マシュー・ボイド (野球)

マシュー・ボイド
Matthew Boyd
デトロイト・タイガース時代
(2019年1月25日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ワシントン州ベルビュー
生年月日 (1991-02-02) 1991年2月2日(33歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
215 lb =約97.5 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2013年 MLBドラフト6巡目
初出場 2015年6月27日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マシュー・ロバート・ボイドMatthew Robert Boyd, 1991年2月2日 - )は、アメリカ合衆国ワシントン州ベルビュー出身のプロ野球選手投手)。左投左打。愛称はマティー・B[1]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

2012年MLBドラフト13巡目(全体412位)でシンシナティ・レッズから指名されたが、この時は入団しなかった。

プロ入りとブルージェイズ時代[編集]

2013年MLBドラフト6巡目(全体175位)でトロント・ブルージェイズから指名され、プロ入り。契約後、傘下のA級ランシング・ラグナッツでプロデビュー。A+級ダニーデン・ブルージェイズでもプレーし、2球団合計で8試合(先発5試合)に登板して0勝3敗、防御率2.62、23奪三振の成績を残した。

2014年はA+級ダニーデンとAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツでプレーし、2球団合計で26試合に先発登板して6勝7敗、防御率3.17、147奪三振の成績を残した。

2015年はAA級ニューハンプシャーで開幕を迎え、6月14日にAAA級バッファロー・バイソンズへ昇格。さらに6月27日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りし、同日のテキサス・レンジャーズ戦で先発してデビューしたが、6.2回を投げて3被弾、4失点で敗戦投手となった[2]。この年ブルージェイズでは2試合に先発登板して0勝1敗、防御率14.85、7奪三振の成績を残した。

タイガース時代[編集]

2015年7月30日にデビッド・プライスとのトレードで、ダニエル・ノリスハイロ・レイバート英語版と共にデトロイト・タイガースへ移籍した[3][4]。移籍後初登板となった8月5日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦で先発してメジャー初勝利を挙げた[5]。この年タイガースでは11試合(先発10試合)に登板して1勝4敗、防御率6.57、36奪三振の成績を残した。2球団合計では13試合(先発10試合)に登板して1勝6敗、防御率7.53、43奪三振という内容だった。

2016年はメジャーで20試合(先発18試合)に登板して6勝5敗、防御率4.53、82奪三振の成績を残した。

2017年4月22日のミネソタ・ツインズ戦でミゲル・サノに対して故意死球を狙った背中を通過する投球を行なった結果、サノに指を差されながら激昂され、これを止めにかかったジェームズ・マッキャンをサノが殴打し、両チームから選手が出てきて乱闘が起き、サノと同じく退場となった[6]。9月17日のシカゴ・ホワイトソックス戦では9回二死までホワイトソックス打線を無安打に抑えていたが、ティム・アンダーソンに二塁打を打たれノーヒットノーランを逃した[7]

2020年は初の開幕投手を務めた。

2021年4月1日のインディアンスとの開幕戦で2年連続2度目の開幕投手を務めた[8]。9月に左手指の屈筋の手術を受け、シーズン終了となった[9]。オフの11月30日にノンテンダーFAとなった[10]

マリナーズ時代[編集]

2022年3月20日にサンフランシスコ・ジャイアンツと520万ドルの単年契約を結んだ[11]。オプションとして最大230万ドルの出来高が含まれる[11]。この年は開幕から前年受けた手術のリハビリに努めた。ジャイアンツでの登板がないまま、8月2日にマイケル・ストライフェラーアンディ・トーマスとのトレードで、カート・カサリと共にシアトル・マリナーズへ移籍した[12]。オフの11月6日にFAとなった[13]

タイガース復帰[編集]

2022年12月15日に古巣のタイガースと1000万ドルの単年契約を結んだ。[14]。オプションとして最大100万ドルの出来高が含まれる。

2023年オフの11月3日にFAとなった[15]

選手としての特徴[編集]

最速96.1mph[16](約154.7km/h)の速球に多彩な変化球を組み合わせる。

人物[編集]

遠縁に殿堂入り投手のボブ・フェラーがいる[17]

