大相撲平成22年7月場所

大相撲平成22年7月場所(おおずもうへいせい22ねん7がつばしょ)は、2010年7月11日から7月25日まで愛知県体育館で開催された大相撲本場所

幕内最高優勝横綱白鵬翔(15戦全勝・3場所連続15回目)。

場所前の話題など[編集]

先場所開催中に週刊誌で「大関琴光喜野球賭博に関与して恐喝されていた」と報道されたことに端を発し、琴光喜は解雇処分、当時の理事長・武蔵川親方(第57代横綱・三重ノ海)が謹慎処分を受ける事態に発展。幕内でも同様に野球賭博に関与したとして6名が謹慎休場処分となり、NHKによるテレビ及びラジオ大相撲中継が中止されるなど、異常な状態で場所を迎えた。

詳しくは、大相撲野球賭博問題を参照。 

番付・星取表[編集]

成績 結果 番付 西 成績 結果
白鵬 15勝 優勝 横綱
把瑠都 8勝7敗 大関 日馬富士 10勝5敗
琴欧洲 10勝5敗 大関
大関 魁皇 6勝5敗4休
稀勢の里 7勝8敗 関脇 琴奨菊 5勝10敗
白馬 4勝11敗 小結 栃ノ心 6勝9敗
栃煌山 9勝6敗 前頭1 朝赤龍 4勝11敗
阿覧 11勝4敗 敢闘賞 前頭2 安美錦 6勝7敗2休
旭天鵬 7勝8敗 前頭3 時天空 8勝7敗
豪栄道 全休[1] 前頭4 北太樹 6勝9敗
豊ノ島 全休[1] 前頭5 雅山 全休[1]
鶴竜 11勝4敗 技能賞 前頭6 豊響 全休[1]
若の里 9勝6敗 前頭7 德瀬川 8勝7敗
若荒雄 全休[1] 前頭8 嘉風 5勝10敗
霜鳳 6勝9敗 前頭9 垣添 3勝12敗
猛虎浪 8勝7敗 前頭10 土佐豊 8勝7敗
豪風 6勝9敗 前頭11 高見盛 9勝6敗
臥牙丸 5勝10敗 前頭12 黒海 8勝7敗
豊真将 11勝4敗 敢闘賞 前頭13 木村山 8勝7敗
玉鷲 7勝8敗 前頭14 隠岐の海 全休[1]
武州山 8勝7敗 前頭15 北勝力 8勝7敗
玉飛鳥 5勝10敗 前頭16 翔天狼 5勝10敗

優勝争い[編集]

野球賭博問題による謹慎の影響で幕内の取組の数が減る中、まず抜け出したのが横綱白鵬、大関琴欧洲、平幕の鶴竜豊真将の4人で、この4人が7連勝と勝ち進んで全勝を守った。

中日に琴欧洲と鶴竜の全勝同士の対戦が組まれ、鶴竜が掬い投げで勝ち、自身初の初日から8連勝とした。これ以後琴欧洲は崩れ、優勝争いから脱落した。鶴竜は翌9日目に同じく全勝の白鵬に挑むも退けられ初黒星。10日目も連敗し大きく後退した。

上位で全勝同士が潰し合う中、幕内下位で連勝を続けていたのが豊真将で、10日目まで破竹の10連勝と絶好調であった。場所前に解雇となった琴光喜以来の平幕優勝の期待が懸かったことになる。11日目以降は上位との対戦が組まれ、11日目に2敗の鶴竜、12日目に琴欧洲と対戦しいずれも敗れた。13日目の関脇稀勢の里戦には勝利するも、翌14日目に德瀬川に敗れた時点で優勝の可能性が潰え、そのまま全勝を続けていた白鵬の3場所連続15回目の優勝が決定した。

白鵬は千秋楽に把瑠都を下して15日制では初となる3場所連続の全勝優勝を成し遂げた。優勝次点は11勝4敗の鶴竜、豊真将と、序盤に4敗するも6日目から全勝した阿覧の3人で、豊真将と阿覧は敢闘賞、鶴竜は技能賞をそれぞれ受賞した。次点力士に4勝差をつけての優勝は15日制定着以降12例目。

各段優勝・三賞[編集]

  • 幕内最高優勝 白鵬 15戦全勝(3場所連続15回目)
    • 殊勲賞:該当者なし
    • 敢闘賞:阿覧(2回目)、豊真将(4回目)
    • 技能賞:鶴竜(5回目)
  • 十両優勝 将司 13勝2敗
  • 幕下優勝 十文字 7戦全勝
  • 三段目優勝 貴斗志 7戦全勝
  • 序二段優勝 立野 7戦全勝
  • 序ノ口優勝 荒闘司 7戦全勝

トピック[編集]

  • 横綱・白鵬が連勝記録を47まで伸ばし、同45の大鵬、同35の朝青龍などを抜いて歴代3位となった。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 大相撲野球賭博問題による謹慎休場

参考文献[編集]

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平成22年
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