バルンバ

バルンバ
BARUNBA
ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 PCエンジン (PCE)
開発元 ZAP
発売元 ナムコ
デザイナー 梶井健
宮串英明
プログラマー まつだこうじ
三好弘二
吉嶺豊彦
音楽 伊藤真樹子
西川浩史
美術 MACOT.E
M.TAMURA
D.KIYASU
人数 1人
メディア 4メガビットHuCARD[1]
発売日 日本 199004271990年4月27日
その他 型式:NC90003
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バルンバ』 (BARUNBA) は、1990年4月27日に日本のナムコから発売されたPCエンジン横スクロールシューティングゲーム。これまで発売された同社のPCエンジン用ソフトは全てアーケードゲームからの移植作であったが、本作は同機種用に開発された初のオリジナルゲームとなった。

ゲーム内容は自機である反重力全方向戦闘機「バルンバ」を操作し、世界征服を企てるドッペル博士が製作したロボットを破壊し世界を救出する事を目的としている。

開発はZAPが行い、ゲーム・デザインはファミリーコンピュータ用ソフト『暗黒神話 ヤマトタケル伝説』(1988年)にてグラフィックなどを手掛けた梶井健と、PCエンジン用ソフト『バーニングエンジェル』(1990年)にてプログラムを手掛けた宮串英明が担当、音楽はPCエンジン用ソフト『魔界プリンスどらぼっちゃん』(1990年)を手掛けた伊藤真樹子と西川浩史が担当している。

同年にMSX2に移植された。フロッピーディスク版のみで、MSX1の機能のみを使って作成されている。

ゲーム内容[編集]

システム[編集]

  • プレイヤーは360°全方向へ攻撃が可能な機体を操り進んでいく。これが本作においての要となるシステムである。
  • 全5ステージで構成。各面最後のボスを倒せば面クリアとなる。
  • 武器は使い続けるとパワーダウンしていくので定期的に補給していく必要がある。
  • ライフ制で敵機や敵弾に接触すると減り、無くなるとゲームオーバーとなる。地形に当たり判定はなく(最終面に例外あり)接触してもダメージを受けることはないが、スクロールにより地形に挟まれるとライフの残量に関係なくその時点でゲームオーバーとなる。
  • 本作はシューティングゲームとしては珍しくスコアの概念がない。

アイテム[編集]

特定の敵を倒すと出現。武器アイテムは一定時間で変化する。

  • V(バルカン) - 連射性に優れた標準的な武器、パワーアップすると弾が大きくなる
  • S(シールド) - 押し続けることにより、自機前方に敵弾を消す効果のあるシールドを張る。シールドを張った状態でボタンを離すと弾として発射する。パワーアップするとシールドが大きくなる。
  • N(ナパーム) - 地形を貫通する炸裂弾を発射、発射後に再度ボタンを押すことにより任意の場所で爆発させられる。なお、炸裂前の弾には攻撃判定が無い。パワーアップすると爆発範囲が広がる。
  • L(レーザー) - 敵を貫通するレーザーを発射。パワーアップすると広範囲にレーザーが撃てる。
  • LIFE(ライフ) - 自機のライフが1目盛回復する。

ステージ構成[編集]

  • 1面(フロートアイランドエリア) - 浮遊都市での戦い。最初の面だけあって出現アイテムが多い。
  • 2面(レイクエリア) - 水中面。自機に浮力がかかっているため、ニュートラル状態でも自機が上に移動する。また下方向への移動速度も遅くなる。
  • 3面(マウンテンエリア) - 山岳地帯。山頂の火口目指して移動する前半と、火口に突入する後半に分かれる。
  • 4面(ケイブエリア) - 森林洞窟面。前触れもなく、いきなり高速で現れる敵が多く、敵の配置を覚えないと辛い。
  • 5面(フォートレスエリア) - ドッペル博士の要塞。カタイ敵が多い上、出現アイテムも少ない。コンティニューしてもかなり辛い。

移植版[編集]

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 バルンバ 日本 199007271990年7月27日
MSX2 ZAP ナムコ 3.5インチフロッピーディスク NMX-900727

スタッフ[編集]

PCエンジン版
  • ゲーム・デザイン:梶井健、宮串英明
  • キャラクター・デザイン:MACOT.E、M.TAMURA、D.KIYASU
  • プログラム:まつだこうじ、三好弘二、吉嶺豊彦
  • サウンド:伊藤真樹子、西川浩史
MSX2版
  • プログラマー:宮串英明、N.NAKAMURA
  • グラフィック・デザイナー:D.KIYASU、MAKOTO、M.TAMURA、A.YAMAMOTO
  • ゲーム・デザイナー:梶井健
  • 音楽ディレクター:伊藤真樹子
  • サウンド・コンポーザー:西川浩史

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通25/40点 (PCE)[2]
月刊PCエンジン72/100点 (PCE)
マル勝PCエンジン28/40点 (PCE)
PC Engine FAN21.22/30点 (PCE)[1]
(総合230位)
Aktueller Software Markt9.2/12点 (PCE)[3]
The Games Machine77% (PCE)[3]
PCエンジン版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計25点(満40点)[2]、『月刊PCエンジン』では70・70・65・80・75の平均72点(満100点)、『マル勝PCエンジン』では8・6・8・6の合計28点(満40点)、『PC Engine FAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、21.22点(満30点)となっている[1]。また、この得点はPCエンジン全ソフトの中で230位(485本中、1993年時点)となっている[1]。同雑誌1993年10月号特別付録の「PCエンジンオールカタログ'93」では、ナムコから発売された初のPCエンジン用オリジナルシューティングゲームである事を指摘した他、自機が360度全方向に攻撃可能な事を指摘した上で「そのために操作方法が複雑で難しくなっているのが欠点だ」と操作性に関して否定的なコメントで紹介されている[1]

項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.91 3.68 2.90 3.56 3.31 3.87 21.22

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 「10月号特別付録 PCエンジンオールカタログ'93」『PC Engine FAN』第6巻第10号、徳間書店、1993年10月1日、89頁。 
  2. ^ a b バルンバ まとめ [PCエンジン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2015年5月23日閲覧。
  3. ^ a b Barunba for TurboGrafx-16 (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2018年5月5日閲覧。

外部リンク[編集]