シカゴ・ウォーター・タワー

シカゴ・ウォーター・タワーとポンプ局
シカゴ・ウォーター・タワー
シカゴ・ウォーター・タワーの位置(ニアー・ノース・サイド内)
シカゴ・ウォーター・タワー
シカゴ・ウォーター・タワーの位置(シカゴ都市圏内)
シカゴ・ウォーター・タワー
所在地アメリカ合衆国の旗イリノイ州シカゴ市北ミシガン街806号
座標北緯41度53分50秒 西経87度37分28秒 / 北緯41.89716度 西経87.62442度 / 41.89716; -87.62442
建設1869年
建築家ウィリアム・ボーイントン
NRHP登録番号75000644 [1]
NRHP指定日1975年4月23日

シカゴ・ウォーター・タワーChicago Water Tower)は、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴにある歴史的建造物。シカゴダウンタウン北のニア・ノース地域、「マグニフィセント・マイル」(ミシガン・アベニューのショッピングエリア)内に位置する。

ケンタッキー州ルイビルルイビル・ウォーター・タワー (Louisville Water Tower) に次いで、全米で2番目に古い給水塔である。

建物の一部にはギャラリー (City Gallery at the Historic Water Tower) が、またミシガン・アベニューを挟んで向かいにあるポンプ局の建物には公式観光案内所 (Chicago Water Works Visitor Information Center) [2]などが、それぞれ入っている。

歴史[編集]

1869年、建築家ウィリアム・ボーイントン (William W. Boyington) により完成。イリノイ州レモント (Lemont) 産の黄化した石灰岩を用い、47mの高さがある。内部は貯水用の立て管(高さ42m)で、消火用のほか、立て管内の水圧を調節することで周辺地域の洪水をコントロールできたとされる[3]

1871年シカゴ大火で焼けなかったことでウォーター・タワーは有名となり、オールド・シカゴ及びシカゴ市の復興のシンボルとなる。なお、「シカゴ大火で焼け残った唯一の建築物」と誤解されることがあるが、ウォーター・タワー以外にも焼けなかった建物もあった[4]。正しくは「シカゴ大火で焼け残った唯一の公共建築物」であり、また「シカゴ大火で焼け残った唯一の現存する建築物」でもある。

ウォーター・タワーは例外なく称賛されてきたわけではなく、例えばアイルランドの作家オスカー・ワイルドは「一面にコショウ入れをくっつけた巨大な城砦」のようだと酷評した[5]

1918年のパイン・ストリート(現在のミシガン・アベニュー)拡張の際、ウォーター・タワーが目を引く場所になるように、計画が修正された[3]

1936年に米国ハンバーガーチェーンのホワイトキャッスル (White Castle) がミネソタ州ミネアポリスに建てた8号店の店舗は、ウォーター・タワーのデザインを真似たとされる。

1969年、全米ウォーター・ランドマーク(American Water Landmark、=「水の名所」)に選定。

1975年4月23日、アメリカ合衆国国家歴史登録財に選定。

2004年、テレビ番組「The Amazing Race 6」のフィナーレが撮影された。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

  1. ^ National Register Information System”. National Register of Historic Places. National Park Service. 2006年3月15日閲覧。
  2. ^ Explore Chicago: Official Visitor Centers - Find Chicago Visitor Information
  3. ^ a b Gerald Wolfe. Chicago In and Around the Loop. McGraw-Hill, 1996. pp.233-236
  4. ^ A.T. Andreas (1885), History of Chicago, Vol. 2, pp. 752 (picture of E.B. McCagg's Greenhouse), 759 (discussing survival of the Lind Block and 2 houses), Chicago: A.T. Andreas Co.
  5. ^ Siegel, Arthur. Chicago's Famous Buildings. University of Chicago Press, 1969. pp. 48.; Oscar Wilde. February 13, 1882

関連項目[編集]