前川康男

前川 康男(まえかわ やすお、1921年12月25日 - 2002年10月14日)は、日本児童文学作家翻訳家

来歴・人物[編集]

東京出身。1939年早稲田第一高等学院に入学し、「早大童話会」に参加、1942年早稲田大学独文科に入学するが1943年学徒出陣、敗戦後上海抑留され、1946年帰国。児童文学の出版社に勤めるがこれをやめ児童作家となる決意をし、1950年新潮社でアルバイトを始めそのまま11年間勤める。

1952年「川将軍」「村の一番星」で、児童文学者協会新人賞受賞。1963年「びわの実学校」編集同人となる。1967年『ヤン』で産経児童出版文化賞、1969年『魔神の海』で日本児童文学者協会賞、1981年『かわいそうな自動車の話』で野間児童文芸賞受賞。

妻の父は画家の高畠達四郎。1991年、紫綬褒章受章。

著書[編集]

1960年代以前[編集]

  • 『伝記ものがたり』(向坂隆一郎共著、西荻書店) 1951
  • 『ぼうけんの童話集』(三十書房) 1961
  • 『おもちゃの童話集』(三十書房) 1962
  • 『ぼくはぼくらしく』(三十書房) 1963
  • 『いろいろなどうぶつ』(荒金俊夫絵、フレーベル館) 1963
  • 『きしゃ』(木村定男絵、フレーベル館) 1963
  • 黒部ダム物語 / マンモスタンカー物語』(あかね書房、少年少女20世紀の記録) 1963
  • 『ふしぎなもりのものがたり』(あかね書房) 1965
  • 『奇跡クラブ』(実業之日本社) 1966、のち偕成社文庫
  • 『ヤン』(実業之日本社) 1967、のち講談社文庫
  • 『はりせんぼんクラブ』(小峰書店) 1968
  • 『魔神の海』(講談社) 1969、のち講談社文庫および青い鳥文庫

1970年代[編集]

  • 『さよならくまえもん』(国土社) 1972
  • 『ゆびすいキョン』(文研出版) 1973
  • 『ふしぎなももの話』(文研出版) 1973
  • 『ほしいほしい小僧』(フレーベル館) 1973
  • 『ふたりのにんじゅつつかい』(学習研究社) 1973
  • 『もぐらの写真機』(岩崎書店、日本の幼年童話) 1973、のちフォア文庫
  • 『ふしぎなふろしきづつみ』(実業之日本社) 1973
  • 『だんまり鬼十』(フレーベル館) 1976.5、のち偕成社文庫
  • 『まぼろしのセミの歌』(PHP研究所) 1977.6
  • 『五つの幸運ものがたり』(小学館) 1978.11
  • 『おかあさんの生まれた家』(講談社) 1979.10、のち青い鳥文庫

1980年代[編集]

  • 『かわいそうな自動車の話』(偕成社) 1981.2
  • 『とけいじいさんのとけい』(ひさかたチャイルド) 1981.11
  • 『かわいい山びこのはなし』(ひさかたチャイルド) 1983.8
  • 『ノウサギの歌』(講談社) 1984.9
  • 『さかだち犬』(ひさかたチャイルド) 1984.10
  • 『鳥怪人になった日』(PHP研究所) 1986.4
  • 『わがまま宇宙人がとんできた』(あすなろ書房) 1986.12
  • 『赤おにゴチョモラ』(新学社) 1988.4
  • 『パンク事件』(岩崎書店、幼年文学名作選) 1989.3

1990年代以後[編集]

  • 『テクテクさんのちょっとこわい話』(文渓堂) 1992.3
  • エッフェルとうのあしおと』(小峰書店、えほん・こどもとともに) 1992.8
  • 『森のなかの魚』(フレーベル館) 1993.2
  • 千石船漂流記』(フレーベル館) 1995.3
  • 『世界一すてきなお父さん』(小峰書店、赤い鳥文庫) 1998.11
  • 『あたらしい星へ』(PHP研究所) 2004.2

翻訳[編集]

  • 『ジェイミーの冒険旅行』(ロバート・ルイス・テイラー、高橋正雄共訳、新潮社) 1963、のち偕成社文庫
  • ふしぎな足音チェスタートンあかね書房、少年少女世界推理文学全集) 1964
  • 『にげだしたライオン』(ゲーテ偕成社) 1966
  • 『ウェンデリンはどこかな?』(ヴィルフリード・ブレヒャー、偕成社) 1969
  • 『しみの小人クリックス』(リューディガー・ストーエ、偕成社) 1969
  • 『ねこねここねこ』(ブルノー・ホルスト・ブル、偕成社) 1969
  • 『ぼくのいぬわたしのいぬ』(ヨセフ・グッゲンモス、偕成社) 1970
  • 『かくれているものなあーに?』(ジェームス=クリュス、偕成社) 1977.10
  • 『噴水のひみつ』(ルイーゼ・リンザー、高橋泉共訳、佑学社) 1985.5

外部リンク[編集]

関連項目[編集]