからない。ただし、場外発売日に関しては平城駅に急行の臨時停車がないため、その場合は普通電車で平城駅で下車するか、大和西大寺駅からの無料バスの利用となる。

エピソード[編集]

マスコットキャラクター[編集]

  • マスコットキャラクターは奈良をイメージした天女をモチーフにしている「飛天ちゃん」[8]。飛天としての飛行能力を活かし姿で描かれるほか、着ぐるみも用意されている。広告としてスポーツ新聞に描かれていることもあるほか、奈良交通バスに描かれたこともある(いわゆるラッピングバス)。
  • 勝者投票券購入のためのマークシートなどに描かれている。また、年に一度、「飛天ちゃん杯金魚すくい大会」があり、奈良市民および奈良県民には大変親しまれている存在である。
  • なお、時折奈良テレビ放送で奈良競輪場テレビCMが放映されており、飛天ちゃんが登場する。それにちなんで記念競輪の2日目のシード優秀競走は「奈良テレビ放送杯 飛天ちゃん賞」(2009年度(2010年2月開催)の開催では「はきもの杯 飛天ちゃん賞」)の名称で行なわれていた。

歴代記念競輪優勝者[編集]

優勝者 登録地
2003年 小嶋敬二 石川
2004年 鈴木誠 千葉
2005年 大井啓世 奈良
2007年 佐藤友和 岩手
2008年 飯嶋則之 栃木
2009年 三宅達也 岡山
2010年 市田佳寿浩 福井
2011年
2013年 村上義弘 京都
2014年 平原康多 埼玉
2015年 天田裕輝 群馬
2016年 浅井康太 三重
2017年 根田空史 千葉
2018年 三谷竜生 奈良
2019年 村上博幸 京都
2020年 松谷秀幸 神奈川
2021年 山田久徳 京都
2022年 松浦悠士 広島
2023年 三谷竜生 奈良
2024年
2025年
※1節4日間制開催となった、2002年4月以降の歴代記念競輪優勝者を列記。

奈良競馬場[編集]

特徴的な「おむすび型」をしている奈良競馬場。右下が近鉄平城駅。

敷地内から北東隣接地にかけて、かつて奈良競馬場があった[9]

奈良県馬匹畜産組合によって地方競馬として運営され、当初は1929年生駒郡都跡村(現在の奈良市尼ヶ辻あたり)にて開設されたが、規模が小さかったため、1939年に現在地に移転した。元の尼ヶ辻競馬場(通称)は積水化学の工場のところであったらしい。1950年に休止となり、1954年に廃止された。

阪神競馬場内回りコースに似たおむすび型のコースで、地方競馬としては最大クラスの一周1600m、秋篠川沿いにホームストレッチがあり、平城駅駅前付近は3コーナーであったと考えられる。スタンドは元の京都競馬場の木造スタンドを移築したものであった。現在の道路形状に当時のコースの名残が残されており、航空写真でも一目でわかるため、文化財関係機関に年に数回は遺跡ではないかといった問い合わせがあるという。

廃止後は奈良県吉野町津風呂ダム水没地の代替地として供与された。

脚注・出典[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2019年度までは福井市(現在は大垣を借り上げ)も、2020年度までは京都府(現在は自場で開催)も、それぞれ同様に借り上げて開催を行っていた。
  2. ^ 当時は他の競輪場、場外車券売場も全て閉鎖していたため、場外発売も実施されなかった。

出典[編集]

  1. ^ 広島市競輪運営委員会 第3回 資料 p.14 - 広島市経済観光局競輪事務局・平成26年2月26日
  2. ^ 平成26年度 第7回奈良県営競輪あり方検討委員会 議事録
  3. ^ 奈良県営競輪場におけるナイター競輪の開催について”. KEIRIN.JP (2019年9月30日). 2019年10月1日閲覧。
  4. ^ 奈良競輪場内に『チャリロトプラザ奈良』がオープンいたします! - チャリロト・2017年9月28日[リンク切れ]
  5. ^ 奈良県営競輪場、耐震不足で一部立ち入り禁止に」『産経ニュース産業経済新聞社、2019年2月22日。2019年8月13日閲覧。オリジナルの2023年4月16日時点におけるアーカイブ。
  6. ^ 【競輪】無観客開催の奈良G3 総売上額17億円で前年比32・6%と大幅減」『デイリースポーツ神戸新聞社、2020年3月1日。2020年3月2日閲覧。オリジナルの2020年3月2日時点におけるアーカイブ。
  7. ^ 総売り上げは目標の50億円にわずかに届かず/奈良」『日刊スポーツ日刊スポーツ新聞社、2021年2月14日。2021年4月19日閲覧。オリジナルの2021年2月14日時点におけるアーカイブ。
  8. ^ 奈良っこ特集/知っているようで知らない 奈良キャラ大集合/奈良キャラ”. www.narakko.com. 2023年6月6日閲覧。
  9. ^ 奈良の競馬場・競輪場がいつごろできたのか知りたい。”. レファレンス協同データベース. 国立国会図書館 (2009年2月14日). 2023年6月6日閲覧。

外部リンク[編集]