リザリア

リザリア
有孔虫の一種 Ammonia tepida
地質時代
先カンブリア時代 - 現代
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: リザリア Rhizaria
Cavalier-Smith, 2002
英名
Rhizaria
下位分類
  • ケルコゾア Cercozoa
  • 有孔虫 Foraminifera
  • 放散虫 Radiolaria
  • ネコブカビ類 Phytomyxea
  • アセトスポラ類 Ascetosporea
  • グロミア類 Gromia
  • エブリア類 Ebria

リザリア(Rhizaria; ギリシャ語 rhizo- '根')は、真核生物の主要な系統の1つである。形態的には非常に多様であるが、しかしその大部分は糸状、網状、ないし微小管が通った仮足を持つアメーバ様生物である。殻や時として非常に複雑な形態の骨格を持つものが多く、原生動物化石のほとんどはこうした殻や骨格である。ほとんど全てのものが管状クリステのミトコンドリアを持っている。リザリアには主に以下の3つのグループがある。

  • ケルコゾア (Cercozoa)
    様々なアメーバや鞭毛虫で、たいてい糸状仮足を持ち、土壌中によく見られる。
  • 有孔虫 (Foraminifera)
    網状仮足を持つアメーバ様生物で、海洋底生生物として普通に見られる。
  • 放散虫 (Radiolaria)
    軸足を持つアメーバ様生物で、海洋プランクトンとして普通に見られる。

ケルコゾアに含まれるか、ないし系統樹によっては有孔虫に近縁と思われる、その他のグループとして、それぞれ植物と動物に寄生するネコブカビ類Phytomyxea)とアセトスポラ類や、特異なアメーバであるグロミアGromia)がある。リザリアのグループのそれぞれは主として遺伝学的類似性に基づいて近縁だと考えられており、ケルコゾアの拡張として認識されている。この拡張されたグループに付けられたリザリアという名称は2002年にトーマス・キャバリエ=スミスが導入したもので、その時点では彼は太陽虫の有中心粒類とアプソゾアもリザリアに含めていた。

参考文献[編集]

  • Cavalier-Smith, T. (2002). “The phagotrophic origin of eukaryotes and phylogenetic classification of Protozoa”. International Journal of Systematic and Evoluionary Microbiology 52: 297-354. 
  • Sergey I. Nikolaev et al. (2004). “The twilight of the Heliozoa and rise of the Rhizaria, an emerging supergroup of amoeboid eukaryotes”. Proceedings of the National Academy of Sciences 101: 8066-8071. 

外部リンク[編集]

関連項目[編集]