ホームランバー

ホームランバーは、協同乳業が製造販売するアイスクリームの商品名。九州地区向けには名糖産業が製造販売する。

歴史[編集]

1955年協同乳業デンマークより、バータイプのアイスクリームの製造装置を日本で初めて輸入した。 それまではジュースを凍らせたようなバータイプ(アイスキャンディー)ばかりだったが、ミルクタイプのアイスバーを、デンマークの製造機を使って日本ではじめて工業的に大量生産を始めた。最初の名称は「名糖アイスクリームバー ホームランシリーズ」。子供に人気だった野球のグローブでボールを掴むイラストを配した包装紙のデザインだった。包装は銀紙で、防水性があり、紙より折り目がシャープで、アイスに張り付かないという性質から採用された[1]

白樺の棒に焼印がつけられ、「ホームラン」なら1本、「ヒット」なら3本で新たなホームランバーと交換できる趣向が人気を博した。

1956年より[2]、アイスクリームバーの生産を開始。当時の販売価格は1本10円であった[3]。形状は四角柱状で、銀紙で包装され、スティックは木製であった。その後長嶋茂雄を広告に起用し、商品名を「ホームランバー」に改めた。

昭和40年代には、従来のバニラ味に、チョコ味を加えた2色タイプが登場。昭和50年代からはファミリータイプが発売された[4]

1990年には、内容をグレードアップした「ツーランホームランバー」[5](現在はプレミアムホームランバー)に切り替えられた。また、同年、協同乳業が販売するホームランバーも名糖産業が製造する事となった。

商品ラインナップ[編集]

  • 協同乳業
    • ホームランバー - バニラ&チョコ(10本入り)、プチパリチョコ(10本入り)、ソーダフロート(季節限定、10本入り)、袋詰め(10本入り)、シャキッとバニラ(広島東洋カープver、阪神タイガースver)、
    • プレミアムホームランバー - 濃厚バニラ、大きくなった濃厚バニラin、クッキー&クリーム、バニラ&チョコ(6本入り)
    • ホームランバーNEO - 濃厚バニラ、甘熟メロンミルク
    • ファミリーマートコレクション - バニラ、いちご
    • ホームランモナカ - バニラ&チョコ(5個入り)
  • 名糖産業
    • ホームランバー - バニラ、チョコ、チョコチップいちご、袋詰め(10本入り)

当たりくじ[編集]

日本初の当たりくじつきアイスともいわれる[6][7]

スティックの焼印に「当たり」が出たらもう一本もらえたほか、野球道具、スピードガン、ヘリコプターの玩具、女の子向け玩具などをプレゼントするキャンペーンが実施された。2012年時点では、名糖産業は袋詰め以外の製品で「もう一本当たり」[8]、協同乳業はさいころ型クッション、バット型シャープペンシル、オリジナルブレスレットの3種類のキャンペーンを実施している[9]

脚注[編集]

  1. ^ 「なつかしのニアレトロ「昭和」 まぼろし商店街」- ISBNI 4797342021
  2. ^ 『お菓子帖』p110
  3. ^ ホームランバーサイト内、メモリアルギャラリー
  4. ^ ホームランバーの歴史
  5. ^ 『お菓子帖』p111
  6. ^ 【ホームランバー】イメージキャラクターに起用したアノ人同様、「永久に不滅」…(男の浪漫伝説 Vol.68) | ドリームメール
  7. ^ “発売63年目ホームランバー スピードガン、ドローンと景品に世相反映 応募方式にもこだわり”. デイリースポーツ online (株式会社デイリースポーツ). (2022年6月16日). https://www.daily.co.jp/gossip/subculture/2022/06/16/0015391114.shtml 2023年3月19日閲覧。 
  8. ^ 商品情報(名糖産業)
  9. ^ キャンペーン情報(協同乳業)

参考文献[編集]

  • 綱島理友『お菓子帖』マガジンハウス、1991年。ISBN 4-8387-0256-6 

外部リンク[編集]