メリャ族

メリャ族ロシア語: меря)は中世のヴォルガ川上流域で生活していたフィン・ウゴル人の部族である。

メリャ族は、6世紀の東ローマ帝国の官僚であるヨルダネスによって、「Merens」として記録されている[1] 。『原初年代記』には、ヴェシ族のそばに住み、他のスラヴ系、フィン系の部族と同じくヴァリャーグダーニ(貢税)を収めていたことが記されている[2]。その居住範囲は現ロシアのヤロスラヴリ州イヴァノヴォ州トヴェリ州東部、ヴォログダ州南部、コストロマ州西部に相当する[3]

メリャ族の居住地はキエフ大公国領に組み込まれ、スラヴ人の諸部族と同化した。10世紀半ば以降は年代記に言及はみられない[4]

出典[編集]

  1. ^ меря // Этимологический словарь русского языка. — М.: Прогресс. М. Р. Фасмер. 1964—1973.
  2. ^ Меря // ブロックハウス・エフロン百科事典
  3. ^ Матвеев А. К. К проблеме расселения летописной мери // Известия Уральского государственного университета. 1997. № 7. С. 5-17.
  4. ^ 田中陽兒・倉持俊一・和田春樹編 『世界歴史大系 ロシア史 1 -9世紀~17世紀-』山川出版社、1995年。p75

関連項目[編集]