ロシア連邦麻薬流通監督庁

ロシア連邦麻薬流通監督庁(ロシアれんぽうまやくりゅうつうかんとくちょう、ロシア語: Федеральная служба по контролю за оборотом наркотиков、略称:ロシア語: ФСКН)は、かつて存在したロシア連邦麻薬取締機関である。

全く畑違いの脱税捜査・金融犯罪対策を担当していたロシア連邦税務警察庁(FSNP)を母体としていることと、元KGBFSB職員が要職を占めていることは、この官庁の性格を良く表していると言える。なお、脱税捜査・金融犯罪対策の機能自体は、FSNPの廃止と共にFSBの管轄となった。

歴史[編集]

2002年9月24日、ロシア連邦国家会議において、新しい麻薬対策機構の創設が決定された。2003年3月11日、ロシア連邦税務警察庁(FSNP)の廃止が決定され、7月1日、同庁に基づき国家麻薬・向精神剤流通監督委員会が設立された。

2004年3月、委員会は連邦麻薬・向精神剤流通監督庁に改称され、同年7月、さらに連邦麻薬流通監督庁となった。

2016年4月、内務省に統合され[1]、内務省の麻薬統制総局ロシア語版英語版に改編されたことに伴い、麻薬流通監督庁は廃止となった。

組織[編集]

2004年7月28日付大統領令により、定員4万人、中央機構1,400人と定められた。

  • 国家反麻薬委員会事務局
    • 調整・分析局
    • 極東連邦管区局
    • 沿ヴォルガ連邦管区局
    • 北西連邦管区局
    • シベリア連邦管区局
    • ウラル連邦管区局
    • 中央連邦管区局
    • 南部連邦管区局
  • 組織・行政部
    • 行政局
    • 情報分析局
    • 組織監督局
    • 登録・公文書フォンド課
    • 総務局
  • 捜査部
    • 監督・許可課
    • 捜索局
    • 捜査活動調整局
    • 輸送機関麻薬対策局
    • 合法的麻薬流通分野における違法活動対策局
    • 不法麻薬流通所得合法化対策局
    • 麻薬犯罪対策局
  • 省庁間協力保障部
    • 予防分野省庁間協力局
    • 社会・マスコミ協力局
  • 取調部
    • 地域取調局
    • 法適用実践組織・方法論保障課
    • 取調局
  • 国際法部
    • 条約・法務局
    • 国際協力局
  • 捜査技術措置部
    • 捜査監督局
      • 第1課
      • 第2課
      • 第3課
  • 内査部
    • 内査局
      • 第1課
      • 第2課
      • 第3課
  • 人事保障部
    • 組織・動員局
    • 人事局
  • 特殊・犯罪学保障部
    • 特殊任務局
    • 特殊通信局
    • 刑事鑑定局
  • 後方・会計保障部

階級[編集]

前身のFSNP時代から警察(ロシア語: полиция)の呼称が復活しており、これを継承している。

  • 高等指揮員
    • 警察上級大将(ロシア語: генерал полиции
    • 警察大将(ロシア語: генерал-полковник полиции
    • 警察中将(ロシア語: генерал-лейтенант полиции
    • 警察少将(ロシア語: генерал-майор полиции
  • 上級指揮員
    • 警察大佐(ロシア語: полковник полиции
    • 警察中佐(ロシア語: подполковник полиции
    • 警察少佐(ロシア語: майор полиции
  • 中級指揮員
    • 警察大尉(ロシア語: капитан полиции
    • 警察上級中尉(ロシア語: старший лейтенант полиции
    • 警察中尉(ロシア語: лейтенант полиции
    • 警察少尉(ロシア語: младший лейтенант полиции
  • 初級指揮員
    • 警察上級准尉(ロシア語: старший прапорщик полиции
    • 警察准尉(ロシア語: прапорщик полиции

歴代長官[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]