下條村

しもじょうむら ウィキデータを編集
下條村
大山田神社
下條村旗
下條村章
下條村章
下條村旗
1989年10月19日制定
下條村章
1989年10月19日制定
日本の旗 日本
地方 中部地方甲信越地方
都道府県 長野県
下伊那郡
市町村コード 20411-1
法人番号 7000020204111 ウィキデータを編集
面積 38.12km2
総人口 3,325[編集]
推計人口、2024年2月1日)
人口密度 87.2人/km2
隣接自治体 飯田市下伊那郡阿南町阿智村泰阜村
村の木 ハナノキ
村の花 コスモス
下條村役場
村長 金田憲治
所在地 399-2101
長野県下伊那郡下條村睦沢8801番地の1
北緯35度23分50秒 東経137度47分09秒 / 北緯35.39733度 東経137.78586度 / 35.39733; 137.78586座標: 北緯35度23分50秒 東経137度47分09秒 / 北緯35.39733度 東経137.78586度 / 35.39733; 137.78586
下條村役場
外部リンク 公式ウェブサイト

下條村位置図

― 市 / ― 町 / ― 村

特記事項 役場の標高:484m
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下條小学校および下條村中心部
龍嶽寺

下條村(しもじょうむら)は、長野県の最南端である下伊那郡のほぼ中央に位置する

山林が約7割を占める村だが、伊藤喜平村長(当時)の政策で村職員の意識改革と他の自治体と比較にならない少数先鋭化、2.0を越える高い出生率、村民に資材を支給して農道や林道などの小規模な工事を村民自身に依頼するという方針など行いながら補助金に頼らずに健全財政と黒字収支という結果を出した。他の自治体関係者からは理想を実現させた村として熱視線が送られ、省庁・大学・日本政府の関係者など500以上の団体が視察に訪れるなど「奇跡の村」と呼ばれる[1][2]

地理[編集]

東は天竜川を隔てて泰阜村と、北は阿知川や鶯巣川を隔てて飯田市阿智村と、西は下條山脈により阿智村と、南は阿南町と接している。村名は、室町時代のはじめ甲斐の国からこの地に入り、室町中期から戦国期に全盛を極めた下條氏に由来する。

主な政策[編集]

少子化対策にいち早く取り組み、成果を出している自治体として知られている。1997年度から「子供がいる、結婚の予定がある」「村行事、消防団への参加」などの入居条件を課した、低家賃の村営「若者定住促進住宅」を整備した。その結果、出生率が全国平均を上回っており、2004年度の出生率は2.59%[3]。2014年度の出生率は2.03%。

2012年度からは戸建ての建設費の10%を補助する事業も開始している。また高校生以下の医療費を無料としている。

人口[編集]

下條村と全国の年齢別人口分布(2005年) 下條村の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 下條村
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

下條村(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


人口減少に危機感を感じた伊藤喜平が1992年に村長に就任し、各種行財政改革の後、上記の施策を実施。結果人口は4000人台を回復、「奇跡の村」「地方創生の成功例」などと各種メディアで紹介されるようになる。2015年の国勢調査結果では、人口は再び4000人を大きく割り込んだ。

その原因については、全国的な人口減少の流れに加えて、

  • 各種施策が「子育て支援」に偏って「教育」に向けられていなかったこと。村内には高校もなく、近隣高校への通学バスの整備もされていないため、施行直後に流入してきた世帯の子供が中学校を卒業するなどを機に村外へ転出していく住民が多くいたこと。
  • 子育て支援策も、低家賃住宅の提供や医療費・保育料の減免など、いわば「カネで釣る」施策が中心であったため、近隣自治体が類似事業を始めると途端に埋没してしまうこと。

などがあげられる[4]

歴史[編集]

  • 1875年明治8年)1月23日
    • 筑摩県伊那郡小松原村、大久保村、粒良脇村、阿知原村、親田村及び山田河内村が合併して、睦沢村(むつざわむら)が発足する。
    • 筑摩県伊那郡吉岡村、菅野村、仁王関村、合原村、北又村、入野村、鎮西野村及び下新井村が合併して、陽皐村(ひさわむら)が発足する。
  • 1876年(明治9年)8月21日 - 睦沢村及び陽皐村が長野県の所属となる。
  • 1879年(明治12年)1月4日 - 郡区町村編制法の施行により、睦沢村及び陽皐村が下伊那郡の所属となる。
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、睦沢村及び陽皐村の区域をもって、下條村が発足する。

行政[編集]

村長[編集]

  • 金田憲治(2016年7月25日就任 2期目)

数々の改革で業績を打ち立て、村を「奇跡の村」と呼ばれるようにした前村長の伊藤喜平は1992年から6期24年、村長をつとめて2016年に引退した[1]

公的機関[編集]

公民館・会議室などと合築された多目的施設「あしたむらんど下条」内に1995年に開館。

警察機関は阿南警察署が、消防業務は飯田広域消防本部が担っている。

立法[編集]

村議会[編集]

  • 定数 10名
  • 任期 2019年4月29日~2023年4月29日

長野県議会[編集]

  • 定数 2名(下伊那郡選挙区)
  • 任期 2019年4月30日~2023年4月29日

国会議員[編集]

交通機関[編集]

村内に鉄道路線はないが、天竜川の東岸を飯田線が走る。村役場からの最寄駅は、隣接する泰阜村唐笠駅

道路[編集]

なお、飯田市の中心まで車で30分ほどで、通勤圏内である。

バス[編集]

  • 南部公共バス

教育[編集]

  • 下條村立下條中学校
  • 下條村立下條小学校
  • 下條保育所

産業・経済[編集]

上記の村営住宅入居者をはじめ、飯田市在勤者が多く、同市への通勤率は35.07%(2015年国勢調査)。主要産業は農業で、ソバナシリンゴ干柿など。また、親田地区で栽培される「親田辛味大根」は、一般の青首大根に比べ辛味成分イソチオシアネートを4倍近く含む激辛大根であり、おろし蕎麦用の高級薬味として重宝されている。

主要企業[編集]

  • 丸宮産業有限会社

金融機関[編集]

  • みなみ信州農業協同組合 下条支所

日本郵政グループ[編集]

  • 下条郵便局(村名と漢字表記が異なる)
  • 陽皐郵便局

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事[編集]

観光スポット[編集]

道の駅信濃路下條
リフレッシュパーク下條

温泉[編集]

  • 下條温泉郷 コスモスの湯
  • くつろぎの宿 佳が美
  • 浪漫の館 月下美人

下條村出身の有名人[編集]

峰竜太の故郷であることをPRする看板

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 前村長の伊藤喜平とは親戚関係である。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]