堀田駅 (名鉄)

堀田駅
東口(2024年1月)
ほりた
HORITA
NH31 呼続 (1.2 km)
(1.1 km) 神宮前 NH33
地図
所在地 名古屋市瑞穂区新開町28番26号[1]
北緯35度7分13秒 東経136度55分12秒 / 北緯35.12028度 東経136.92000度 / 35.12028; 136.92000座標: 北緯35度7分13秒 東経136度55分12秒 / 北緯35.12028度 東経136.92000度 / 35.12028; 136.92000
駅番号 NH  32 
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 名古屋本線
キロ程 61.1 km(豊橋起点)
駅構造 高架駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
11,571人/日
-2022年[2]-
開業年月日 1928年昭和3年)4月15日
備考 終日有人駅
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堀田駅(ほりたえき)は、愛知県名古屋市瑞穂区新開町にある、名古屋鉄道名古屋本線である。駅番号はNH32

歴史

駅構造

2面4線の相対式ホームを持つ高架駅新幹線などに見られる待避型(乗換不可)の構造となっている。ホームは8両分だが、名古屋方へ2両分延伸可能な構造となっている。

終日駅員配置駅。自動券売機2台、自動改札機4台が設置されている(自動精算機は設置されていない)。ミューチケットは窓口および自動券売機で発売。

岐阜・津島方面へは二ツ杁駅、犬山方面は西春駅まで事実上待避ができない[注釈 1]ため、豊川稲荷発の毎時2本の急行一宮行き(および豊明発の毎時2本の準急佐屋行き)は、当駅で特急を待避している。待避を行う列車は、ホーム直前にある第2場内信号機[注釈 2]の警戒現示に従って低速で進入する。また待避を行わない列車に対しては、場内信号機は注意現示だが出発信号機は進行を現示している。

構造上、普通列車が急行・準急を待避することが出来ないのも、堀田駅の特徴のひとつである。実際昼間時の普通列車の多くは、3駅豊橋方の本笠寺駅で優等列車を待避する(本笠寺駅には、急行・準急が停車しないため、緩急接続が出来ない)。なお、高架化当時の名古屋本線は特急主体の運行で、急行の設定がなかった。

日中、回送電車が通過線で待避し、後続の急行が追い越すことがある。

地上時代は島式ホーム2面4線であった(駅改造により同様の形状に変更された例として阪急電鉄六甲駅がある)。地上駅時代の跨線橋がその後金山橋駅に移設されて使用されていた。

神宮前方に片渡り線2組があり、上り列車の1番線入線及び4番線からの下り方面出発による折り返しが可能である。1980年頃までは堀田駅始発・終着列車が少数ながら存在し、その後は特急北アルプス号神宮前駅で営業運転を開始・終了する際の折り返しにも用いられていたが、現在の使用機会は名古屋本線神宮前駅以東が突発的な事故などで運休になった場合を除いて皆無である。

2023年3月17日まで当駅の下り時刻表および発車標は、次の神宮前駅での変更後の種別で表記されていたが、翌日のダイヤ改正時より他の駅と同様に到着した列車と同じ種別の表記に変更された。

自動改札機は、東芝製(EG-2000)が設置されている。

発車標LED式2段表示。1・4番線ホームならびに改札口に計6機設置されている。2009年(平成21年)以前はソラリー式2段表示(備考欄なし)の発車標が設置されていた。待避線にのみホームがあるため通過列車は表示されなかった。ちなみに新設されたLED式案内表示機は布袋駅などに設置されているものと同じく、種別部分がフルカラーとなっている。

駅自動放送も新鵜沼駅で使われている、「種別→行き先→停車駅」のものに更新されている。

エレベーターは2010年(平成22年)3月23日より使用開始となった。多機能トイレも設置されている。

ホームの上屋根は階段付近の約3両分が高架化当初からのもので、神宮前駅方の約2.5両分が後に増設された。

2番線と3番線はホームのない通過線(通過列車が使用)のため、ホームとしては欠番となっている。その通過線が本線であるため、停車列車が入る1番線と4番線は待避線ということになる。