出身がシアトル近郊ということもあり、幼少期からシアトル・マリナーズのファンであった[18]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2015 TOR 2 2 0 0 0 0 2 0 0 .000 36 6.2 15 5 1 0 0 7 2 0 11 11 14.85 2.40
DET 11 10 0 0 0 1 4 0 0 .200 216 50.2 56 12 19 0 1 36 2 0 39 37 6.57 1.48
'15計 13 12 0 0 0 1 6 0 0 .143 252 57.1 71 17 20 0 1 43 4 0 50 48 7.53 1.59
2016 20 18 0 0 0 6 5 0 0 .545 412 97.1 97 17 19 0 4 82 1 0 51 49 4.53 1.30
2017 26 25 1 1 0 6 11 0 0 .353 605 135.0 157 18 53 3 3 110 2 0 84 79 5.27 1.56
2018 31 31 0 0 0 9 13 0 0 .409 709 170.1 146 27 51 0 11 159 6 2 87 83 4.39 1.16
2019 32 32 0 0 0 9 12 0 0 .429 788 185.1 178 39 50 1 8 238 6 4 101 94 4.56 1.23
2020 12 12 1 0 0 3 7 0 0 .300 271 60.1 67 15 22 0 5 60 5 0 46 45 6.71 1.48
2021 15 15 0 0 0 3 8 0 0 .273 337 78.2 77 9 23 0 7 67 4 0 37 34 3.89 1.27
2022 SEA 10 0 0 0 0 2 0 0 1 1.000 53 13.1 5 0 8 3 1 13 0 0 2 2 1.35 0.98
MLB:8年 159 145 2 1 0 39 62 0 0 .386 3427 797.2 798 142 256 7 40 772 28 6 458 434 4.90 1.32
  • 2022年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]



投手(P)












2015 TOR 2 0 2 0 0 1.000
DET 11 1 5 1 0 .857
'15計 13 1 7 1 0 .889
2016 20 1 5 1 0 .857
2017 26 3 15 2 0 .900
2018 31 9 8 2 1 .895
2019 32 7 19 1 0 .963
2020 12 1 3 0 1 1.000
2021 15 4 9 0 1 1.000
2022 SEA 10 2 2 0 0 1.000
MLB 159 28 68 7 2 .932
  • 2022年度シーズン終了時

背番号[編集]

  • 46(2015年 - 同年途中)
  • 48(2015年途中 - 2023年)

脚注[編集]

  1. ^ Tigers Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月13日閲覧
  2. ^ Gallardo, Rangers spoil Boyd’s Blue Jays debut”. Sportsnet (2015年6月27日). 2016年11月5日閲覧。
  3. ^ ブルージェイズがまた電撃トレード!! タイガースからD.プライスを獲得”. ISM (2015年7月31日). 2015年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月5日閲覧。
  4. ^ Tigers trade David Price to Blue Jays”. ESPN (2015年7月30日). 2016年11月5日閲覧。
  5. ^ McCosky, Chris (2015年8月5日). “Matt Boyd strong in Tigers debut”. 2016年11月5日閲覧。
  6. ^ Sano, Boyd ejected after bench-clearing fracas MLB.com (英語) (2017年4月22日) 2017年5月2日閲覧
  7. ^ Chris, McCosky (2017年9月17日). “Oh, so close! Matthew Boyd loses no-hitter with two out in ninth” (英語). The Detroit News. http://www.detroitnews.com/story/sports/mlb/tigers/2017/09/17/tigers-matthew-boyd-has-no-hitter-through-sixth/105734680/ 2017年9月18日閲覧。 
  8. ^ Jason Beck (2021年4月2日). “Boyd electric, Cabrera vintage as Tigers roll” (英語). MLB.com. 2021年4月9日閲覧。
  9. ^ Woodbery, Evan (2021年9月24日). “Tigers’ Matthew Boyd to undergo surgery, setting sights on return in 2022”. mlive. 2022年8月3日閲覧。
  10. ^ Tigers non-tender left-hander Boyd” (英語). MLB.com. 2021年12月1日閲覧。
  11. ^ a b Matthew Boyd Giants deal”. www.mlb.com. 2022年3月21日閲覧。
  12. ^ Mariners make 'under-the-radar' moves at Deadline” (英語). MLB.com. 2022年8月3日閲覧。
  13. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2022年11月6日). 2022年12月7日閲覧。
  14. ^ Tigers make Boyd reunion official with 1-year deal” (英語). MLB.com. 2022年12月18日閲覧。
  15. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月3日). 2023年11月8日閲覧。
  16. ^ 2016年9月6日、ホワイトソックス戦で計測
  17. ^ 友成那智、村上雅則『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2017』廣済堂出版、2017年、130頁頁。ISBN 978-4-331-52084-0 
  18. ^ “On Mariners’ Matt Boyd and a dream come true: ‘They are the reason I love baseball’” (英語). THE ATHLETIC. (2022年8月4日). https://theathletic.com/3472472/2022/08/04/matt-boyd-mariners-trade-hometown/?amp=1 2022年12月2日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]