サルケル

サルケルロシア語: Саркел英語: Sarkel)は、834年ドン川下流沿岸に築かれたハザールの都市である[1]。現在のロシアヴォルゴグラード南西約200㎞、ロストフ州内に位置する。

概要[編集]

サルケル遺跡発掘現場の航空写真、1951年
サルケル遺跡の積み石に記されたテュルクの印章(タムガ)
サルケル遺跡の出土品

コンスタンティノープルから技術者を呼んで建設された[2]。交易都市として栄え[1]、ハザール第3の都市になった[2]。ハザールでは<ヴォルガ川カスピ海―イスラム(アッバース朝)>の交易が衰えて、代わって<ドン川黒海―ビザンツ(東ローマ帝国)>の交易が興隆していった[1]965年キエフ大公国大公スヴャトスラフ1世の遠征により陥落した。


発掘調査[編集]

1930年代に考古学者ミハイル・アルタモノフの指揮により発掘調査が行われた。しかし、1951年にサルケル遺跡はチムリャンスク湖(人造湖、ru:Цимлянское водохранилище)の底に水没した。

脚注[編集]

  1. ^ a b c 黒石晋「社会構造を編制する欲望-ヴァイキング期ヨーロッパの場合(その1)-」 (PDF) 『彦根論叢』第333号、滋賀大学経済経営研究所、2001年12月、p.122
  2. ^ a b 『角川世界史辞典』2001年、角川学芸出版、p.728

外部リンク[編集]

座標: 北緯47度42分18秒 東経42度16分23秒 / 北緯47.70500度 東経42.27306度 / 47.70500; 42.27306