1・4番線の枕木は木製のまま残されている。

通過列車の速度が最高でも90km/h程度のため、分岐器は高速対応型ではない。

高架駅の完成時期が古いこともあり、バリアフリーには全く対応していなかった。地表から中2階にある改札口へは階段を上る必要があるほか、さらに改札からホームまでの比較的長い階段を含め、エスカレーターが設置されていない。トイレは改札の外にあるが、1階からさらに階段を数段降りた先の奥まった位置にある。なお、当駅のバリアフリー対応工事は2010年(平成22年)3月に完成した[14]。ホームの嵩上げは2017年(平成29年)3月に完了した。

のりば
番線 路線 方向 行先
1 NH 名古屋本線 下り 名鉄名古屋名鉄岐阜犬山方面[15]
4 上り 東岡崎豊橋方面[15]

配線図

堀田駅構内配線略図(現行) - 高架相対式2面4線

東岡崎・
豊橋方面
0 0D222
1
sensd voie bifbg bifbd voie sensd
sensg bifhd voie voie bifhg sensg
4
0

名古屋・
岐阜方面
凡例
出典:[16]
堀田駅構内配線略図(1957年) - 地上島式2面4線(旅客線)

東岡崎・
豊橋方面
堀田駅構内配線略図(1957年) - 地上島式2面4線(旅客線)
新名古屋・
新岐阜方面
凡例
出典:[17]


駅周辺

かつて駅ビルに入居したパレマルシェ堀田店(2007年)

当駅周辺の堀田という地名は、この辺りが低地であり、雨が降ると水田が堀のようになることから付けられたと言われている。

1972年(昭和47年)までは駅前に名古屋市電東郊線)の堀田駅前停留場があり、乗り換えが可能であったことからかつては賑わっており、駅付近には古い商店街がいくつかある。なお、駅舎の2階から空港線の道路反対側まで延びている歩道橋は市電があったことから存在しており(橋の下、現在の自転車置場辺りに電停があった)、乗り換えに便利であったという。

名鉄線高架直下に所在していた名鉄堀田名店街は、2022年3月末に閉鎖され、高架下空港線側に所在していたパレマルシェ堀田店も2022年8月20日付で閉店した[18]

駅前広場は存在しない。

主な施設

路線バス

名古屋市営バス:「名鉄堀田」バス停[19]

当駅の南北に1ヶ所ずつ設置されている。基幹バスは北側の停留所にのみ停車する。

利用状況

  • 「移動等円滑化取組報告書」によれば、2021年度の1日平均乗降人員は11,199人である[20]
  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は13,602人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中25位、名古屋本線(60駅)中13位であった[21]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は19,056人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中19位、 名古屋本線(61駅)中12位であった[22]
  • 『名鉄 1983』によると、1981年度当時の一日平均乗降人員は17,993人であり、この値は名鉄全駅中17位であった[23]
  • 『創立70周年記念 今日と明日の名鉄』によると、1960年度当時の一日平均乗降人員は20,175人であり、1963年度の値は26,951人であった[24]
  • 『岡崎市戦災復興誌』掲載の統計資料によると、1948年(昭和23年)11月1日 - 1949年(昭和24年)4月30日間の半期における一日平均乗降人員は6,757人であり、この値は名鉄全駅中8位であった[25]
  • 『名古屋市統計年鑑』によると、2019年度の1日平均乗車人員は7,117人である。各年度の1日平均乗車人員は以下の通り[26]
年度 1日平均
乗車人員
1991年 9,576
1992年 9,431
1993年 9,168
1994年 8,758
1995年 8,388
1996年 7,934
1997年 7,519
1998年 7,203
1999年 7,048
2000年 6,896
2001年 6,605
2002年 6,622
2003年 6,600
2004年 6,492
2005年 6,754
2006年 6,877
2007年 6,975
2008年 6,933
2009年 6,616
2010年 6,522
2011年 6,455
2012年 6,613
2013年 6,718
2014年 6,766
2015年 6,884
2016年 6,893
2017年 6,974
2018年 7,088
2019年 7,117

急行停車駅ではあるが近くに地下鉄堀田駅があるほかに基幹バスが栄まで直通ために利用は分散しており、準急停車駅の有松駅より利用客は少ない。

隣の駅

名古屋鉄道
NH 名古屋本線
快速特急特急
通過
急行準急
鳴海駅(NH27) - 堀田駅(NH32) - 神宮前駅(NH33)
普通
呼続駅(NH31) - 堀田駅(NH32) - 神宮前駅(NH33)

