ミュドーン

ミュドーン古希: Μύδων, Mydōn)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してミュドンとも表記される。パプラゴニア英語版人アステュミオスの子。ピュライメネース王に従ってトロイア戦争で戦った。

ミュドーンは戦場でピュライメネースの戦車御者を務めたが、ピュライメネースはメネラーオスに討たれた。そのためミュドーンは戦車の向きを変えようとしたが、アンティロコスの投げた石がミュドーンの肘に当たって手綱を落としてしまい、アンティロコスから逃げることができず、剣でこめかみを刺された。ミュドーンの身体は戦車から真っ逆さまに落下し、下の砂地に頭から突き刺さった。アンティロコスはさらにピュライメネースの馬を奪い、ギリシア軍の中に追い立てた[1]

その他の人物[編集]

  • パイオニア人。スカマンドロス川での戦いでテルシロコス、アステュピュロス、ムネソス、トラシオス、アイニオス、オペレステースらとともにアキレウスに討たれた[2]

脚注[編集]

  1. ^ 『イーリアス』5巻576行-589行。
  2. ^ 『イーリアス』21巻209行。

参考文献[編集]