バイシン

バイシン 15mlボトル

バイシン(ばいしん、英文:Visine)は、ジョンソン・エンド・ジョンソンが製造し、武田コンシューマーヘルスケア(現:アリナミン製薬)が販売していた目薬のブランド名である。

製品概要[編集]

  • 1988年にファイザー製薬が発売し、テレビCM小林聡美を起用した[1]
  • 2度のフルリニューアルを経て、充血に有効な点眼薬として知られる。
  • 2007年8月から、ファイザーの一般用医薬品事業を譲受けたジョンソン・エンド・ジョンソンが製造・販売を行う。
  • 2012年8月1日に、禁煙補助剤「ニコレット」の日本独占販売契約を締結している武田薬品工業が、「バイシン」を含む他ブランドで日本独占販売契約を締結し、同年10月から武田薬品工業での販売を開始した。
  • 武田は、千寿製薬が製造する「マイティア」を販売しており、「バイシン」と「マイティア」の2ブランド体制となった。
  • 2017年4月1日に、武田薬品工業が日本国内向けコンシューマーヘルスケア事業を分社化したことに伴い、武田コンシューマーヘルスケア(2021年4月1日にアリナミン製薬に社名変更)へ継承した。
  • 2020年に全製品の製造が終了となり、武田コンシューマーヘルスケアが販売する目薬は千寿製薬が製造する「マイティア」へ一本化された。

歴史[編集]

  • 1988年 - ファイザー製薬が「バイシン」の発売を開始。
この間、清涼感タイプの「バイシンクール」をはじめ、「バイシンアルケア」、「バイシン40E」、「バイシンTR」を発売する。
  • 1996年4月 - ファイザー製薬がビタミンやパンテノールを配合した「バイシンプラス」を発売。
  • 2000年5月 - ファイザー製薬が「バイシン」シリーズのフルリニューアル(1回目)を実施。
    • 容量を15mlから10mlに変更し、全アイテムクリアボトルに統一。
    • 不正改ざん防止のため、目薬では初めてのキャップシール一体形のシュリンクラベルを採用。
    • 新容量に伴い、メーカー希望小売価格の値下げを実施。
  • ※「バイシンアルケア」は同年11月に上記のリニューアルを行う。このフルリニューアルにより、「バイシン40E」、「バイシンTR」は販売を終了する。
  • 2001年11月 - ファイザー製薬がクロモグリク酸ナトリウムを配合したアレルギー専用目薬「バイシンアルメディクール」を発売。
  • 2002年9月 - ファイザー製薬が天然型ビタミンE・タウリンなどを配合した「バイシン40E」を発売。約2年ぶりの販売再開となった。
  • 2003年2月 - ファイザー製薬が「バイシン」シリーズのフルリニューアル(2回目)を実施
    • パッケージ正面に各製品の特徴を明記し、裏面の説明内容を改訂。外箱も従来より幅を小さくした
    • パッケージ正面・裏面に清涼感レベルを記載
    • 更なる不正改ざん防止策として、「ピロー包装」を採用
※「バイシンアルケア」、「バイシン40E」も同年5月に上記のリニューアルを行う。
  • 2003年8月1日 - ファイザー製薬がファルマシアと統合し、ファイザーに社名変更。
  • 2003年10月 - ファイザーが清涼感タイプの「バイシンハーブクール」と超清涼感タイプの「バイシンディープクール」を発売。この2製品の発売により、「バイシンクール」の販売を終了する。
  • 2004年6月 - ファイザーが「バイシンプラス」の処方を強化したビタミン強化タイプ「バイシンプラスII」を発売。
  • 2005年4月 - ファイザーが硫酸亜鉛を配合したUVケアの目薬「バイシンUV」を発売。
  • 2005年9月 - ファイザーがハード・O2コンタクトレンズに対応した「バイシンO2ハード」を発売。
  • 2006年8月 - ファイザーが高粘度タイプの目薬「バイシンモイスト」を発売。
  • 2007年8月 - ジョンソン・エンド・ジョンソンがファイザーの一般用医薬品部門を譲受ける。これにより、「バイシン」はジョンソン・エンド・ジョンソンの商品となる。
  • 2007年12月 - ジョンソン・エンド・ジョンソンがアレルギー専用眼科用薬「バイシンアルメディモイスト」を発売。
  • 2009年2月 - ラインナップを整理し、7アイテムに集約。
  • 2009年3月 - 「バイシン」「バイシンディープクール」「バイシンプラスII」「バイシンモイスト」「バイシンUV」のパッケージを一新。「バイシンプラス」を廃止。
  • 2011年2月 - ジョンソン・エンド・ジョンソンが「バイシンウェイクアップキュア」を発売。
  • 2012年10月1日 - 同年8月に締結した日本での独占販売契約に基づき、販売を武田薬品工業へ移管。
  • 2017年4月1日 - 武田薬品工業の日本国内向けコンシューマーヘルスケア事業の分社化に伴い、販売を武田コンシューマーヘルスケア(現:アリナミン製薬)へ移管。
  • 2020年 - 全製品の製造を終了。4月1日に「バイシン」の実質的な後継製品ととして、千寿製薬が製造する「マイティアV」が発売された。

製品ラインナップ[編集]

以下はすべて製造終了品である。

  • バイシン(清涼感レベル:1)【第2類医薬品】
  • バイシンディープクール(清涼感レベル:5)【第2類医薬品】
  • バイシンウェイクアップキュア(清涼感レベル:3.5)【第2類医薬品】
  • バイシンプラスII(清涼感レベル:2.5)【第2類医薬品】
  • バイシンUV(清涼感レベル:3.5)【第2類医薬品】
  • バイシンモイスト(清涼感レベル:2)【第2類医薬品】(製造販売元:東亜薬品)
  • バイシンアルメディモイスト(清涼感レベル:2・アレルギー専用)【第2類医薬品】(製造販売元:東亜薬品
  • バイシンTR
  • バイシンクール
  • バイシンハーブクール(清涼感レベル:3.5・適度な清涼感タイプ)
  • バイシンO2ハード(清涼感レベル:1・レンズしたまま点眼タイプ)
  • バイシン40E(清涼感レベル:2・ビタミン配合タイプ)
  • バイシンアルケア(清涼感レベル:2.5・清涼感タイプ)
  • バイシンアルメディクール(清涼感レベル:2.5・アレルギー専用清涼感タイプ)
  • バイシンプラス(清涼感レベル:3.5・ビタミン配合タイプ)

脚注[編集]

  1. ^ 「バイシン」『広告批評』第156号、マドラ出版、1992年12月1日、33頁、NDLJP:1853125/18 

関連項目[編集]

  • 千寿製薬 - 「マイティア」ブランドの製造メーカー