加藤廣

加藤 廣
(かとう ひろし)
誕生 1930年6月27日
日本の旗 日本東京都
死没 (2018-04-07) 2018年4月7日(87歳没)
職業 小説家
国籍 日本の旗 日本
ジャンル 歴史小説
ビジネス書
代表作 本能寺三部作
デビュー作信長の棺』(2005年)
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加藤 廣(かとう ひろし、1930年6月27日[1] - 2018年4月7日[2])は、日本の小説家。

経歴[編集]

東京生まれ。東京都立新宿高等学校東京大学法学部卒業。1954年に中小企業金融公庫に入庫。

京都支店長、本店調査部長などを歴任後、山一證券に勤務し、同経済研究所顧問、埼玉大学経済学部講師などを経て、中小企業やベンチャー企業のコンサルタントを務める。

2005年に構想15年の作品『信長の棺』で小説家デビュー。デビュー当時75歳という年齢が話題を呼ぶ。

それ以前からビジネス書を著していたが、『信長の棺』は『日本経済新聞』に連載され、ベストセラーとなった。同作は第12回中山義秀文学賞の候補作にも選ばれた。

その後『秀吉の枷』『明智左馬助の恋』と本能寺三部作を発表して大きな話題を呼ぶ。丹念に資料を精査し、独自の解釈で日本史の謎に迫り続けていた。

大阪経済大学経営学部の客員教授も務めた。

2018年4月7日死去[2]。87歳没。

著作[編集]

ビジネス・教養書[編集]

  • 『資金を豊かにする法 どのように借り・増やし・運用するか』ぱるす出版 1975年
  • 『強い経理マンになる法 社内においていかにあるべきか』ぱるす出版 1975年
  • 『男たちの履歴書 現代に生きる企業ロマン』東洋経済新報社 1981年
  • 『ベンチャー・ビジネス鑑別法 ホンモノの育ち方育て方』東洋経済新報社 1984年
  • 『21世紀への人事革新 日本的経営の崩壊と新しい人事制度の構築』ぱるす出版 1987年
  • 『人材新時代 人と組織の調和を求めて』プレジデント社 1989年
  • 『らくらく企業観察術 融資渉外に役立つヒント集』近代セールス社 1989年
  • 『ホントの豊かさ発見伝 遊びの復権と新生活主義』日本工業新聞社 1991年 「豊かさの探求」と改題、新潮文庫
  • 『資金を豊かにする法 どこからどのように借り・増やし・運用するか』ぱるす出版 1992年
  • 『信長軍団に学ぶ処世の法則』PHP研究所 2006年
  • 『長い戒名ほど立派なのか』若桜木虔共著 ベスト新書 2007年
  • 『黄金(きん)の日本史』新潮新書 2012年
  • 『意にかなう人生 心と懐を豊かにする16講』新潮新書 2013年
  • 『「黄金」から見直す日本史 歴史再発見』NHKシリーズ カルチャーラジオ 2013年
  • 『昭和からの伝言』新潮社、2016年
  • 『戦国武将の辞世 遺言に秘められた真実』朝日新書、2017年

小説[編集]

  • 信長の棺』(2005年、日本経済新聞社 / 2008年、文春文庫 全2巻)
    • 同名でテレビドラマ化(2006年)
  • 『秀吉の枷』(2006年、日本経済新聞社 全2巻 / 2009年、文春文庫 全3巻)
  • 『明智左馬助の恋』(2007年、日本経済新聞社 / 2010年、文春文庫 全2巻)
  • 『安土城の幽霊-「信長の棺」異聞録』(2011年、文藝春秋 / 2013年、文春文庫)、外伝で短篇集
  • 『神君家康の密書』(2011年、新潮社 / 2013年、新潮文庫) 

ノン・シリーズ作品[編集]

  • 『謎手本忠臣蔵』(2008年、新潮社 全2巻) のち新潮文庫 全3巻
  • 『空白の桶狭間』(2009年、新潮社) のち新潮文庫 
  • 『求天記-宮本武蔵正伝』(2010年、新潮社)、のち「宮本武蔵」新潮文庫 全2巻 
  • 『水軍遙かなり』(文藝春秋 2014年) のち文春文庫 全2巻
  • 『信長の血脈』(文春文庫 2014年) 
  • 『利休の闇』(文藝春秋 2015年) のち文春文庫 
  • 『秘録島原の乱』(新潮社 2018年)

日本国外で翻訳された著書[編集]

台湾(正体字)[編集]

  • 信長之棺 (2008年、遠流出版社)
  • 秀吉之枷 (2008年、遠流出版社)

中国大陸(簡化字)[編集]

  • 信长之棺 (2012年、吉林出版集团有限责任公司)
  • 秀吉之枷 (2013年、吉林出版集团有限责任公司)
  • 明智左马助之恋 (刊行予定、吉林出版集团有限责任公司)

脚注[編集]

  1. ^ 「文藝年鑑」2016
  2. ^ a b 作家の加藤廣さん死去 87歳、「信長の棺」”. 日本経済新聞 (2018年4月15日). 2018年4月15日閲覧。