ジョン・ファレル (投手)

ジョン・ファレル
John Farrell
ボストン・レッドソックスでの監督時代
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ニュージャージー州モンマウス・ビーチ
生年月日 (1962-08-04) 1962年8月4日(61歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 1984年 ドラフト2巡目(全体32位)でクリーブランド・インディアンスから指名
初出場 1987年8月18日
最終出場 1996年5月22日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督・コーチ歴

ジョン・エドワード・ファレル: John Edward Farrell1962年8月4日 - )は、アメリカ合衆国ニュージャージー州モンマウス・ビーチ出身の元プロ野球選手投手)、プロ野球監督。右投右打。

息子のルーク・ファレルもメジャーリーグ選手(投手)である。

経歴[編集]

現役時代[編集]

1984年オクラホマ州立大学からドラフト2巡目(全体32位)でクリーブランド・インディアンスに指名され入団。1987年にメジャーデビューし、翌1988年には自己最高の14勝を挙げている。1990年に右を痛め、その後2年間を全休。1993年カリフォルニア・エンゼルスで復帰するが、怪我前の状態に戻ることはなく、1996年限りで現役を引退した。

引退後[編集]

現役引退後はオクラホマ州立大学のアシスタントコーチを経て、2001年から2006年までクリーブランド・インディアンスの選手育成部長を務めた[1]2003年には多田野数人の入団テストを担当し、マイナー契約を結んでいる[2]

コーチ時代[編集]

2006年10月17日ボストン・レッドソックスの投手コーチに就任。テリー・フランコーナ監督とは現役時代からの友人であった[3]。投手部門をフランコーナ監督から一任され、就任1年目の2007年はチーム防御率がリーグ1位となり[4]、レッドソックスはワールドシリーズ制覇を果たした。

選手との対話を重視し、無理をさせない起用法で、4年間の在任中にジョン・レスタークレイ・バックホルツをリーグを代表する投手に育て上げた。特にカッターの指導には定評があった[5]松坂大輔とは調整法を巡って衝突することもあったが、次第に信頼関係を構築し、最終的には良き理解者となっていた[6][7]。投手コーチでありながら、マニー・ラミレスから非常に厚い信頼を寄せられていた[8]

監督時代[編集]

2010年10月25日、勇退したシト・ガストン前監督の後任として、トロント・ブルージェイズの監督に就任した[1]

2012年10月20日ボストン・レッドソックスの新監督に就任することが決まった。ブルージェイズとの契約を1年残していたため、トレードでの移籍という形になった[9]2013年、チームを地区優勝・リーグ優勝・ワールドシリーズ優勝に導いた。

2015年8月14日から、リンパ腫(ステージ1の非ホジキンリンパ腫 バーキットリンパ腫)の治療のため、シーズンの残り試合を欠場することになった。監督代行にはベンチコーチのトーリ・ロブロが指名された[10]。この日までチームは50勝64敗で、地区首位まで13ゲーム差の最下位であった。10月23日、リンパ腫寛解したと報道された。

2016年-2017年にも連続でチームを地区優勝に導いたが、両年ともディビジョンシリーズで敗れ、リーグ優勝を果たすことはできなかった。2017年10月11日に解任が発表された[11]

2018年3月14日にシンシナティ・レッズのスカウトに就任した[12]

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
1987 CLE 10 9 0 0 0 5 1 0 0 .833 297 69.0 68 7 22 1 5 28 1 1 29 26 3.39 1.30
1988 31 30 4 0 0 14 10 0 0 .583 895 210.1 216 15 67 3 9 92 2 3 106 99 4.24 1.35
1989 31 31 7 2 1 9 14 0 0 .391 895 208.0 196 14 71 4 7 132 4 0 97 84 3.63 1.28
1990 17 17 1 0 0 4 5 0 0 .444 418 96.2 108 10 33 1 1 44 1 0 49 46 4.28 1.46
1993 CAL 21 17 0 0 0 3 12 0 0 .200 420 90.2 110 22 44 3 7 45 3 0 74 74 7.35 1.70
1994 12 12 0 0 0 1 5 0 0 .167 296 63.1 88 5 23 2 1 39 2 1 47 41 5.83 1.85
1995 CLE 1 0 0 0 0 0 0 0 0 - 21 4.2 7 0 0 0 1 4 0 0 4 2 3.86 1.50
1996 DET 2 2 0 0 0 0 2 0 0 .000 33 6.1 11 2 5 0 0 1 0 0 10 10 14.21 2.53
通算:8年 116 109 12 2 1 36 46 0 0 .439 3040 698.2 732 72 250 12 31 355 12 4 383 354 4.56 1.41

年度別監督成績[編集]

年度 球団 地区 試合 勝利 敗戦 勝率 順位/チーム数 備考
2011 TOR AL 東 162 81 81 .500 4 / 5
2012 162 73 89 .451 4 / 5
2013 BOS 162 97 65 .599 1 / 5 WS優勝
2014 162 71 91 .438 5 / 5
2015 114 50 64 .439 5 / 5 8月12日までの指揮。順位は最終順位
2016 162 93 69 .574 1 / 5 ALDS敗退
2017 162 93 69 .574 1 / 5 ALDS敗退
通算 7年 1086 558 528 .514
  • 2017年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

背番号[編集]

  • 52(1987年 - 1992年、1995年 - 1996年)
  • 38(1993年 - 1994年)

脚注[編集]

  1. ^ a b Gregor Chisholm(2010-10-25),Blue Jays name Farrell new manager, bluejays.com(英語), 2010年11月29日閲覧
  2. ^ 多田野 “恩師”にあいさつ, Sponichi Annex(2008-03-27), 2010年11月29日閲覧
  3. ^ Nick Cafardo(2006-10-17), Red Sox hire Farrell to be pitching coach, Boston Globe(英語), 2010年11月29日閲覧
  4. ^ 2007 MLB Team Pitching Stats ,ESPN(英語), 2010年11月29日閲覧
  5. ^ Tony Lee(2010-10-26), John Farrell's Resume in Boston Proves He Will be Difficult to Replace, NESN.com(英語), 2010年11月29日閲覧
  6. ^ 松坂ショック!“最大の理解者”が敵将に…, Sponichi Annex(2010-10-26), 2010年11月29日閲覧
  7. ^ 投手コーチが、松坂のキャンプ投げ込み志望を容認発言, USA通信(2008-01-19), 2010年11月29日閲覧
  8. ^ Mark J. Miller(2010-10-26), Manny Ramirez interested in Blue Jays?, Yahoo!Sports(英語) ,2010年11月29日閲覧
  9. ^ Red Sox Hire John Farrell
  10. ^ “レッドソックスのファレル監督が休養 治療に専念”. nikkansports.com (日刊スポーツ). (2015年8月15日). https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/1523244.html 2015年8月15日閲覧。 
  11. ^ Ian, Browne. “Red Sox release manager John Farrell after five seasons”. MLB.com. 2017年10月13日閲覧。
  12. ^ “Reds hire John Farrell as scout”. NBC Sports Boston. (2018年3月14日). http://www.nbcsports.com/boston/red-sox/reds-hire-john-farrell-scout 2018年3月15日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]