ユーラシア大語族

ユーラシア大語族
話される地域 ユーラシア
言語系統ノストラティック大語族
  • ユーラシア大語族
下位言語
GlottologNone

ユーラシア大語族(ユーラシアだいごぞく、Eurasiatic[1]は、ユーラシアの多くの語族を内包する大語族の仮説。欧亜語族(おうあごぞく)ともいう。本大語族は100年以上前から提唱されており、ジョセフ・グリーンバーグの1990年の案が最も有名である。

ユーラシア大語族の下位語族は案によって変動があるが、典型的にはアルタイ諸語モンゴル諸語ツングース諸語テュルク諸語)、チュクチ・カムチャツカ語族エスキモー・アレウト語族インド・ヨーロッパ語族ウラル語族(グリーンバーグはウラル・ユカギール語族としている)が含まれる。 またカルトヴェリ語族ドラヴィダ語族ニブフ語エトルリア語日本語朝鮮語アイヌ語を含む案もある。またより大きな括りとしてユーラシア大語族をノストラティック大語族に含む考えもある。しかし、これらの説は、一般に有効とはみなされていない。

分布の歴史[編集]

メリット・ルーレンは、ユーラシア大語族の地理的分布は、ユーラシア大語族とデネ・コーカサス大語族が別々に移住拡散した結果であるとしている。2つの大語族うち、デネ・コーカサス大語族が古くに拡散し、ユーラシア大語族はより最近拡散したとしている。ユーラシア大語族の拡大により、デネ・コーカサス語族はほとんど駆逐され、結果、その話者はユーラシア語族の話者に囲まれた孤立した集団(ピレネー山脈のバスク人、コーカサス山脈のコーカサス人、ヒンドゥークシュ山脈ブルショー人)に限定されたとしている。ルーレンは、ユーラシア大語族は、デネ・コーカサス語族よりも、強力で明確な証拠によって同系性が裏付けられていると主張しているが、これはユーラシア大語族より前にデネ・コーカサス大語族の分岐拡散が起こったことを示している。

大語族としての位置づけ[編集]

脚注[編集]