ピョンコ節

ピョンコ節(ぴょんこぶし)は、4分の2拍子または4分の4拍子の曲で、1拍を付点8分音符+16分音符で表される飛び跳ねているような、あるいはスキップしているような、タンタ|タンタ|タンタというリズム、およびそのリズムを中心に構成されている楽曲のことである。すなわち1拍のなかのふたつの8分音符を前の音が長くなるように不均等に分割する。作曲者によっては、8分音符の連続で表記し、「はずみをつけて」「はずんで」などの曲想標語でそれを指示することもある。

由来は、野口雨情作詞・中山晋平作曲の童謡「蛙(かはづ)の夜まはり」のリフレインにある「ガッコ ガッコ ガ ハ ピョンコ ピョンコ ピョン」から。

合唱サークルやアマチュアバンドなどで、一種の符牒として用いられていた。信頼できる書物でこの語が使われているのは、藍川由美著「これでいいのか、にっぽんのうた」が唯一のものと思われる[独自研究?]

七五調とピョンコ節[編集]

もっとも古いピョンコ節は、戊辰戦争を歌った「宮さん宮さん」(トコトンヤレ節)とされている。民謡では、「鹿児島おはら節」と「金比羅ふねふね」がそうだが、これらのメロディーは比較的新しいものと思われる。

明治時代になると、唱歌や軍歌を中心に非常に増える。これは日本語の歌詞として七五調が定着し、それを速く歌うようにすると、ピョンコ節が一番自然で覚えやすくなるからのようである。歌誌の節数の多い、鉄道唱歌電車唱歌、散歩唱歌などはすべてこれである。

関連項目[編集]