※ かつては呼続駅 - 当駅間に南井戸田駅井戸田駅が存在した。

脚注

注釈

  1. ^ 実際には金山駅で待避が可能だが、列車本数が多いため名古屋本線の列車は早朝・深夜の普通列車数本のみしか金山での待避をしていない。岐阜方面の場合、緩急接続は新清洲駅まで不可。
  2. ^ 待避列車と通過列車の時隔短縮のために後年追加された信号機。前方のポイントはあらかじめ通過線側に開通しており、駅の先に列車がいなければ出発信号機も青信号になっている。待避列車は第2場内の警戒現示で25km/hに減速するためかえって時間がかかるように思われるが、実際は待避列車の最後部が第2場内を通過した瞬間に後方のポイントが切り替わり通過線側の場内信号機が青に変わるシステムになっている。

出典

  1. ^ 堀田”. 名古屋鉄道. 2016年2月28日閲覧。
  2. ^ 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年7月1日閲覧。
  3. ^ a b c 宮脇俊三 & 原田勝正 1993, p. 191.
  4. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, p. 146.
  5. ^ a b c 今尾恵介 2010, pp. 48–49.
  6. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, p. 1002.
  7. ^ 生田誠 2020, p. 131.
  8. ^ 清水武、田中義人、澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォト・パブリッシング、2021年、268頁。ISBN 978-4802132701 
  9. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, p. 340.
  10. ^ a b 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, p. 1024.
  11. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, p. 462.
  12. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, p. 570.
  13. ^ 鉄道友の会 2004, p. 28.
  14. ^ 平成22年3月期 決算短信 - 名古屋鉄道
  15. ^ a b 堀田(NH32)(ほりた) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  16. ^ 電気車研究会 2009, p. 巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」.
  17. ^ 澤田幸雄 2009, p. 149.
  18. ^ 2023年2月期 第2四半期累計期間 営業の概況” (PDF). オークワ. p. 8 (2022年10月3日). 2022年10月6日閲覧。
  19. ^ a b c d なごや地図ナビ 名鉄堀田”. 名古屋市交通局. 2016年2月28日閲覧。
  20. ^ 令和3年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月5日閲覧。
  21. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局 2014, pp. 160–162.
  22. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部 1994, pp. 651–653.
  23. ^ 名古屋鉄道 編『名鉄 1983』名古屋鉄道、1983年、36頁。 
  24. ^ 名古屋鉄道PRセンター 編『創立70周年記念 今日と明日の名鉄』名古屋鉄道、1964年、5頁。 
  25. ^ 東海新聞社 編『岡崎市戦災復興誌』岡崎市、1954年、1122頁。 
  26. ^ 毎年の統計データ(名古屋市統計年鑑) - 名古屋市

参考資料

書籍

  • 宮脇俊三原田勝正『東京・横浜・千葉・名古屋の私鉄 (JR・私鉄全線各駅停車)』小学館、1993年。ISBN 978-4093954112 
  • 瑞穂区制施行50周年記念事業実行委員会 編『瑞穂区誌―区制施行50周年記念―』名古屋市瑞穂区役所、1994年2月11日。 
  • 名古屋鉄道広報宣伝部 編『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年6月。 
  • 今尾恵介『日本鉄道旅行歴史地図帳 7号―全線全駅全優等列車 東海』原武史(監修)、新潮社、2010年。ISBN 978-4107900418 
  • 名鉄120年史編纂委員会事務局 編『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年。 
  • 生田誠『名鉄名古屋本線 上巻(豊橋 - 神宮前)』アルファベータブックス、2020年。 

雑誌

  • 鉄道友の会(編)「鉄道記録帳」『RAIL FAN』第51巻第12号、鉄道友の会、2004年12月号、28頁。 
  • 電気車研究会(編)「特集 - 名古屋鉄道」『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号、電気車研究会、2009年3月、ASIN B00N6N1MKU 
    • 澤田幸雄「名鉄の駅,構内設備の思い出」『鉄道ピクトリアル』通算816号 2009年3月 臨時増刊号、電気車研究会、2009年、149頁。 

WEBサイト

関連項目

外部リンク